プロローグ
遠い昔、世界の頂には天空に浮かぶ城が存在した。その城は「エルドラシア」と呼ばれ、伝説の竜によって守られていたと言われている。エルドラシアは巨大な浮遊石によって空中に浮かび、その城の中には無限の知識と力が秘められているとされていた。
多くの冒険者や魔法使いがエルドラシアを求めて旅立ったが、誰一人として戻ってくることはなかった。その存在はやがて神話となり、人々の記憶から薄れていった。
しかし、真実は伝説の中に眠っていた。エルドラシアは実在し、その力は今もなお、天空に漂っている。そこには、古代の魔法と竜の力が息づいており、世界の均衡を保つために重要な役割を果たしていた。
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小さな村に住む少年、リオ。彼は幼い頃に両親を失い、唯一の家族である叔父と共に暮らしていた。リオの叔父は優れた学者であり、古代の書物や伝説に精通していた。リオもまた、その影響を受け、幼い頃から冒険と伝説に憧れを抱いていた。
ある日、リオの叔父は突然の病に倒れる。村の医者も手の施しようがなく、リオは絶望に打ちひしがれる。しかし、叔父の書斎で見つけた一冊の古い書物が、彼に新たな希望をもたらす。
その書物には、エルドラシアの存在と、そこに眠る竜の力についての記述があった。伝説によれば、エルドラシアの竜の力はどんな病も癒すことができるという。リオは、この伝説に最後の望みを託し、叔父を救うためにエルドラシアを目指すことを決意する。
夜明け前、リオは旅立つ準備を整えた。彼の心には、叔父を救うという強い意志と、エルドラシアの伝説に対する好奇心が渦巻いていた。空に輝く星々を見上げながら、リオは誓うように呟いた。
「待っていて、叔父さん。必ず戻って、あなたを救ってみせる。」
こうして、リオの冒険が始まった。彼はまだ知らない。彼の旅が、世界の運命を大きく変えることになることを――。