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追放ルートを目指します!  作者: 天空ヒカル
第6部 レラン高原の戦い
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【撤退Ⅲ】

「報告! ウィルド殿下と姫様は無事に砦に到着されました。」


サアラの撤退を支援するため、サアラの護衛部隊に一時的に加わっていたアーサー麾下(きか)の騎士たちが()()役目を終え、彼の許へと戻って来た。


「そうか、良くやった。」


これで後顧(こうこ)(うれ)いが無くなったアーサーがいよいよ軍を動かそうとした時、公国側の最前線基地から突然何かが打ち上げられた。


『花火!?』


轟音(ごうおん)と共にそれは爆発し、赤い煙が上空に広がった。


それを合図に公国軍の動きに変化が生じる。


「マクミラン卿! 敵が引いていきます。」


引き始めたのは、アーサーと直接対峙する部隊だけではなかった。


押し出す時と同様、公国軍は(しお)が引くように後退していく。


「・・・見事だな。」


公国軍の整然とした撤退の様子を目にしたアーサーは()()感想を述べた。


そして彼は大声で指示を下す。


「陣形を立て直せ! 深追い無用!」


馬上のアーサーに近付いて来た副長が不思議そうに問いかける。


「あれほど激しく攻めてきたと思ったら、あっという間に引き下がる・・・公国の連中は一体何がしたかったのでしょう?」


「さあな、向こうには向こうの事情があるのだろう。」


その場に留まったアーサーは、公国軍の主力が前線基地に引き上げるのを見届けた後、ゆっくりと砦に戻って行った。

次回「処分」は、11月1日(水)20時頃に公開予定です。

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