表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鈍色のパラディン  作者: チノフ
二章~王都立身編~
51/67

幕間~戦術会議~

「魔法使いは欠点が多い、まずはそれを知っていてもらわないといけない。」


黒板の前でデイジィはそう切り出した。


魔力の発現を邪魔しないように防具はローブである、敵の攻撃を受ければしばらく行動不能になる。

次に詠唱を中断して避ける事は可能だが、基本的にその場で静止する必要がある。

二人以上の魔法使いが別の魔法を詠唱する場合は魔力同士が干渉する為、少し距離を離さなければならない。

射線を通す必要がある魔法は前衛に当たる危険性があるので避けて貰わなければならない。


つまり、と前置きしてデイジィは二つの○と一つの●を黒板に書き込む。


「基本的な陣形はこう、●がめりーくんで前、○が私とアンジェで後ろ。線で結ぶと縦に長い三角形になるね。めりーくんが前でアンジェが弱体化をかけた敵を引き付けているうちに私が魔法を叩き込むのが基本戦術になると思う。」


「Bランク以上のダンジョンは敵の耐久力と数が跳ね上がるからメリィが一人で潜ってた様にはいかないって事だけ覚えておいてちょうだい。」


「つまり複数の敵の機動力を奪いながら敵を纏めればいいんだな?」


「そうだね。私の魔法は射線が必要ないのが多いけど、アンジェの魔法は射線を結ぶ魔法だから避けないと駄目。」


「メリィには負担をかける事になるけど3人でやっていくならこれしかないわ。」


メリッサは実際のBランクダンジョンに潜った事はないので頭の中で適当に戦況を組み立ててみる。仮想敵はボアを強くしたものだ。

突撃(チャージ)で距離を詰めた後、敵の突進は基本、斧槍と盾で受け止めればいいだろう。その頃には鎧があるから、最悪体を張って止めればいい。

次に左のボアは盾で殴って怯ませればいいだろう。右のボアは斧槍で足関節を狙えばいい。正面のボアは引き寄せた斧槍か盾で再度叩く。

そうしているうちにデイジィやアンジェの詠唱が終わり魔法が飛ぶ、自分は横に体を引き抜く感覚でずれればいい。魔法が着弾してボアが燃え尽きた。




「実際にやってみない事には分からんが、なんとかなるだろう。」



やや楽観気味ではあるが、結局なんとかするしかないのだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ