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追放ルートを目指します!  作者: 天空ヒカル
第1部 悪役令嬢の追放
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【ランドンへ】

翌日の早朝


夜も明けきらない中、旅支度を整えたサアラは馬車に乗ろうとしている。


「お嬢様、どうそお体だけはお気を付けて・・・」


そう言いながら見送りのマーサは早くも涙ぐんでいる。


今までマーサには本当にお世話になった。

王都への未練がもしあるとすれば、それはマーサとの別れに尽きる。


サアラは彼女を抱擁(ほうよう)し、別れの言葉を告げる。


「ありがとう、マーサ。後の事はお願いね。」


「またお会い出来ますよね、お嬢様。」


「もちろんよ。これが永遠のお別れではないわ。それから私の出発は、すぐに王宮に報告するのよ。そうでなければ()()()()の行動が無駄になるわ。」


「お任せ下さい。」


名残惜しそうに手を振るマーサに見送られ、馬車は屋敷を出発した。


急な事とは言え、御者と警備の男が二人、そして身の回りの世話をする若い侍女が一人だけという、アムロード家令嬢の帰郷としては異例なほど最低限の人員である。


王都のオールドリートから自領の本拠地であるランドンまでは馬車でおよそ二日半、明後日の夕方には到着する予定だ。


『ランドン、ようやく帰れるのね・・・』


サアラが13歳までずっと暮らしていた町、ランドン。


陰謀渦巻く王都から懐かしい故郷に向けて、馬車はひた走る。

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