表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放ルートを目指します!  作者: 天空ヒカル
第8部 狙われたエドル
146/273

【サアラの帰還】

サアラが2か月ぶりに戻った王都は一見、平和そのものだった。


両国の国境に位置するグリーンヒル砦までは公国の兵士がサアラを警備したが、砦からは王国の兵士が警備を受け継ぎ、彼女は予定通りの日程で王都に帰還した。


『・・・一体どういう事?』


馬車の窓越しから普段通りの王都を見たサアラは安心すると同時に不審にも感じていた。


既に時刻は夕方近くになっていたため、その日は王宮に向かわずに使者のみを立てる事にしたサアラは、真っすぐアムロード家の王都屋敷に向かう。


屋敷でサアラを待ち構えていたのは予想通りエドルだった。


「儂はお前をデール公国との停戦協議に送り出したはずだが、一体、何がどうなると()()()()話になるんだ?」


デール公国との停戦協議について一通りの報告を終えた後に、クリストファーからの求婚についてサアラが詳しく説明したにもかかわらず、エドルはまだ信じられないといった表情のままだ。


「それはこちらが聞きたいくらいです。」


「そもそも男女の恋愛に理屈は通用しないか・・・」


自分に納得させるように(つぶや)いたエドルは、気を取り直して話を続ける。


「その問題はひとまず後にしよう。それよりも今は他に話すべき事がある。」


「私が呼び戻された事に()()()()お話ですね。」


「その通り。さて、どこから話すべきか・・・最初に聞くが、お前は自分の母親の死因について、どの程度まで知っているのだ?」


「どの程度と申されましても、お母様は私が生まれてすぐに事故で亡くなられたとしか聞いておりません。そうではないのですか?」


「母親について今までお前にはそう説明してきた。しかしそれは正確ではない。」


「・・・どういう意味でしょうか?」


「あれは単なる事故などではない・・・お前の母は殺されたようなものだ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ