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追放ルートを目指します!  作者: 天空ヒカル
第6部 レラン高原の戦い
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【強行突破】

風が心地良い。


突撃部隊の先頭で指揮を()るサアラは空気を切り裂き、風のように疾走する。


『行ける!』


サアラたちは敵の囲みを大きく回り込み、側面から攻撃を仕掛けようとしている。


『思った通り、こちらはまだ囲みが薄い!』


馬上から敵の構えを見抜き、作戦の成功を確信したサアラは大声で指示を出す。


「密集隊形を取れ! 囲みに穴を開けます!」


サアラの指示に従い、歴戦の勇者たちは(すみ)やかに菱形の密集隊形に移行する。


幼い頃から馬に親しんでいたサアラは、馬の生態というものを知り尽くしていた。


馬は真っすぐ走る本能と、互いの衝突を避ける本能を兼ね備えている。


それを知っているサアラは進撃の速度を全く(ゆる)めない。


「声を出せぇー!」


「ウオオオオオ!」


サアラの号令を受けた男たちは力の限りに叫び始める。


進行方向にいた公国軍の馬たちはパニックを起こしたように散り散りになり、囲みに穴が開いていく。


公国の騎兵たちは馬から振り落とされそうになり、落馬しないように()()()付くのがやっとだ。


敵方が大混乱に陥る中、馬上からサアラの声が響き渡る。


「今だ! 進めぇー!」


ついにサアラたちは怒涛(どとう)の勢いで敵の包囲をこじ開けると、ウィルドの(もと)へ走り去った。

次回「救援Ⅰ」は、10月23日(月)20時頃に公開予定です。

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