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2.裏山

2.裏山


「私の名前は、宮本紫音です。えっと、誕生日は4月10日、好きな色は、赤です。よろしくお願いします」


自己紹介が、たまらなく嫌だった。何か面白いことを言えればいいものを、私は苦手だったのだ。高校に入学したばかり、自己紹介の連続。正直、疲れていた。


なんのために、高校に入ったのだろう。


私はこの春、県内でも一番の成績を誇るトップ高に入学した。ずっと憧れていたはずなのに、不思議と私の気持ちは高ぶらなかった。むしろ、その逆。合格したことは、確かに嬉しかった。高校生活はと言うと、辛いのである。友達が出来ず、孤独だからか。勉強が難しいからか。私にも分からない。ただただ、涙が溢れてくるのだ。




「ねえ、洋館の噂、聞いた?」

「ああ、この学校の裏山にあるっていうやつでしょ。でもさあ、嘘なんじゃないのぉ?あたし、探したけどなかったよぉ」


話が、たまたま聞こえてきた。洋館、か。私は、そういう嘘が好きだ。よく意外だと言われるのだが、探検家になりたいと思ったこともある。


裏山なら、すぐに行ける。


ななぜだろう、暇だったからかもしれない。私は、すぐに行動に移した。




今日の授業も終わり、私は、裏山へと、ゆっくり歩いていった。


この決断が、自分の人生に大きく関わるとは知らずに。

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