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XANADU  作者: 神宮寺飛鳥
【エクストラエピソード】
55/123

設定集:キャラクター編

【レイジ】

 本名織原礼司。高校二年生、十七歳。

 地方で暮らす高校生の男子。

 成績普通。運動神経普通。何事も普通。そこそこに友達はいるが、親友と呼べる程ではなく、クラス内でも地味な存在。

 家の外で遊べる場所が少なかった為、必然的に自宅でゲーム機と向かい合う事が多く、本人は無自覚の内にゲーマーとなった。

 現在ではそんな自分を自覚しているが、ゲーマー=オタクで引き篭もりでダサいと思っているところがあり、クラスメイトには内緒にしている。

 オンラインオフライン、ジャンルも無差別にとりあえず手は出しているが、じっくり考えるゲームよりはアクションとか操作性、反応性を求められる物が得意。

 周りに合わせて斜に構えた高校生を演じているが、本質は純粋で正直なお人好し。

 本当になりたかった自分の理想像に近いミサキとの出会いにより中途半端で情けない自分と決別したいと強く願うようになる。

 苦悩し決断を下せない甘さもあるが、土壇場で実力以上の力を発揮する爆発力も持ち合わせ、熱さと冷静さを同時に胸に秘める。

 ミサキがリタイア後は彼女の意志を継ぎリーダーとして行動するが、借り物の理想には徐々に破綻が見え始める。

 本人はそんなつもりはないが、趣味が若干ジジ臭い。野菜ジュースと梅昆布茶をこよなく愛する。


*ミミスケ*

 白いウサギに限りなく近い何かの形状をした物体。毛は無く、もちもちと弾力のある身体。

 餅巾着とかウサギと表現される謎の生き物。鳴き声は『むっきゅい』。

 女性陣に大人気で、ミサキに名前をつけてもらったり、JJにクッション代わりに使われ尻に敷かれたりしている。

 通常自我が希薄な精霊の中で、何故か異常なまでに自意識を持ち、まるでレイジと会話しているような素振りさえ見せる。


《食捕》

 ミミスケの基礎能力。ありとあらゆる形状の物を食べる事で体内に保存可能。

 基本的に丸呑みであり、保存できる量は無制限。その気になれば恐らく巨大建造物でも丸呑み可能。

 口の中がどうなっているのかはわからないが、生きている物は丸呑みに出来ないという制限があるようだ。

 保存したものはいつでも取り出す事が可能で、レイジは便利な鞄くらいの気持ちで使っている。

 魔力消費量がゼロという、めちゃくちゃに使い勝手がいい能力。


《再現》

 自分以外の精霊を食べる事で、その精霊が持っていた能力を再現する。

 生物は食べられない縛りから、死体(消えかけ)でなければならないという制限がある。

 再現された能力は本来の使い手と比べると劣化する上、全ての能力を使う事は出来ない。

 しかし通常の能力と同じく、使い込む事により再現精度は上昇して行く。

 能力を再現すると同時に再現した精霊に近い姿に変化し、レイジの見た目も多少変化する。

 魔力消費が尋常ではなく多く、再現時間の経過と共にガンガン力を失っていく。


《???》

 詳細不明。


《???》

 パッシヴスキル。詳細不明。世界が望んだ“反逆者”の力。




【シロウ】

 本名淀川清四郎。二十一歳、フリーター。

 最終学歴は中卒。高校は問題を起こしすぎて退学になり、その後はずっとアルバイトで食いつなぐ。

 施設育ちの孤児で、昔から問題ばかり起こしていた文字通りの問題児。しかし子供好きで悪漢を許せない兄貴肌な一面もある。

 ゲーセンで格闘ゲームをするのが日課のゲーマー。格闘ゲーム以外はめっきりだが、それだけに絞れば全国レベル。

 2D、3D関係なく優秀で、特に新型擬似VR技術を使用した、ゲーセンに設置されているモーションキャプチャー格闘ゲーム、『クロス・ストライカー』の猛者。

 ザナドゥに参加したのは何と無く。フルダイブなら実際にゲーム内で敵を自分の拳でぶっ飛ばせそうだから、という理由。

 ザナドゥをゲームとしか判断していなかった初期に比べ、徐々に仲間達の事を考えるようになったが、それでも脳筋には変わりない。

 基礎戦闘力が図抜けて高く、全サードテスター中の中でも最強クラスの力を誇る。単身でボスクラスを葬れる程。

 本人にそういうつもりはないが、いつの間にか最終兵器扱いされ自由に身動きが取れず若干不満に思っている。戦えばほぼ間違いなく勝つ戦績。

 仲間、ダチと認めた相手にはどこまでも優しく面倒見が良い。特にレイジに対してはある事情から特別な想いを抱いている。

 見た目はイケメンなのだが、女性が苦手。本人曰く、“女はすぐ泣くし弱いし殴れないからめんどくさい”との事。

 ミサキだけは一目置いており、友達としてだか心を開き、認めていた様子。

 何度か女性とも付き合っているが、大体シロウが逃げる形で破局を迎えている。結果、しばしばホモ扱いされそれがトラウマになる。

 インスタントラーメンと炭酸飲料をこよなく愛する。特にカップやきそばにはかなりうるさい。


*フルブレイズ*

 赤い宝石型の精霊で、基本的にはナックルにはめ込んで使用するが宝石が本体。

 常に高熱を帯びており、一般人が触ると火傷する。これはシロウが扱っている場合調節可能。

 ルビーのような外見で、内側に光が渦巻いている。シロウの意志に反応し、出力を上下させる。


《発火》

 フルブレイズの基礎能力。

 体表及び自らが接触している部分に火を起こす力。


《発破》

 発火の応用技。

 対象を殴る瞬間に爆発を起こし威力を底上げする。対象を掴んで爆発させる事も可能。

 足元で爆発を起こして跳躍したり、ダッシュしたりも出来る。

 威力が高い割りに消費が少ない。


《放熱》

 巻き上げた炎を対象へ放出する遠距離技。

 消費は比較的少ないが、シロウは遠く離れた場所にイメージを放つのが苦手な為弱い。


《設置/誘爆》

 触れたポイントに紋章を残し、爆破ポイントを作る。

 放熱と違い手間は掛かるが、比較的高い威力を誇る。

 重ねがけが可能で、同一ポイントに複数のマーカーを設置し、発破と併用し大爆発を起こす事も可能。


《耐熱防御》

 フルブレイズの基礎能力。

 シロウは非常に高い耐熱防御力を持ち、基本的に熱ダメージならば無力化する事が出来る。

 自らの炎で傷を負わず、敵の炎も寄せ付けない。


《???》

 パッシヴスキル。詳細不明。想いを貫き通す為の力。




【JJ】

 本名ジュリア・ジョイス。都内のお嬢様校に通う中学三年生。

 育ちは日本だが生まれはイギリス。豪商ジョイス家の末裔で、ちょっと冗談のような両親設定を持つ。

 箱入りで育てられた為、基本的に偉そうで独善的。しかしなまじ頭の出来も育ちも良い為、他の同年代の子供とは話が合わない。

 結局友達が出来ないので家の中に篭ることが多くなり、美少女でお嬢様なのに引き篭もりがちという全く性能を生かせていない残念女子。

 どうしようもなくオタク。美少女ゲームと美少女アニメ、ライトノベルが生き甲斐で、フィギュア集めに余念がない。

 ゲーム内ではチームのブレインとして活躍。あらゆる決定事項に携わり、リーダーであるレイジを支える立場にある。

 頭の回転は勿論、いざと言う時の決断力が非常に高く、下した決定や判断が状況を決定付ける事もしばしば。

 実は友達ほしさにザナドゥを始めた節があり、屈託のないミサキに強く惹かれていた。

 ある意味レイジ同様ミサキのリタイアを受け入れられず、彼女の意志を継ぐ事に躍起になっている人物。

 ほとんど人と会話せず、会話したと思っても英語なので、日本語で知らない人と雑談するのは極端に苦手。要するにコミュ障。

 ゲームの中ならゲームだから割り切れるが、現実で顔を合わせるとどうにも舌が縺れて喋れなくなってしまう。

 私立明瞭学園という小中高一貫のお嬢様校に通っている。成績は常に上から三番より下に落ちた事はない。が、ドがつく運動オンチ。

 既製品をネットで購入し、コスプレに手を出している。自室で鏡を見てニヤニヤする程度で、人前で披露する度胸はない。


*エンゲージ*

 無地のカード41枚と、それを収める為のデッキの組み合わせで一つの精霊扱い。

 カードは紛失したりしても魔力消費でデッキ内に再構築可能。カードの大きさや形はある程度自在に操れる。

 能力発動に伴いカードに絵柄や文字が浮かび上がる。


《自動書記》

 自分の思考をカードに書き込む能力。

 文章からイラストまで、自由自在に透写が可能。魔力消費は極めて少ない。


《透視》

 対象の能力の強さや能力の種類などを大まかに理解する能力。

 能力の種類は身体から出る色で、強さはその多寡で判断出来る。

 その感覚は使用者であるJJにしか理解出来ない。


《透写》

 対象の能力や思考等を自動書記する能力。

 これには対象の協力しようという意志が必要不可欠で、強制する事は出来ない。

 対象と手を握る等の一時的接触の後、多目の魔力を消費し自動書記を代行する。


《占術》

 カードに絵柄を作り行なう占い能力。

 的中率は100%だが、かなーり大雑把(良いとか悪いとか)しか占う事が出来ない。

 本人曰く、ただの暇つぶし。


《操作》

 カードはカードとは思えない頑丈さを持つ。

 身振り手振りで操る事で対象に発射して攻撃も出来るが、威力はかなり低い。

 複数のカードを並べて防御障壁を作る事も可能で、もっぱら防御に使用される。


《???》

 詳細不明。誰かと分かり合う為の力。




【遠藤】

 本名遠藤博彦。自称私立探偵の三十六歳。

 私立探偵とは彼の持つ肩書きの一つに過ぎず、様々な“やくざなしごと”をこなして日銭を稼いでいる。

 見た目はどうにもおっさん。レイジ達のチームの中では最高齢なのだが、言動はネタなのかマジなのか判断出来ないような事が多い。

 日の当たらない職業、アウトローの面々、警察組織と様々な分野に知り合いがおり、これまで何度も死に掛けたり人の命を救ったりしている。

 とある目的の為にザナドゥに参戦。そのため最初から強い目的意識を持ち、そうであるが故に他の仲間との連携はおざなり。

 JJ曰く、“嘘吐きな大人の典型”。飄々とした言動で場を引っ掻き回す事もあれば、時折見せるアウトローな一面や大人の一面が若者を救ったりもする。

 あらゆる読者層から“こいつ裏切るだろ”、“怪しすぎ”、“ラスボスでもおかしくない”と呼ばれ、JJ以外にも一切信用されない男。

 若者達の中、ミサキを高評価していた。“ああいういい目をした子は大物になるよ”との事。

 ボロボロの事務所で日々生活しているが、色々と事情があって大金を抱え込んでいる模様。それがばれると面倒なので事務所はボロのまま。

 仕事柄あちこちを放浪する事が多く、安宿とファミレスが心の共。女性の好みは家庭的で料理の上手な女性。あと巨乳。

 これまで二度結婚を考える女性と出会うが、二回とも裏切られ死にかけている。


*クリア・フォーカス*

 半透明の結晶で出来たカクカクした感じの蜘蛛。

 3メートル近いサイズの本体と、そこから放出される小型の子機を両方含めて一つの精霊である。

 体の表面はつるつるすべすべしており、鏡面のように磨かれている。八本足があり、足はそれぞれ着脱が可能。


《偽装》

 精霊の体の表面に光学迷彩を展開する能力。遠藤自身も使用可能。

 精霊が使用する場合消費は少なく、遠藤が使用する場合は多量に消費する。


《子機放出》

 本体の足を分離し、子機(子蜘蛛のような外見)として活用する能力。

 子蜘蛛は親蜘蛛との通信が可能で、子蜘蛛が見ている映像を伝える事も出来る。


《銃化》

 本体の足を分離し、銃器として活用する能力。

 足一本で拳銃、二本を束ねればライフルと言った具合に、足を多量に使えば火力が増して行く。

 一部とは言え精霊器と精霊が同時に存在可能な非常に特殊な能力だと言える。


《???》

 詳細不明。不理解を打破する為の力。




【アンヘル】

 外見年齢二十代の謎の女性。本名不明。

 必ずログインしており、自発的に何か行動する事はなく、他のプレイヤーの行動によってはついてくる。

 何もしていない時間は専ら森の中を彷徨っていたり、ぼーっと空を見ていたり、川原で魚を見ていたり、NPCを観察したりしている。

 謎の丁寧語で喋り、リアルの姿がそのまま反映されるはずなのにファンタジックな外見で、自分のことは多く語らない。

 魔物を討伐する時とNPCの頼みごとを聞く時だけついてきて、時に何か会話をするでもなくただ主人公達を支援する。

 しかし無口というわけではなく、話しかければ相応以上の言葉で応じてくれる。しかし何かと会話は要領を得ないことが多い。

 無表情で、どんな時でも表情を崩さない。感情的になる事もなく、チームの中では常に中立という位置。

 遠藤同様、初期から既に何かしらの目的を持って活動していた事が覗える謎の人物。

 精霊は貧弱だが、本人の身体能力がやけにハイスペックで極端な話素手で魔物を粉砕出来る。

 銀髪金眼の絶世の美女。巨乳。見た目が作中で最もエロい。

 何故かミサキに固執しており、人知れぬ所でミサキとは深い間柄にあった。彼女のリタイア後はレイジにターゲットを移した模様。

 

*リピーダ*

 銀色の豪華な杖。いかにも儀式用で、実際に殴打したりするのには絶対に向いていない。

 しかし非常に頑丈で、ぶん殴っても繊細な装飾が破損した事は一度もない。

 精霊器がデフォルトで、精霊形体を持たないタイプ。


《???》

 対象の傷を癒す能力。詳細不明。


《魔力障壁》

 防御壁を展開する。詳細不明。


《???》

 パッシヴスキル。詳細不明。


《???》

 詳細不明。天使の名を持つ者に与えられた力。




【ミサキ】

 都内で暮らす女子大生。十九歳。本名笹坂美咲。

 友達と一緒にテスターに応募し、自分だけ受かる。友人に譲ろうとするも、楽しんでくればという事で参加。

 元々オンラインゲームはおろか普通のゲームもあまりやった事がない為、何をするにも『素人っぽさ』が付き纏う。

 何事にも真面目で一生懸命な性格で、チームを纏めようとしたり現地人を助けたりする事を当たり前に感じている所がある。

 しかし自らの善性も他人に押し付ければお節介になり、迷惑になってしまう事を理解しており、他人に自分と同じ考えを押し付けることは無い。

 また、集団を統率する立場になる事には遠慮があり、主人公を事あるごとに矢面に立たせようとしてくる。

 元剣道部主将だが、押し付けの練習内容や飛びぬけた自分の才能が他人に齎す影響を考えられず、崩壊させてしまった過去を持つ。

 それからは自分自身の考え方そのものは変えないものの、他人との距離のとりかたを模索したり、思い悩んでいる節がある。

 誰にでも笑顔で誠実に接する為、何だかんだでカリスマはある。素人でありながら体を動かす事が重要なこのゲームでは優秀な性能を持つ。

 少々度を越えたお人好しの背景には家族内の確執や過去の失敗が闇として根付いている。

 サードテスター中、“最強”。真面目に能力を鍛えれば他者の追随を許さない圧倒的な能力者に成長する筈であった。

 家庭的とは言いがたい母親を反面教師にした為家事全般をそつなくこなす。妹に対しても姉というよりは母に近い愛情を抱いていた。

 関わる人間全てに何かしらの影響を与えてしまう、非常に特殊な運命の持ち主。


*ヤタロー*

 四枚の羽と三つの目を持つカラス。

 喋る事はないのだが、ミサキは彼? を気に入っており、話しかけ可愛がっている。

 一応ヤタガラスをイメージして名前をつけているようだが、ヤタガラスってこういうやつじゃないというのは知らない。

 精霊器となる事で黒い雷を纏った太刀へ変貌する。


《放電》

 ヤタロー基礎能力。

 体の周囲に電流を流す力。対象に接触している場合は電流を流す事が可能。

 また、武器に雷を纏わせる事も出来る。


《超感覚》

 帯電状態でのみ使用可能な身体能力強化スキル。

 反射神経を大幅に強化し、思うと同時に理想的な動きを可能とする。

 消費が非常に少ない便利スキル。


《遠雷》

 指定した座標に高威力の落雷を行なう遠距離攻撃。

 射程は理論上ほぼ無限だが、目視できなくなると途端に命中率が低下する。

 離れれば離れるほど精度は落ちる為、実質的な有効射程はそれほどではない。


《閃牙》

 刀身が帯電状態時、纏っているエネルギーを斬撃に乗せて放出する。

 遠雷に比べると威力と射程は落ちるが精度と消費で勝る。

 攻撃モーションからの撃ち分けが多彩で読みづらく隙も少ない。


《迅雷》

 一定距離内を瞬間移動する上級スキル。

 移動開始地点と移動先は必ず接地していなければならず、空中には移動出来ないという制限がある(壁は可能)。

 発動直後から終了直後までの間、体を雷化する事で超高速移動を行なう。この雷化状態の瞬間は基本的に無敵。

 しかし移動先の指定や安定した着地にはかなりの練習を要し、消費もバカにならない。


《対雷防御》

 雷に対する非常に高い防御性能。

 自身の雷で怪我をせず、敵からの攻撃も無力化する。


《???》

 パッシヴ。世界が望んだ“救世主”の力。




【オリヴィア・ハイデルトーク】

 初登場時十代前半。そこからフェーズが進行するにつれて成長。

 レイジ達のチームが担当しているエリア、『オルヴェンブルム』の姫君。

 元々はオルヴェンブルムの首都であるリア・テイルという城下町にある城に住んでいたが、魔物にリア・テイルが制圧された際に避難している。

 リア・テイルが襲われた際に父親に当たる王は殺されてしまった為、実質今は彼女が国のトップと言う事になる。

 至って庶民的で、純粋で、無欲で、心優しく、信仰心に溢れた人格。少女らしくありながら、どこか達観している面も。

 とてもきらきらした瞳をしており、いかにもお姫様という風貌だが、民と一緒に畑仕事でいい汗をかいたりもする。

 リア・テイルから追い出された後、生き残った民衆と共に現在の僻地の村に移住。更に魔物に生活圏を脅かされる日々を送っている。

 しかしいつかは神の加護が、勇者の存在が自分達を救うと心の底から信じて疑わない為、常に笑顔を絶やさずどんな現実も受け入れてしまう。

 第三章からは名実共に王としての役割を担う事になり、レイジ達と共に世界の問題に立ち向かって行く事に。

 王の資質という特殊スキルを持ち、自分の支配下にあるNPC全てに命令を行使することが出来る。が、本人はまだこのスキルをきちんと発動させていない。

 NPCであるが故に精霊を持たず、当然ながら戦う力は持たない。NPCとは思えぬほど自我に覚醒しており、感情豊かである。

 ある意味においてこの物語のもう一人の主人公で、レイジと共にミサキの影響を受け成長していく。




【マトイ】

 地方で暮らす女子高生。本名木崎真問、高校三年生。

 意思決定力のない流されやすい性格で、いじめられっ子というほどではないが常に空気。

 気心の知れた親友もおらず、誰からもどうでもいいと思われている自分を自覚している。

 夢見る乙女。俗に言うライトオタク。ゲームやマンガ、アニメも少々嗜む。オンラインゲームも初プレイではなかった。

 クラガノをリーダーとしたチームにてフェーズ1をクリア後、フェーズ2よりレイジのチームに合流する。

 クラガノの死後は他人に甘え思考停止していた自分を恥じ、レイジに憧れるようになる。

 参戦したフェーズ3以降は徐々にチームメンバーと打ち解け、特に女性陣とは仲が良い。遠藤やシロウは少し苦手な模様。

 一つ年下でありながら立派に戦うレイジの姿に憧れ自分もそうなりたいと感じているが、そこに恋愛感情が混じっているという自覚があり、頭を悩ませている。

 物事に対する感じ方が非常にレイジに近く、彼と共感する事が多い。フェーズ3では能力の扱いにも慣れ、成長した姿を見せた。

 隠れ巨乳。料理好きで、将来の夢は幸せなお嫁さんになる事。それが不可能だった場合は料理人になる事。高校卒業後は専門学校へ行く予定らしい。


*カーミラ*

 全身をすっぽりと覆う闇のマント。精霊状態では小さなコウモリになる。

 マントは伸縮自在で、ある程度形状も変化させられる為汎用性は高い。

 自発的に攻撃する為の能力が一切存在しない、完全防御特化型。しかし本人は無自覚ながら、実はかなり強力な精霊である。


《気配遮断》

 マントで包んだ対象を周囲の意識から切り離す。

 対象は自分以外でも可能。ただし、攻撃するなど意識的に他者に干渉しようとした瞬間、効果は消えてしまう。


《湾曲》

 他者の攻撃を弾く能力。弾いた攻撃の方向性はマトイの意志で自在に変化可能。

 相手からの攻撃を受け流し、カウンターに利用する事も出来る。


《カウンター・ブラスト》

 湾曲の力で受けた攻撃に新たな指向性を付与し、対象に弾き返す上級スキル。

 魔王の即死級攻撃ですら受け止め、跳ね返す事が可能。

 炎のような本来形を持たない物でも指向性を与え、矢のようにして跳ね返したり出来る。


《???》

 詳細不明。


《???》

 パッシヴ。己の存在を証明する為の力。詳細不明。




【クラガノ】

 地方で暮らす銀行員、二十七歳。本名倉賀野麻斗。

 フェーズ1ではリーダーとして活躍。メガネをかけた物腰柔らかな男性だが、その実破滅的な思考の持ち主。

 仕事は真面目にきちんとこなし、プライベートは充実。友人も多く、付き合っていた女性も居たが、そんな生活に満足していなかった。

 出会い系サイトなどで適当に女性を見繕っては色々な悪事に手を染めていた。オンラインゲームもその延長で始めたらしい。

 特にVRMMOという五感のあるゲームに対し、快楽もそうだが“痛み”を自在に楽しめるとのめりこんで行った。

 バウンサーと呼ばれる存在からフェーズ1の時点で声がかかるほど破綻した人格の持ち主だが、本人はその誘いを蹴っていた。

 凄まじい悪人かと言えばそうでもなく、ただ倫理観が少し人とずれているという感じ。本人に悪い事をしているという自覚はあるが、それを踏まえた上で悪事を楽しんでいるタイプ。

 マトイの羨望の感情には気付いていたが、ウザいとしか思っていなかった。ただ見てくれは良いし胸でけーからキープしとくかーくらい。

 地味にカリスマがあり、ハイネには随分懐かれる。これもウザいとしか思っていなかったが、都合よく使えていいなーと重宝していた。

 九官鳥を飼っており、溺愛していた。


*パナケア*

 短剣型の精霊器。実は妖精のような精霊形体が存在するが、クラガノの影響を受け自我を失っている。

 あらゆる薬物を鞘の中で調合し、刃に帯びて注射のようにして使う。

 この刃には物理的に何かを傷つける力はなく、突き刺したとしても傷は生まれず薬だけを体内に残す。


《薬品調合》

 毒薬から回復薬まで、あらゆる薬を調合する能力。

 鞘の中に収めている間に調合を行なう為、別の薬に切り替える場合はいちいち鞘に収めなければならない。


《オーバーブースト》

 ブーストの効果を一時的に強化する薬品を身体に打ち込む。

 これにより身体能力が上昇。一定時間内はパワーアップするが、効果が切れると通常以上の疲労が残る。


《凶兆》

 パッシヴ。謀の成功確率を底上げする能力。但し、その謀は身内への裏切りでなくてはならない。

 レイジ使用時は完全に死にスキルになっている。





【ハイネ】

 都内に暮らす高校二年生。本名不明。

 ごくごく普通の高校生。現実では特に言動に問題もなく真人間。多少荒っぽいだけ。

 何もなく、ただ平凡に大人になっていくだけの世界に辟易しており、非日常に憧れる少年。

 この世に綺麗事は通用しないと、心優しかったが故に失望。自分ひとりで強く生きて行く力を望んでいた。

 ハイネにとってクラガノは薄汚い大人の典型のような男であったが、クラガノの薄汚さを丸呑みして笑っているその姿に憧れを抱いていた。

 それからはクラガノと行動を共にし、悪の見本としていた。

 フェーズ2にて敗北後、魔王の側近“バウンサー”の一人にスカウトされ魔物の力を得るが、強化された願望の余波で人格崩壊を始める。

 レイジとは違った意味で高二病を患いこじらせてしまったタイプ。不良に憧れて不良になったような少年。

 フェーズ2でクラガノを殺したレイジやシロウを目の敵にしており、フェーズ4以降は執拗に攻撃を仕掛けて来る。


*クリティカル*

 禍々しい外見をした大鎌。それそのものが既に優秀な攻撃性能を持つ武器だが、能力がすべて攻撃系になっている。

 攻撃のみに関して言えば高ランクの精霊器にも匹敵するが、打たれ弱く継続戦闘力に劣る。

 バウンサー化してからは大鎌は魔物化。自動防御能力を付与されランクを一つ上げ属性を変えている。


《???》

 詳細不明。


《???》

 詳細不明。


《???》

 詳細不明。バウンサースキル。


《???》

 詳細不明。バウンサースキル。




【カイゼル】

 地方で暮らす公務員、四十二歳。趣味は登山で、身体を鍛えるのが大好きな陽気なオッサン。

 剛毅な性格。勇者連盟の連盟長マスターを任されている。厄年。

 遊びに全力で年甲斐もなく様々な遊びに手を出しているが、ギャンブルだけは妻に止められている。二人子供がいる。

 自由奔放な性格でありながら義を重んじる武人のような男。教育者の家系で、子供に対して優しく時に厳しく見守るOTONA。

 割と現実主義者で、真面目にゲームクリアを目指している一人。周囲からの信頼は厚く、圧倒的なカリスマを誇る。

 ミサキ同様、最高評価を受けるプレイヤーの一人。初期から図抜けた戦闘力を誇り、単身でボスクラスを粉砕する怪物。

 その真骨頂はとにかく頑丈な事で、どんなボスも長期戦に持ち込んで倒す。またその頑丈さを生かし味方の盾となり、士気を高めて強敵を討つ。

 最初から全てが完成していた為、伸びしろと呼べる部分は殆ど残っておらず、能力もそれ自体は貧弱。

 あくまでゲームとしてザナドゥを遊んでいる為、レイジ達ほどゲーム世界に入れ込んでいない。そのためNPCの扱いもあまり考えてはいない。

 焼酎をこよなく愛するが、酒にはあまり強くないので飲みすぎるとダウンしてしまう。それとわかっていても呑むのはやめられない。


*アーケロン*

 巨大な盾とランスがセットになった装備。基本的に腕にセットして使用するタイプ。

 殴ったり突いたりして攻撃が可能なほか、高い防御性能を持つ。要はパイルバンカー。

 能力は凡庸だが、カイゼルの精神力と意志力の高さが強大な魔力量に変換されており、ランク以上の性能を誇る。


《庇護》

 光の結界を展開する能力。消費が少ない上に強力。攻撃には使えない。

 自分が守るべきと判断した物を背後に使う時、その効果が飛躍的に上昇する。遥か格上からの一撃にすら耐え得る。


《叱咤》

 悪い子を懲らしめるOTONAの一撃。

 ランスの射出機構を使ったパイルバンカー攻撃。攻撃力は凡庸だが、庇護の能力を使用する度に火力が上がって行く。


《激励》

 庇護で蓄積したダメージをブーストに転換する能力。

 オーラとして解き放ち、自分以外の人間も対象に出来る。ただし、複数対象に使用する場合効果は半減して行く。

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