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追放ルートを目指します!  作者: 天空ヒカル
第6部 レラン高原の戦い
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【乱戦の行方】

刀と槍の勝負では、相手の槍の方が早い。


「あっ!」


敵の騎兵が突き出した槍はサアラの頭をかすめ、甲冑の兜を弾き飛ばした。


兜が弾き飛ばされた拍子にサアラの髪をまとめていたピンが外れ、彼女の美しい金髪が(あら)わになる。


「女だ! 戦場に女がいるぞ!」


サアラの姿を見た敵の騎兵は、あまりにも予想外な状況にあっけにとられ、戦意を一瞬喪失する。


「姫様!」


その時、ようやく戻ってきた味方の騎兵が体当たりする様に両者の間に割って入り、敵の騎兵を撃退する。


危うく命拾いをしたサアラであったが、依然として絶体絶命の状況に変わりはない。


気を取り直したサアラが再び弓をつがえて狙いを定めようとした時、殺到する敵の騎兵に異変が発生する。


『何事!?』


サアラの疑問はすぐに解消した。


「姫様! 遅くなり申した。」


「マクミラン卿!」


それはサアラたちの救援に駆け付けたマクミラン卿の大部隊だった。


「姫様、良くぞご無事で! ここは我らが引き受けますので姫様は砦に後退されよ。」


「分かりました。マクミラン卿、後はお任せします。」


黙って(うなず)いたアーサーは周囲に大声で指示する。


「姫様警護の騎士は、姫様と供に砦へ向かえ!」


「承知!」


戦場のあちこちから応答が上がる。


マクミラン卿の支援を受け、サアラを警護する騎士たちは急速に体制を立て直し、サアラを護りながら後退を始めた。

次回「撤退Ⅰ」は、10月29日(日)20時頃に公開予定です。

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