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追放ルートを目指します!  作者: 天空ヒカル
第8部 狙われたエドル
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【再び公国へⅢ】

「黙れ!!」


クリストファーから一喝を受けたマーティンは、ショックのあまり顔面蒼白になる。


「貴様の(たくら)みなど最初から知れている。甘言(かんげん)の裏でアムロード家と手を組み、我が国を(おとしい)れようとしているな! そのような手に乗るとでも思ったか? この奸賊(かんぞく)め!」


クリストファーの台詞(セリフ)はひどく芝居がかっており、普通に聞けば不自然さを感じる程だ。

しかし精神的に追い詰められたマーティンが()()に気づく事は無かった。


「おっ、お待ち下さい殿下! アムロード家と裏で手を組むなど、誓ってそのような事はございません! 私は本当に貴国の利益のために・・・」


「黙れ下郎! 貴様の与太話など聞く耳を持たぬわ!」


完全にノリノリな状態になったクリストファーの間近(まぢか)(ひか)えるビショップは目を伏せ、笑いを(こら)えるのに必死だ。


一方のクリストファーは芝居がかった口調のまま、高らかに宣言する。


「マーティン・リヴェラーノを国家転覆罪(こっかてんぷくざい)の容疑で逮捕せよ!」


その言葉を合図に、隠し扉から兵士が()()()()と姿を現し、あっという間にマーティンの身柄を拘束する。


全ては()()()事前に決められていたかのようにスムーズに進んだ。


屈強な兵士に両腕を(つか)まれたマーティンに対して、クリストファーが引導を与える。


「それから念のために教えておくが、我が国では国家転覆罪(こっかてんぷくざい)は死刑と決まっている。楽しみだな、リヴェラーノ卿。」


それを聞いたマーティンは泣きそうな顔で必死に抗弁(こうべん)する。


「どうか今一度私の話をお聞きください!どうか!どうかお許しを・・・」


なおも大声で叫び続けるマーティンは、謁見所から引きずり出された。

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