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追放ルートを目指します!  作者: 天空ヒカル
第8部 狙われたエドル
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【茶番劇Ⅱ】

「恐れながら摂政殿下からのご質問にお答えする前に、我々からも殿下に(うかが)いたい事がございます。」


「申してみよ。」


「王国貴族であるリヴェラーノ伯爵がなぜ貴国に滞在し、しかも国家転覆罪(こっかてんぷくざい)に問われるような事態になったのでしょうか?」


「その事か・・・そもそもはリヴェラーノ伯爵自身が我が国に有益な提案があるなどと申してな、一応話を聞くために公都へ招待したという訳だ。」


「最初に接近してきたのはリヴェラーノ伯爵だったという事ですね。」


「そうだ。そして提案の内容を聞いて驚いた。あろうことか我々にアムロード卿の殺害を持ち掛けてきたのだからな。我々は直ちに()()をアムロード家が背後で画策(かくさく)する陰謀であると判断した。」


『売国行為ではないか!!』


初めて明かされたリヴェラーノ伯爵の国を裏切る行動に対し、王国使節の全員が戦慄(せんりつ)する。


「ところが容疑者はそのような陰謀など一切存在しないと言う。では真実はどうなのかと供述書を書かせたのだが、話が平行線でどうにも(らち)が明かないのでな、今回わざわざ来てもらった訳だ。」


クリストファーは努めて真面目な表情のまま事実確認を行う。


「リヴェラーノ伯爵の(げん)によれば、この計画にアムロード家は加担していない。これは本当かな?」


それに対し、エドルも真剣な表情で返答する。


「リヴェラーノ伯爵の主張は事実です、摂政殿下。当家には摂政家を(おとしい)れんとする意思も計画もありません。(ゆえ)にリヴェラーノ卿の計画は彼の独断によるものと判断します。」


その答えを聞いたクリストファーはパッと表情をやわらげる。


「そうか! 分かった。 これでリヴェラーノ伯爵への容疑は晴れた。彼の身柄は王国に引き渡そう。」

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