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追放ルートを目指します!  作者: 天空ヒカル
第8部 狙われたエドル
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【隠された野望Ⅱ】

「これを秘密裏に魔法の専門家に見せたところ、魔法陣単体では何の役にも立たないそうだ。恐らく何らかの触媒(しょくばい)と組み合わせる事で効果を発揮するのではないかという話だが、具体的にどんな触媒(しょくばい)と組み合わせたら()()()()()効果を発揮するかについては分かっていない。」


「どのような効果を発揮するのか分からないって、そのような危険な代物(しろもの)を何故そのままにしておくのです!?」


「こちらが魔法陣の存在に感付いた事を敵側に悟らせないためだ。」


「それにしたって・・・」


「心配するな。魔法陣には細工を(ほどこ)してあるから、今は魔法陣に似た()()の紙切れに過ぎない。」


サアラが少し安心した表情を見せた事を確認したエドルは、表情を引き締めて話を続ける。


「儂の執務室は王都におけるアムロード家の心臓部と言うべき場所だ、ここにこのような仕掛けを(ほどこ)せたという事が最大の問題だ。内通者がいなければ絶対に不可能な話だからな。」


「内通者の目星は付いているのですか?」


「常識的に一番怪しいのは、最近になって王都屋敷に雇われた人間という事になるが、該当する数名の人間がリヴェラーノ伯爵家と繋がりがあるかについては確認中だ。」


「もしクロだったら?」


「もし繋がりが判明すれば、そのまま泳がせて相手が動き出すのを待つ。敵だって危険を(おか)してここまで準備したんだ。必ず(とど)めを刺しに来るはずだ。」


「そこで勝負をかけるのですね。」


「向こうも注意深く進めるだろうから、さすがにリヴェラーノ伯爵本人が(とど)めを刺しに来る事は無いだろう。それでも決定的な証拠を(つか)むチャンスはその時しか無い。犯人を現行犯で捕らえ、同時に組み合わせる触媒(しょくばい)押収(おうしゅう)に成功すれば満点だ。証人と物証の両方が揃っていれば、リヴェラーノ伯爵家を追い詰めるための決定的な材料になるからな。」


「分かりました。それにしても不思議でならないのは、お父様は何故魔法陣の存在に気付く事が出来たのですか?絨毯(じゅうたん)の下なんて偶然見つけられるような場所ではないですよね。」


「もちろん偶然などではない。仕掛けが判明したのは今から十日前だ、それも実に意外なルートから伝えられた。」

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