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キミは太陽  作者: karinko
1/9

☆プロローグ☆菜ノ花side


10月の終わりごろ。


少しずつ冬の足音が聞こえてくるような、そんな季節。


太陽みたいに明るい、キミに出会った。






私は笹川菜ノ花。


一週間ほど前、とある事情で東京の高校から大阪の高校に編入してきた。


…入学して一週間がたつのに、まだ友達がいない。


というのも、(自分で言うのも悲しくなるけど…)私がすごく人見知りが激しくて、内気なことが原因だ。


今は下校時刻。


「はぁ…」


私は小さくため息をつくと玄関をでた。


ふと、ガラスに映った自分の姿を眺める。


そこにあるのは、メガネをかけた地味で暗そうな女子生徒。


更に深くため息をつく。


私はうつむいて、とぼとぼと歩き始めた。


ちょうど運動場の前を通り過ぎようとした時。


ドンッ!


何かに押されて、体が後ろに傾いた。


突然のことだったので支える間もなく、地面に尻もちをつく。


何が起こったんだろう??そう思って顔をあげると、


「ごめん!!いける!?」


男の子が、心配そうに私の顔を覗き込んでいた。


どうやらこの男の子とぶつかってしまったらしい。


…あれ??見たことがある顔。


「いえ、こちらこそすいません…」


私はそう言いながら男の子の顔をあらためて見た。


明るい栗色の髪。


大きな猫目。


服装から男の子と判断したけど、女の子だと思えばそう見えないこともないような中性的な顔立ち。


入学してから一週間の記憶をたどってみる。


…ああ、そうだ。


この子とはたしか、同じクラスだ。


緊張のせいで、クラスのメンバーをよくみていなかったからおぼろげにしか思いだせないけど、たしかそ

うだった気がする。


「良かった!んじゃ!」


男の子は私に背を向けて、運動場に向かった。


私も制服についた砂を軽く払い、校門の方に向き直る。


「…あれ??」


ころころ…


目の前にサッカーボールが転がっていた。


これ…さっきはなかったような…


そっとそれを拾い上げる。


もしかしてさっきの子が落としていったんじゃ…!


私は慌てて運動場の方に向き直り、なんとか声が届きそうな距離にいた男の子の背中に向かって声をかけ

た。


「あのっ!!」 


精一杯声をだしたつもりだが、いまいち大きな声は出なかった。


それでもなんとか男の子には届いたようだ。


彼は足を止めてこちらを振り返った。


「ん?オレ??」


きょとんとして自分を人差し指でさしながら首をかしげる。


「これ…違いますか…??」


私はおずおずと男の子にボールを差し出した。


ぱっと男の子の顔が明るくなる。


「そう!なんか手がさみしいと思ったら、落としてたんか!!」


男の子はこっちにかけよってきて私の手からボールを受け取った。


そして、


「ありがとう!!」


私にむかって、にっこりと笑った。


驚いて目を見張る。


それは私の16年間の人生の中ではじめてみた、


眩しいほどに明るい、太陽みたいな笑顔だった。

前投稿からだいぶあきました…


ので、新しい連載を始めます!


文章力もなく、へたな物語ですが、読んでいただけたらうれしいです♪

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