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進化 上

さて、今回も元気にあらすじと行きますか

さてと、今まさに起きていることだが端的に語ると、どうやら進化するらしい

そう、異世界やゲームで大・定・番!の進化することができるらしいのだ、この傀儡世界では

いやー驚いたね、まさか雑魚種族筆頭である地龍に進化先があるなんて想像すらしてなかったし、と言うか、何処まで強化されんだ?進化って、カタチとしては色んなタイプがあるからな

うーん、楽しみ

え?どうして戦闘中なのに、そんな悠長に考え事ができるのかって?

チッ、チッ、チッ、進化ってのはねえ神様から下位種族に渡されるギフトなのだよ、だから、コレを邪魔できるのは神と同等の存在か、其れ以上の存在だけだ、ってマーリンさんが言っていた

そして、マーリンさん曰く他種族には複数の進化先が存在するが、地龍は弱すぎる為に進化先は一つしかないそうだ

何と言ったら良いのかわからない感情が往来したのは黙っておこう

地龍の進化先、それはドラコ・ニュート

下位の龍人であり、高度な知能と戦闘能力を誇るそうだ、まぁ、あくまで地龍と比べるとだ、しかし、この状況にも僅かに光明がさすかも?

そう考えていた過去の自分を殴り飛ばしたい

まずはドラコ・ニュートになった後身体能力が下がった

コレは一重に過去の私が原因ですねハイ

なんでか?どうやら人型になると、過去の自分の身体能力を引っ張ってくるらしく

過去の自分の運動量?

半引きニートに運動求めるな馬鹿野郎!!

とまあ、誰に逆ギレするのかは知らんが、身体能力は低下、代わりに魔法抵抗が上がった、しかし、相手は完全に物理タイプ多少魔法抵抗が上がろうとも関係ないのである

なので、ボコられる未来は必定であった

しかしながら、進化の際にギフトを受け取っている

其れは

『スキルコピー』

マーリン曰く、ただのコピーより悪質だと言うが、此方からしてみると、コピー能力は一体全体どうして悪質になるのか意味がわからん、けれど、マーリンが言うことは大抵正しいと言うのが、この世界に来てからの印象である、マーリンに頼り切りになって思考停止をしたら、其れは其れで問題であるが、

其れでも指針が無いより百倍マシである

そして、マーリンが言うにはコピー能力にも優劣というのが存在するらしいのだが、コレに関してはコピー能力の最上位に列せられるほどの最強を誇るらしい

しかしながら、その恩恵は特に感じられなかった、何故か?

其れは此方が魔力がすっからかんなのが原因だろう、しかし、何故かマーリンは

〈無差別にコピーを敢行してください〉

と言うので

『其れは自殺行為じゃねーのか!?』と心の中で問うと

〈やってください〉

と言うので

『もう、どーにでもなーれ』の心境でスキルコピーを敢行するのであった

会話を継続している間も苛烈な攻撃が所狭しに、そして、高速で打ち出されている

一つ一つをしっかり対処をしないと此方が『死ぬ』比喩とかそんなチャチなもんじゃなく、冗談抜きで死ぬ、と言うか……4、5回位死んでる

おかしいな、人型になったら幾らかマシになると思ってたのに状況が一向に改善しないのはナンでだ?

流石に致命傷を自分と後ろの子供に被弾させないように捌くのはトーシロだと難しいので一か八か大博打に出ようと思う

「スキルコピー!!」

そう大声を出しながら…別に声を出す意味などないのだが、ホラあれだ雰囲気作りのために、だ

と心の中で言い訳を言い連ねていると

〈スキルコピー…開始します〉

とマーリンさんの無機質な声が脳内にアナウンスされる

そして、近くにいる人物全員の能力検索を開始する

しかしながら、この場所にいる人物というのは『数』と『質』に問題があった

まず、『数』の問題に関してだが

元来、コロシアムや奴隷闘技場というのは富裕層の娯楽として嗜まれてきた、勿論、一般エリアも開放されているので、貴族と平民が入り乱れている…などと言うことはまず考えにくい、まぁ、考えにくいだから、いなくはないのだが、コレに突っ込むとかなりの時間を浪費しそうになるから一旦パスすることにしよう

まぁ、そう言った経緯もさることながら、ここは先ず忘れてはならないのが貴族に開放されている特別エリア、ここは貴族を中心にその家来と従者が集まっておるので大体六十人程が集まっているのだ

そして肝心の平民はざっくり概算で行くと

一万に及ぶ人物が観戦しにきているのだ

そして、『質』に関しては、貴族は鍛えない、平民はミラクルが起きない限り強い人がいないのだ、しかも、平民はとんでもなく多いし

殺す気か?と言いたくなるワタシを誰が怒れるであろうか?

だって、こっちの演算能力なんてゴミカスよ?

いや、前世の妹ならヒョヒョイのヒョイみたいに何事もなくやってのけるかもしれないけども!?

ワタシはバンビーよ!?

と馬鹿な思考展開していると

〈スキルコピーの対象を決定しました〉

と圧倒的な速度で演算を終わらせた化け物がいた

いや、さ…貴方?貴女かは知らないけどアナタ仕事迅速すぎない?アナタ普通のスキルですよね、其れなのに有用性今の所ダンチなんですが?

〈お褒めに預かり光栄です〉

と何でもないように言ってくるので、嫌味か?と一瞬でも考えた此方が馬鹿みたいに思えてしまった、しかし、其れは次に続く言葉さらに混迷を極める

〈ジャガーノートの力をコピー……成功、移植の開始を〉

ブフォ、ただいま史上類を見ない程のシリアスな空気をぶち壊すとんでも報告が此方を襲う

(まさか、味方からとんでもない一撃を受けるとはな…)

とちょっとヤケクソ気味に思考していると

「ほらほらほらほらぁ!!そんなボーッとしてていのかな?」

と攻勢が一気に強まる、捌こうと鱗の特徴が強く出てる場所で受け流すが、ダメージの蓄積が半端なく少しずつ鱗の崩壊が始まっていく

(コイツ強すぎん?)

と思ったのも何度目だろうか?

しかし、其れより問題があるのが

後ろの奴だ、アイツ何時になったら解析終了させんの?と呆れ気味に思う

ちなみに、コレは後に知ったことなのだが

元々この世界には鑑定と言う概念が存在しないらしい、なのでスキル等々をみるためには一度自分の内側を見るために瞑想をしてゆっくりと自分の深淵に沈み込む様にしないといけないらしいのだが、俺の場合はマーリンがデフォルトで居たために鑑定紛いのことを楽に出来たのである

だから、彼が自身の解析鑑定を遅いと思っても、後ろの彼…白露からしてみると相当な速度で解析鑑定を進めていたのである

そして

「わかりました!!」

といきなり立ち上がって叫ばれた日には思いっきり驚愕するものだ

(ビクッたあ)と思ったのは彼だけの秘密である

白露は初めて見るはずなのに地龍の後ろに飛び乗って

『僕の一番目玉スキルは『幻影魔法』です、身体能力はあってない様なものなので期待しないでください、まぁ、壁役として使ってくれても構いません』

と、とんでもなく理路整然と言い出したのだ

コイツ、俺より年下だよね?

と思っても仕方ないが…ふと考える

(ねえ、コイツにそのジャガーノートの力を移植することって可能?)

と聞くと

〈不可能ではありませんが、主に能力を移植するより些か劣化致してしまいますが、よろしくて?〉

と聞いてくるので

(構わない)

と言って後ろにしがみついてる白露を振り落とす、そして

「自分で戦える様にしてやる!」

と一言言ってから、目の前の相手に軽くフェイントの拳を入れながら、本命の上段蹴りをお見舞いする、まぁ、素人の動きだから相手には簡単に見切られる

しかし、今の目的は白露の強化だ

移植がどれほどの効力を発揮すr______

「ッッッッ!!」

ととんでもない気配を背に受けながら、すんでの所で体を屈ませることで背後から飛んできた蹴りを回避することに成功した、そして、申し訳程度に

〈移植が終了しました〉

と言う無機質な声がアナウンスされた

いやいやいや、弱体化するとか言ってませんでした?マーリンさん?

「すいません、相手の隙を狙ったら貴方を蹴りそうになりました…この責は後で。」

と白露さんが跪いてくるじゃあありませんか、いや、誰?ワタシまだ幼い子供の白露さんしか知らないんですが?白髪、低身長で側頭部から龍の様な丸みを帯びた角と額から凶悪さを主張するかの様に長く光を発さない不気味な角を生やしており、何処かあどけない表情を浮かべながら此方を見ている白露さんなんて知らないんですけど?

「いや、どうしてそうなった?」

と呟いた俺が間違っていたのか、其れとも、黒幕が間違っていたのか、答えは闇の中である

「何を!?我が主の御温情で私は『尊龍』から『白黒龍』に進化を致しました、あ、申し訳ございません、私『ジャガーノート』と白露殿の混成体なので白久露と申すことに致します、以後よろしくお願い致します」

と礼儀正しく一礼してくる、あれ?ジャガーノートってもっと危険なのをイメージしてたんだけど、此方の早とちり?いやー、恥ずいわ

〈否、早とちりではありません、彼は内側にとてつもない破壊衝動を抑えており、自分の破壊衝動を完全に制御している主____言わば私を尊敬しておりますが、其れ以外の有象無象はゴミと認識していても何ら不思議はありません〉

と爆弾発言を投下された

と言うか、何ちゅー奴を解き放ってんの?

〈この状況を打破するには、より強大な力で打ち砕くしかありませんでした、尚、個体名『白露』と〈ジャガーノート〉の精神体は半々で責めぎあっており、意識が混濁しております、まさかジャガーノート相手に互角以上を演じて、力を扱い切るとは、彼の才能に少し畏怖を念を抱きました…消しときますか?〉

と、またもや爆弾発言をするので

『白露のサポートをしろ、あと、冗談でもそんなことはするな』

と言うと

〈了解〉

と一言僅かに溢すと完全な沈黙を脳内を襲った……喋ると爆弾発言して疲れるが、黙られると黙られるとでなーんか、な

と考えていると

「はは、何だ今までは『前座』ってことだったのね、道理で時間稼ぎに徹していたわけだ」

と限りなく正しく理解してくるあたりこえーなコイツ、すると

「何を、彼のお方が本気を出せば…貴女など軽く一捻りですよ?」

と煽る

いや、戦術として心理戦を展開するのは結構、けれど、そこで俺を巻き込まないでくれるかな!?て言うかお前意識しっかりとあるみたいなこと言われてなかったけ?と言うことは本心で言ってるのか?怖いわ、この子怖いわ

と本気で怖がり始めていると

「へ〜、じゃあ……この一撃を止められるかな?」

と前置きしてからこの試合始めての

全力を出した

「……ッッ!」

理解が及ばなかった、瞬きはもとい息すらする間もなく相手の拳が顔面にめり込んできそうになったので思わず腕を盾にすると

腕が破裂したのだ

何をされたのか意味がわからない、けれど、コレがスキルの一端であると脳の端で警鐘が鳴っている、相手の動きゆっくりと、尚且つ凶悪に刻々と進んでいく中で、体の再生を諦めて理解に注力していると

更なる悲劇が此方を襲う

本当は此方は何も考えずに後ろに下がって白露に状況把握に勤しむべきであった、けれど、変な正義感で引き際を見失い相手の暴風の如き攻撃に対応できずに、またタコ殴りにされる始末だ、笑ってしまうな




けれど、まだ諦めねー



その一念を抱きながら相手の攻撃を着々と避け始める


俺は別にアイツ___妹みたいに頭はよくねーし


ジャガーノートや、コイツみたいに脳筋プレイはできない


白露みたいに誰とも知れない奴を信頼して命を預けるなんてことは出来ないし



この状況下だと逃げないなんて保証はどこにも出来ない



けれど、ここまできたら、ここまでされたら

こんな馬鹿な俺でも


「諦められねーんだよ!!」


そして、孤独な龍の反撃が開始する

………ジャガーノートってだあれ?

プロットにない人がいきなり出てきたんですけども?


補足説明

白露と共生することになったジャガーノートさんですが

遥か昔に大罪をおかし……

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