転生4
「なるほど、だいたいのことは分かった」
「じゃあ、現実の世界の俺が生きているならそっちへ戻れたりするんだよな?」
(明日、今日できなかった仕事の分合わせていつもの二倍仕事しないといけないし)
(これ以上油売ってる暇なないしなぁ)
明日から、いつもどうりの忙しい毎日を想像しため息をつく。
すると、ロームはなんだか少し言いずらそうな顔をしたので
その顔でなんとなく察した
話すように促すと、案の定
「すまんが、転生の間に来た時点で元の世界へ戻ることはできないのじゃよ」
「異世界から来たものはおぬしの住んでいた現実世界へ、現実世界から来たものは異世界へ、そう決められておるんじゃ」
「じゃが、悪い話だけでわないぞ」
「なにっ?!」
元の世界に戻れないのはなんとなく察してはいたものの、あんな生活でもそれなりに楽しんでいたのか
少し落ち込んでいた俺は思わずその言葉に飛びつく
「通常、転生するものはみんな、元いた世界の文化などと合わさったりしないように記憶が消えてしまうのじゃが」
「上からの命により、特別に記憶を保持したまま転生できることが決まった」
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