砂の城(1)
「ジュリア、最近学校の方はどんな感じかしら? 変わった事はなかった?」
母親のそんな声に少女は僅かに顔を上げた。
港区にある高級住宅地の中でも一際豪勢な洋風の屋敷でジュリアは暮らしていた。生まれてこの方およそ十五年暮らしてきたこの家が、世間様からしてみればお世辞にも一般的とは言いがたい事はとっくに理解していたし、何よりも閉塞的で、なんでもかんでも自分の行動を制限しようとするこの屋敷に連なる人々に少女は心から辟易していた。
長方形の白いダイニングテーブルの上には、料理人が趣向を凝らした贅沢な品々が煌びやかに整列されている。それはおいしそうな料理と言うよりは見目の美しさに拘ったもので、たまにしか帰ってこないこの屋敷の大人達にいい所を見せようとシェフが頑張りすぎた結果である。そんなおべっかでしかない料理の中でジュリアが一番気に入ったのはじゃがいもの冷製スープで、別にシェフが普段からよく作ってくれる、この中では比較的に日常的な調理であった。
「変わった事なんて特にありませんわ。至極順当、世は事も無しです」
「そう? まあ、ジュリアにとって日本のジュニア・ハイスクールなんて退屈でしかないでしょうね。世界を飛び回るのが仕事のジョイス一族の娘なのだから、窮屈な学校の中では時間を持て余してしまう事でしょう」
ジュリアの両親は滅多に日本にやってこない。目の前に居る母親はイギリス人。父親は一応日本国籍だが俗に言うハーフという奴で、その容姿は日本人よりかは外国人のそれに近かった。
両親は共に宝石商をしている。というより、ジョイスの一族は代々宝石商だ。故に世界各国にコネクションがあり、大して詳細のないジュリアの父親でも富豪の仲間入りするのはそれほど難しい事ではなかった。なにより目の前のこの女性、ジュリアの母親が一際優秀だったもので、現在のジョイス一族は彼女が仕切っているといっても過言ではなかった。
その結果、ジュリアは幼い頃から家政婦や家庭教師に囲まれ、両親とは離れ離れで暮らしてきた。一応両親からの愛情と言うものは感じている。記念日には逐一プレゼントをうんざりするほど贈ってきたし、教育には湯水の如く金をつぎ込んでいる。たまにこうして戻ってくればきちんと会話の時間をとってくれるし、母親らしい笑顔を向けてもくれた。だが……。
「………………この屋敷の方が百万倍窮屈だっつの……」
「え? 何か言ったかしら?」
「なんでもありませんわ、お母様」
割と露骨に愚痴を零しても笑顔さえ取り繕っていれば母は何もわからなかった。というのも、彼女はとんと日本語が不得意であった。というより覚える気がさらさらない。故に家族の会話は常に英語であった。ジュリアが日本語で何を言おうが、ニコニコしてさえ居れば母親にはそんな事わかるはずもなかったのだ。
「ジュリアは本当に日本語が上手よねぇ。私も見習わなくちゃ」
「英語が出来れば不便しませんよ、この世界は。日本語なんて極東の島国のどーでもいい地方語言語ですから、お母様のような高貴な血筋には似合いませんわ」
「それがね、結構日本語もばかにならないのよ。日本大好きな取引先もいっぱいあるしね。私が日本で暮らしてますっていうと、うんと羨ましがるんだから」
母はこうやって外の世界の話を娘に語り聞かせ、娘は笑顔で相槌を打つ。そんな食事風景は一時間近くにわたって続けられた。
母親から解放されたジュリアは離れにある自室へと向かった。部屋の警備は異常に厳重だったし、決まった時間にやってくる家庭教師や家政婦以外は近づく事も許可されてはいなかった。楽器演奏にも対応する為完全な防音処理が施されており、それを知っているので少女は部屋に勢い良く飛び込むと、すかさず転がっていたうさぎのぬいぐるみを蹴飛ばして叫んだ。
「あーーーーーーもうっ! うっざいっ! 思い出したように帰って来るなあ!」
頭を抱えながら絶叫しても大丈夫。なぜならば完全防音仕様だからである。
ジュリアの自室は自室というよりは小さな家であった。用途に合わせて幾つかの生活空間である部屋に分かれており、入ってすぐの所にはピアノがどーんと鎮座しており、付近にテーブルや本棚が立ち並んでいる。その奥に続く扉を一枚隔てて廊下を少し進むと寝室。ここだけが彼女の部屋の中でも唯一プライベートな空間であった。
「なんで前触れも無く行き成り帰って来るのよー! 鬱陶しいったらありゃしない!」
喚きながらベッドに飛び込む少女。そうしてずるずると這って前進すると、枕元で充電器にセットされていた携帯電話に手を伸ばした。
「レイジとシロウ……美咲の手がかりをつかめたのかしら」
少女の名前はジュリア・ジョイス。XANADUというゲームにアクセスする際はそのイニシャルから取ってJJと名乗っていた。
JJの夏休みのスケジュールは基本的に午前中から昼過ぎくらいまでが忙しい。午後になり日も高くなると色々と過ごし辛くなるので、稽古事は午前中に集中しているのだ。午後は比較的自由な時間になる事が多く、何もなければ夕方にはレイジ達と合流出来た筈なのだが……。
「急にお母様が帰って来るんだもの……はあ……」
見ればケータイにはレイジから連絡が入っていた。状況が少々混乱してきたので、後で話をすると書いてあった。それから今日は都内に一泊する事になりそうなので、XANADUにログインは出来ないとの事であった。
「美咲の妹、篠原深雪か……」
真剣な表情で呟くJJ。それから仰向けに寝転がり天井を見つめる。しばらくそうしてキリっとした様子であったが、急にほっぺたを膨らませるとじたばたと手足を振り出した。
「遊びに行きたかった遊びに行きたかった遊びに行きたかったーっ!」
俗に言う地団駄である。しかしそうなるのも無理はなかった。ジュリアはまだ十五歳の少女であり、そして何より一人も友達らしい友達の居ない生活を送ってきたからだ。
ジュリアは幼き頃から徹底した英才教育を受けた秀才であった。私立の小学校や中学校には似たような境遇の少年少女が集まってはいたが、ジュリアほどずば抜けた子供はいなかった。
彼女は子供らしからぬ冷静さと判断力、そして客観的な視点を持ち合わせていた。凡そ“体育”を除く全ての科目で最上位の成績を残し続け、同世代の子供たちと馴染む気配のない少女は徐々に孤立してゆき、やがて誰も彼女に近づこうとはしなくなった。
遊び相手はせいぜいペットのゴールデンレトリバーくらいであったが、最近は歳を取ってきたせいか寝てばかりである。友達がいなければ部屋に閉じこもって一人遊びをする事が多くなる。その結果、ジュリアは十五歳にしてかなりディープなゲーマーであり――オタクであった。
なぜこうなってしまったのか、それはジュリアにもわからなかった。現実は退屈で、ゲームやアニメやマンガの世界には楽しい事が沢山あった。それは辛く寂しいだけの自分を忘れ去れてくれたし、何よりジュリアの小遣いはちょっとしたサラリーマンの月収に匹敵するレベルであった。その潤沢な軍資金が彼女の収集活動を加速させたのかもしれない。
本棚にずらりと並んだライトノベルの一冊を取り出す。昔はただこうやって物語のキャラクターに想いを馳せていれば時間が過ぎるのも早かったのだが、最近はどうもそういうわけにもいかなくなりつつあった。
レイジ、シロウ、アンヘル、遠藤……美咲。彼らと出会い、自分自身で物語に踏み込んで行く事になった。その体験は少女の中にあった寂しさを紛らわし、退屈を蹴散らしていった。
XANADUが危険なゲームだという事はとっくに承知している。それでも中断する気にならないのは、それでも心が求めているからだ。誰かと繋がる事を、家柄や自分の素性ではなく、自分自身の思いや言葉で誰かと触れ合える場所を。
「深夜零時まで四時間か。ピアノの練習して、お風呂入って……」
ころりと横になったまま目を瞑る。昼間の多忙さもあってか、意識はすんなりと眠りの中に吸い込まれていく。きらきらとした少年少女の笑顔が描かれた文庫本がぱたりと閉じられ、夢の中で少女は笹坂美咲の事を思い返していた。
「ただいまーっと……言った所で誰もいないのは承知してる筈なんだけどねぇ」
とっぷりと日も暮れた東京の片隅。こんな誰からも記憶されないような、風化して行く景色の一つを切り取ったような雑居ビルでも、遠藤にとっては大切な活動拠点であった。
真っ暗な事務所の中に踏み込み、灯りをつけぬままブラインドの隙間に指を入れる。隙間から眺める夜の世界は眩いネオンと行き交う車のヘッドライトできらきらと輝いて見えた。欠伸をしながらブラインドを上げ、窓を開け放つ。昼間太陽が散々熱したアスファルトはまだ冷めやらぬ様子で、夜風はぬるく頬を撫でて行く。しわくちゃの煙草を口に咥え、遠藤は前髪をかき上げながら紫煙と共に溜息を吐き出した。
「さーてさて、どうしたもんかねぇ……」
正直なところ、捜査は難航していた。いや、頓挫していると言っても過言ではなかった。
今回はどうにも相手が悪すぎた。トリニティ・テックユニオンなんて、大企業にも程がある。仕事柄そういう企業の痛い腹を探っておこぼれを頂戴する事はよくあるのでわかる。どんな人間の集合体にだって、必ず光と闇があるのだ。光は光の世界の住人にとっては美しく当たり前で尊重すべき存在である。だが闇の世界の住人にとっては眩く、妬ましく、そして時に縋りつくべき篝火でもあった。だが闇は誰にとっても平等だ。闇は闇でしかない。光の住人なら当然の如く嫌悪するだろうし、闇の住人だってそれを好きになる事は出来なかった。
「なーんちゃって。ロマンチックおじさん!」
一人で頷きながらぼやき、またゆっくりと紫煙を吐き出した。
自分の商売が太陽の下ではとても成立しない物であると遠藤はとうに理解していた。そういう性質なのだ。普通に学校に通い、普通に就職し、普通に結婚して家庭を作る……それが一番だと頭では理解している。だからこそそういう人々を尊敬し尊重はする。だが自分に強制されればどうしても首を横に振りたくなってしまう。
そう、なんだかんだでこんな自分の生活が気に入っていたのだ。パチンコも競馬もやらないだけで、結局の所男はギャンブラーであった。刹那的に過ごす日々に至上の喜びを感じる典型的な無頼者。だからこうして、一人で眉唾物の都市伝説を追いかけたりも出来る。
暗闇の中、起動したパソコンのディスプレイの光だけが遠藤を照らしていた。手馴れた様子でパスワードを打ち込み、悲鳴を上げている灰皿に無理矢理新たな煙草を捻じ込んだ。
遠藤がこの調査を開始してからもう一年近くになる。去年の夏の終わり頃だろうか。遠藤はとある伝からトリニティ・テックユニオンの不正について嗅ぎまわっていた。企業から情報が漏洩し、それを企業側が秘匿するなんて事はしょっちゅうで、大企業ならそれこそ付け入る隙は幾らでもあった。仕事柄それを売り払う事は容易で、ネタさえあれば味付けは勝手にしてしてしまえば事足りる。最初はただの小遣い稼ぎ……その程度の考えであった。
しかし今は違う。この事件を追いかける理由が出来てしまった。机の引き出しから取り出した使い古しの茶封筒からは横一列に並んだ子供達の写真が出てきた。遠藤が目を向けているのはその中でも画面端に位置している小さな少女である。
彼女の名前は中島葵。当時十一歳で、小学五年生であった。彼女は一年ほど前に失踪し、この東京の街から……否、この世界から姿を消してしまった。
経験上、こういうケースの場合生存は絶望的であった。行方不明になっているからには、死んでいるか監禁されているかのどちらかだろう。よほど力があり、拉致体勢の整っている組織的犯行ならば別だが、単独犯による刹那的な犯行である場合、一人の人間をいつまでも隠し、生かして監禁する事は至難である。最初は監禁するつもりでも、面倒になったり手違いがあったりすればこんな少女だ。簡単に命を落としてしまうだろう。
そもそも中島葵は本当に孤独な少女であった。彼女を虐待し続けていた両親は別件の犯罪行為が発覚し、刑務所入り。そんな両親であるからこそ、親族からはまともな扱いをされていなかった。娘である葵も当然のよう忌諱の目で見られ、結局誰からも受け入れられる事はなく、なし崩し的に児童養護施設へと保護される事になった。
そんな少女が急に居なくなっても誰が探し続ける事が出来るだろうか。当然養護施設の担当者は捜索しただろうし警察にも訴えただろうが、誰にも心を開かず孤独を貫き通した少女について何を理解していたわけでもなく。手がかりが何もなければ調べ続ける事も困難であった。
「ま……だからこそ、僕みたいなのに話が回ってくるんだけどね」
インターネット上には様々なアンダーグラウンドなサイトが存在している。なにせネットは広大であり、何よりも自由だ。現実で口にすれば誰からも爪弾きにされて当たり前のような事でも、じっくりと語り合う事が出来る。ネットとは遠藤に言わせれば現実と虚構の境界で、そこには現実から地続きではあるものの、間違いなく幻想が息づいている。その上で人から人へと巧みに伝播を続け、やがて虚構は増幅され本来とは違う歪んだ結果を形成していく。
彼はその最も分かりやすい例として都市伝説、フォークロアの類を上げる。そしてそれこそ彼が熱心に追いかけている“仕事”でもあった。探偵というのは言ってしまえば仮の姿で、仮の姿でよければ遠藤は無数の肩書きを持っていた。勿論その何一つとして世間様に堂々と語れるようなものはなかったのだが……。
神妙な面持ちで画面を見つめる遠藤。ふとその時、真っ暗であった事務所に灯りが灯った。顔を上げるとそこには助手の瑞樹の姿があり、女は紙袋を片手に遠藤へと近づいてきた。
「こんなに真っ暗な中で何をしていたんですか? いるなら電気くらいつけてください」
「僕ってほら、明るい所苦手だから。それより珍しいね、こんな時間に来るなんて」
「仕事帰りに少し寄って見ただけですよ。夕飯はもう食べました?」
「いんや。その質問はもしかして、手料理を振舞ってくれる感じなのかな?」
「残念でした。蒼海堂のチーズケーキです」
「チーズケーキ大好き! コーヒーもらえる?」
紙袋を受け取りながら笑顔を向ける遠藤。さりげなくパソコンをスリープモードにし、封筒を引き出しに音もなくしまった。瑞樹は仕方無さそうにコーヒーミルの前に立ち、棚から豆を取り出している。その様子に遠藤は少しだけ寂しげに息を吐いた。
瑞樹は普段OLとして普通に働いている。以前はデザイナーとして多忙な日々を送っていたのだが、ある事を切欠に退職。その後遠藤の勧めもあって再就職したのだ。再就職先は以前と比べるとずっと自由な時間が多く、給料はがくっと下がったが、“目的”を果たすために尽力しつつ生活するのには合っていた。
デザイナーだった頃の名残で、今でも瑞樹のスーツは上等だ。それをきりっと着こなすだけの美貌も持ち合わせている。こんな薄汚れ誰からも忘れられたような事務所の片隅でコーヒーを淹れている、ただそれだけで随分と絵になった。
「はい、言われた通りコーヒーですよ。ケーキ高かったんですから、感謝して味わって下さい」
「並ぶの大変だったんじゃない? 無理しなくても良かったのにねぇ」
「自分が食べたかっただけですよ」
二人は並んでケーキを食べながら街を見下ろした。何もかもがごみごみとしているのは、別にこの町だけじゃない。この世界の殆どの場所が今や様々な柵で雁字搦めになり、窮屈で偏屈な空気に満ち溢れている。時折こうやって振り返ってみると、時の流れの無遠慮さにうんざりする事もある。誰からも平等に世界は残り時間を奪って行く。どんなに嘆いても、どんなにそこから抜け出そうとしても同じ事だ。結局の所、何かを変える事は容易ではない。それが子供ならまだしも……成長しきってしまった大人なら尚の事だ。
「何を考えていたんですか?」
「大人はいやだなぁって事。僕はいつまでも子供でいたかったよ」
「今でも子供みたいなものじゃないですか」
「ははは、そうだねぇ。なかなか大人になりきるのは難しいよ。子供の頃はもっと立派な大人になる事を目指していたし、今頃はきっとそうなっているだろうと思っていたけれどね。実際に時間が経過してみると、何も変わらずただそのままの自分が佇んでいたりする」
カップを口につけ一息。コーヒーの苦味でケーキの甘酸っぱさが爽やかに抜けていく。
「……大人って、なんなのでしょうね。ただ時を重ねただけでなれるものではないのだと、なぜもっと多くの人達が自覚出来ないのでしょうか。もしも誰もが大人になる為の努力を諦めてしまわなければ……世界はもっと……優しい夢を見せてくれたかもしれないのに」
「おぉう。中々詩的な言い回しをするねぇ。おじさんの影響かな?」
「元々は芸術畑の人間ですよ、私は」
苦笑を浮かべる瑞樹。遠藤は視線だけでそれを眺め、直ぐに闇へと目を移した。
「このケーキ……あの子と一緒に食べた事があるんです。あの子は滅多に私とも口を利いてくれませんでしたが……このケーキを食べた時は、少しだけ笑ってくれたんです」
目を瞑り、表情を変えずに俯く瑞樹。遠藤はそんな彼女の言葉だけに耳を傾ける。
「私がもっと大人なら……あの子を救えたんでしょうか」
男は何も答えなかった。そもそも彼女は答えなんて求めていないのだ。ただ自分自身に言葉を投げかけて、見つかる筈のない完全を求めて彷徨い続ける。そんな自罰的な瞬間にこそ安らぎがあり、それこそが彼女の罪そのものでもあったから。
「葵……」
消え入りそうな声で呼ばれた名前。遠藤は顔色一つ変えずにフォークをケーキに突き刺す。
中島瑞樹から中島葵の捜索を請け負って、そのうち一年になる。
共に過ごしたこの時間が無意味なものだったと遠藤は考えたくなかった。だからこそいつになく真面目に、切実に思い悩んでいる。
手がかりがほしいと。仮にどんな手を使ったとしても……真実へ至りたいと。善悪も是非も、すべては愚者にとっては砂と変わる。何かを掴み取ってこそ、すべては意味や形を成すのだ。成果の出せない人生は無意味だ。男はそれを、骨身に染みて理解していた。
~とびこめ! XANADU劇場~
ミ「じゃがいもの冷製スープ、おいしいよねー!」
JJ「俗に言うヴィシソワーズというやつね。かぼちゃのも美味しくてオススメよ」
ミ「チーズケーキもおいしいよねー!」
遠藤(以下遠)「蒼海堂は適当にググった東京のお洒落なお店をモデルにしているそうだよ。チーズケーキが余裕で千円を超えるよ」
ミ「JJがコミュ障になっちゃったのって、両親にほっとかれたからなのかな?」
JJ「誰がコミュ障じゃ! まあそれもあるけど……他にも色々あってね。ジョイス家はめんどくさいのよ」
遠「いいなあ、お金持ちのお嬢様は。僕もお金持ちの家に生まれていればもっといい子に育ったろうにね」
ミ「NPCのおっぱいをもんだりしなかったでしょうにね」
遠「それまだ言うの? そろそろ時効じゃないかな?」
ミ「そういえば遠藤さんはホモなんですか?」
JJ「遠藤はホモ。はっきりわかんだね」
ミ「え……今なんて……?」
JJ「べっ、別に何も言ってないわよ……」
ミ「ところで、第三部は結構群像劇部分が多いのかな?」
遠「どうやらそのようだね。キャラとか勢力が増えてくるとどうしてもそうなってしまう」
JJ「ついでにキャラの掘り下げもやろうって魂胆でしょ? お陰で話数が多くなっちゃいそう」
ミ「だねー。それで、結局遠藤さんはホモなんですか?」
JJ[ホモォ……」




