神作家の少女とAIの僕
神作家の少女×AIロボットの僕。
「勉強? そんなの、する必要ないわ。
私、勉強でも神だから!」
と、誇らしげに言う少女。
勉強でも神、と。作家としてだけじゃなく、勉強もできると。
高校1年生だが、プロのライトノベル作家で、人気もある。
そんな少女は、自分のことを「神作家」と称する。
今は、2学期。昼休み。皆は期末テストの為の勉強をしている。教科書を読んだり、参考書を解いたり。
少女だけ、ふんぞり返り、勉強していない。
僕は勉強しなくても全問正解できるんだけど。姉に1つ間違えるように命令されているから毎回1つ間違えるけどね。
そして、放課後。
少女と僕以外は、皆帰った。
今はテスト期間だから、部活はない。
塾に行ったり、図書館に行ったりするのだろう。
僕は立ち上がる。
そして、歩いて、近付いていく。
「神、神、私は神作家♪」
「ねえ」
「勉強しなくてもできる神♪」
「ねえ」
「神だから勉強しません♪ 執筆しよっと、今から」
「本当に留年するの?」
「まだ決まってないよ!?」
振り向かれる。
まだ、つまり、するかもしれないことは自分でもわかっている。
じゃあ、なおさら、
「勉強、しようか」
「やだ、勉強したくない」
「1学期の期末テスト、結果は、古典にじゅ」
「留年しなかっただけで凄いよね☆」
「結果は、古典にじゅ」
「2学期も大丈夫☆」
「結果は、古典にじゅ」
「うっさいわ! AIだからって調子乗んなよ!? 成績言うな」
「そう、なら言わない」
「これだからAIは…」
やれやれ、と首を振られる。
僕は言わないよ、古典の点数が21点だったこと。留年ギリギリだったね。ちなみに、満点は100。僕は98点、1つ間違えたから。
これだからAIは、て言われても。
そういう仕組みだから僕は悪くない。
普通のヒトに見えるAIロボットだから。
姉と、この少女以外に知られたらいけない、AIロボット。
実際は、何でも知っていて、何でもできるように設定されているけど。
作品で、ヒトを超える設定も出せるような。
「てか、勉強しなくてよくない? あんたはアイディアを出せばいいのよ、アイディアを。
じゃあ、テスト、テストがテーマで考えてみて」
「貴女が留年したら僕は貴女との付き合いをやめる、そう姉に命令されてるよ?」
「う、あの人の話はやめて、苦手。あの発明家が言うなら仕方ないわね、また頭を下げるのは嫌だし。
じゃあ良い勉強法を教えて、AIなんでしょ?」
「禁止されてるよ、1学期にも言ったけど」
「もー、なんなのー」
仕方ないじゃないか、そう仕組まれているのだから。
僕の姉であり、主人でもあるヒト。ここの3年生でもある。天才発明家で有名、勉強も常に満点。
一人暮らししたいけど料理が面倒臭いから、という理由で僕は作られた。
「勉強しようか」
「AIのくせに。けど、あんたがいなかったらアイディア思い付けないし。
わかったわかった」
「あ、そろそろ学校閉まる」
え、と僕は時計を見る。
「まだ20分あるよ。勉強しようか」
「休憩!」
バンバン、と少女は机を叩く。
「人間だから疲れたら休憩するの!」
「姉は疲れないけど」
「…あれはマジの神でしょ」
人ではない、と。
そして、僕に微笑み、
「ふふふ、AIにイケナイコトを教えちゃおっかな」
「知ってるよ、イケナイコト。AIだから」
「する?」
確か、
「今ここでできることは」
「ちょっと!? どこまでAI!? 言わないで!?」
「なら、言わない」
はあ、とため息を吐かれる。
「本当に、神作家は辛いわ」
「アイディアは僕が出してるけどね」
「うっさいわ」




