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追放ルートを目指します!  作者: 天空ヒカル
第2部 ヒロインと悪役令嬢
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【本当のサアラⅠ】

『知らなかった・・・』


サアラはずっと以前からソフィアの注目を受け続けていた事に、彼女から知らされるまで()()()気付いていなかった。


「ミス・アムロードの乗馬術は王立乗馬学校の教授陣と比較しても全く遜色(そんしょく)が無いどころか、一部においては教授陣を上回っていたのですから本当に驚きました。それ以来、あなたは私の目標になったのです。」


自身の馬術が自己流に過ぎない事を痛感したソフィアは、社交を多少犠牲にしても乗馬学校に通いつめ、教授陣の指導の(もと)、ひたすら馬術の研鑽(けんさん)(はげ)んでいた。


「だから馬術大会の予選を勝ち抜き、本選に出場する選手に選ばれた時は飛び上がるくらいに喜びました。」


「だけど目立ってはいけないあなたが、よく本選への出場を決意されたものね?」


「それはあなたのせいです、ミス・アムロード。」


「?」


「本来であればミス・アムロードがおっしゃる通り、馬術大会本選への出場は辞退すべきです。それでも私は()()大舞台であなたと真剣勝負をしたいという願いを(おさ)え切る事が出来ませんでした。」


「ミス・ランストン、あなたとの勝負は本当に楽しかったわ。あの日はアムロード家の一員という立場を忘れて、一選手として全力を尽くす事が出来ました。あなたのおかげよ。」


「・・・やはりあなたはそのような方なのですね、ミス・アムロード。」


「えっ?」


「ミス・アムロードの私への接し方の事です。先程申し上げた通り、私は以前からあなたに注目し、観察を続けて参りました。元々人付き合いを好まれないタイプのあなたがウィルド殿下の誕生パーティーの時、いきなり一方的に私を糾弾(きゅうだん)されました。何かあなたを怒らせるきっかけがあったのならともかく、ほとんど接点の無かった私に対して突然そのような態度を取られたのです。全く理由が分かりません。」


「それはあなたがウィルド殿下にプレゼントを渡そうとするから・・・」


「それはおかしいですよ。だってミス・アムロードは()()()()ウィルド殿下の事が好きって(わけ)じゃないですよね。」

次回「本当のサアラⅡ」は、1月14日(土)午前0時10分頃に公開予定です。


どうぞお楽しみに。

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