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追放ルートを目指します!  作者: 天空ヒカル
第8部 狙われたエドル
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【救いの手Ⅲ】

サアラの言葉の意味が分からず、目を()()()()させているジェシーのために、彼女は()()一度分かりやすい言葉で言い直した。


「私たちが今いるアムロード家の王都屋敷よ。」


「このお屋敷ですか!?」


()頓狂(とんきょう)な声を上げるジェシーに対して、サアラは冷静な姿勢を崩さない。


「そう。つまりこの王都屋敷で今まで通りメイドの仕事を続ける事が、今の貴女(あなた)にとって一番安全なの。」


「そんな事が本当に出来るんでしょうか?」


「出来るわ。 だって当家で貴女(あなた)が敵の刺客(しかく)だった事を知っているのは私と父、それにマーサとアルフレッドの()()()四人しかいないのよ。 それ以外の人間は誰も真実を知らないわ。 だから私たちが()()()()秘密を明かさない限り、貴女(あなた)がこの王都屋敷で今まで通りメイドの仕事を続ける事は簡単なの。 もちろんお給金は今まで通りお支払いします。」


サアラが伝えた内容を今度こそ理解したジェシーは感激している。


「敵の手先として使われていた私に対して()()()()()寛大(かんだい)な処置を(たまわ)り、感謝の言葉もございません。 何卒(なにとぞ)よろしくお願い致します。」


「では決まりね。 丁度いいから貴女(あなた)は明日から別館の専属メイドとして働きなさい。 宿舎もこの小部屋を使うといいわ。そうすれば人目に付かないはずよ。 とにかく決着がつくまでは、例え休みの日でも王都屋敷から一歩も出ない事。 出来るだけ目立たずに生活する事が貴女(あなた)自身の身を守る上でとても大切です。」


「姫様、何から何までご配慮頂きありがとうございます。ご注意の点、(きも)(めい)じます。」


こうしてジェシーの当面の身の振り方が決まった事で、この日の作戦はようやく終了した。

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