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プロローグ

実質処女作なので、甘めに見てください。

 ひどく辛く、孤独である。

 とにかく、抗わなければならない。抗わなければこの苦しみから逃れることはできない。この虚な空間から逃れることはできない。真っ白で、少しでも気を抜いたら、溶けて、滲んで、混ざるような感覚を抱く。混ざってはならない。この空間のシミと化してしまうのは駄目だ。いや、もはやここで抗っていても、解決策もなく苦しむだけなのではないか。であるならば、わざわざ己に鞭打ち、ただ耐えることに意味を見出すことはできないのではないか。ああ、どうでもいい。抗うことに価値を感じない。やがて、自らの意思とは逆に、ゆっくりと思考と、魂が溶けてゆく…



 心身の疲労感によって、いつまでも寝ていたかったが、私は鬼に罵声と金棒ともに叩き起こされる。

「おい、いつまで寝ている」

 鬼は眉間に皺を寄せて怒鳴り、金棒を振り下ろされる。

「ごめんなさいっ」

 その鬼は次の怠け者を叩き起こすために去っていったようだ。

 周りには、私と同じような白装束の人達がいて、老若男女問わずこの駐屯地のような場所に集められている。

 一際偉そうな鬼が目の前のステージの上に来た。

「お前らは、天性のクズだ」

 威厳を持った、力強い掛け声だ。

「そんなお前らに最後の好機(チャンス)を与えよう」

「ここは実力主義だ。腕っぷしではなく、強い魂を持ったもの強くなり、全てを好きに出来る。勿論、女も、金も、酒も、名誉も全て」

 ざわつく白装束達。欲望にまみれた歓声が縦横無尽に飛び交う。

「ただし」

 鳩が豆鉄砲を食ったように、静まる。

「弱きものは、強きものに搾取される。こういう世界だ」

 懇切丁寧に、地獄のことを教えてくれた偉そうな鬼は立ち去り、一歩下がっていた宰相のような鬼が前に立つ。

「そこでお前たちにはな、最前線の兵士になってもらう。隣にいる者どもはすぐに共に戦を共にする戦友だから、せいぜい親交を深めておくといいな」

「そして、戦で大きな戦績を上げた者には、それに応じる報酬がでるな。」

 いろめき立つ白装束。

「ただし、給金はない」

 静まる。

「自らの力がない者は死ぬ、それこそ本当ににな」

 慈悲はないようだ。

「では、せいぜい足掻くといい」

 そう言い残して、足早に去ってしまった。白装束の戦士たちは、空の紅きを見ながら少し血涙を流したようだ。

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