【反撃へⅡ】
「単独よりも二人組で送り込めば、もし一方が失敗しても、もう一人がバックアップとして機能しますし、あるいは共同作戦を取る事だって可能です。さらに互いに監視させる事で、裏切りを防ぐ効果も期待できます。敵にとってはどう考えてもメリットが大きいですよ。」
「分かった。刺客が二人いる可能性がある事を前提に、こちらの行動を考えよう・・・そこでだ、儂としてはこちらの戦力をもう少し整えたいと思う。」
「具体的には?」
「マーサとアルフレッドを仲間に加えようと思う。それについてお前の意見を聞きたい。」
しばらく無言で考え込んだサアラは、やがて意見を述べる。
「・・・妥当なご判断かと存じます。マーサは既に半分仲間のようなものですし、爺は、全ての原因となった16年前の事件の当事者である上に、今後もし荒事になった場合でも頼りになりますから、これ以上の適任者はいないでしょう。何より二人とも絶対の信頼がおける人物です。」
「では決まりだな。いつもはランドンにいるアルフレッドについては、既に王都に呼び出しているので、早ければ明日にも王都に到着するだろう。」
「承知しました・・・ただし二人には、絶対に秘密にして頂きたい事がございます。」
サアラはそう前置きしてから、真剣な表情でソフィアとの面談内容を話し始める。




