転生1
多種多様な種族が住んでいたらうれしいと思いつつ過ごす、ここ世界に転生して初めての夜.
俺は草原の中で一人ぽつんと、実体なき魂だけで横になって寝る準備をしていた。
どうしてこうなったかというと、さかのぼること数十時間前
俺(真島 魂気)三一歳は、毎日毎日会社で働くサラリーマン人生だったが、
その生活は突如終わりを迎えた。
グサッ…
その音とともに会社に出勤中だった俺は道路に倒れたのだ。
「あれ、なんで俺は倒れてるんだ?」
「クソ、妙に背中が熱い、痛い」
周りから悲鳴の声が聞こえてくる。救急に電話する声も聞こえてきた。
そう、この時俺は通り魔殺人の被害にあってしまったのだ。
最近物騒なのは知っていたが、まさか自分が被害者になるなんて思いもしなかった。
「あぁ、俺は死ぬのか...」
俺の意識は徐々に徐々に奪われていき、消えようとしたその時
「・・・・・ガァ・・・・・・・・・・・・・ヴィィィ・・・・・・・・・・・・・」
そんな謎の声とともに俺の意識は完全に消えた。
それからどのぐらいの時間が経っただろうか、
「いててぇ...」
ひどい頭痛とともに意識が目が覚めた俺は、徐々に視界を取り戻していき、回復すると。ある老人と目があった。
その老人の見た目は、白く長く伸ばしたひげが特徴的でいかにも優しそうな顔だちをしていた。
そして、その老人は机を挟んだ反対側で椅子に座っており、じっとこちらを見つめていた。
見てくださりありがとうございます。