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空に届け

絶望と書いて詰んだと読む

……マジでヤバい…

恐らく時間停止と思って作戦を立てていたから相手が時間停止の能力者じゃないなら俺が立案した作戦は恐らく大半がオジャンになっているだろう

其処まで考えて自分の計画のなさと見通しの甘さが浮き彫りになり一瞬苦笑を浮かべてしまう

人から見てみれば十分に詰んでる状況なのに随分と余裕だな?とでも言われそうな状況ではあるが

今現在ばかりはソレが適応されない

何故か?

コレほど厳しい状況になると逆に笑っちゃうのだ

…状況が厳しすぎて

そんな風に考えながら自分の手札でどうやって相手を倒すか一瞬で計算するが

相手の能力がわからない限り決して相手の度肝を抜くことはできない

今回の戦いは過去類を見ないほど厳しい

アザトースの時は純粋な力で捩じ伏せられたが…

アイツは自分の情報は包み隠さずベラベラ喋ってくれたが

今回の相手はジワジワと此方を痛ぶってきて徐々に力を奪ってくる世界一嫌なタイプの敵だから能力がわからないハンデを負うのは厳しすぎるって!?

そう考えながら相手から一旦距離を離して乱れまくった呼吸をなんとか呼吸を整えていると相手は少し疲れた様に体をほくしている

あれ?今一瞬何か違和感が…

一旦息を整えて相手と相対していると

「めんどくさいから…この一撃で沈め」

いきなりそんなことを言われて誰が困惑しないであろうか?

一瞬頭が混乱して体から力を抜いてしまった瞬間に全身が引き裂けそうなほどの衝撃に見舞われた瞬間に全身にちょうど『百撃』の衝撃が走り抜ける

「か、はっ!?」

喉から出るはずの悲鳴も今は最早喉が血で埋め尽くされているために上げられない

まるで隕石が連続で落ちてきたかの様な衝撃が全身を走り抜ける

全身から力が抜けて立つことすらできなくなりそうになるが自分自身を全力で殴りつけることでなんとか衝撃による『きつけ』でなんとか目を覚まさせることができた

肩で息をしながら足を地面につけない様に力を込めるだけで最早目の前で何をされているかのを把握するだけで全力を使わないといけない程に疲労が蓄積している

相手の攻撃はソレほどまでに強力である

しかし…この攻撃はまだ【命の源泉】と【暴食者】のコンビで再生することができる

俺コレがなかったら今まで百回…一千…一万…何回死んでるか把握しきれない

なお…アザトースに殺されかけたのが多くあります

そんな風に心の中で馬鹿なことを考えていると少し心の中が軽くなり少し笑う気力が湧いてきた

そうして笑いを壁にもたれかかりながら噛み殺していると

目の前のクインが『コイツ…本当に人間か?』とでもいう様に人外を見る目を向けてくる

失敬な俺は歴とした人間だぞ?

そう言おうとして声を出そうとしたが先刻の謎攻撃の際に身体中の水分が飛んだのか声が出せずに乾いた声が響くばかりであった

あ、俺の弱点もう一つ露見したわ

血液と一緒で体の随分飛ばされると何も言えなくなる

終わってるわ……はは

と心の中で苦笑いしていると相手は考える時間は終わりだ

とでもいうかの様に自身の長剣を構えながら此方に向かって走ってくる

ソレを眺めがら一瞬で距離を詰めてくる相手に腕を出して初撃を最小限のダメージで防ぎながら相手の剣を奪えないか試してみるが長剣に似合わない俊敏な動きで剣を取られまいと撹乱してくるので如何にもこうにも取れない

一見したら子供達がおもちゃ欲しさに物に群がってる様に見えたかもしれない

しかしソレをやってるが大人くらいでかい赤子と完全に大人のクイーンズブレイドであり

更に言えば取り合ってるのはクインの剣であるという事実

こうみるとかなり混沌としてるな

そう思っていると此方の無駄な考え事を見抜いたのか一瞬で膝を屈伸させて此方の顎に突撃してくる

その衝撃で顎と脳に揺れがダイレクトに伝わってくるので一瞬気絶をかましてしまいそうになるが何とか意識を保とうとしていると相手は容赦なく攻撃を続けけくる

おい?倒れようとしている人の背骨に容赦なく蹴りを入れてくるなんて君は人間の心が無いのかな?

そう言いたくなるほど滅茶苦茶苛烈な攻撃が続く

一瞬で戦いの主導権が向こうに握られ攻撃のペースも完全に向こうのテンポになってきている

コイツは俺の様にテンションよって攻撃のテンポが変わるタイプではなく確立したテンポの中に相手を嵌め込んで確実に仕留めるタイプ

突飛さは無いけれど堅実に相手を嵌め込むことができれば勝ちパターンを嵌め込むことができる

結果現在俺は完全にペースに嵌め込まされているので中々反撃に出ることができない

何せ…ここで反撃に出れば相手は確実に攻撃をより急所に当ててくるのである

そうなれば更に俺の攻撃は相手に通りづらくなり尚且つ回避しづらくなる

そうなると抵抗どころかジリ貧の戦いすら演じられなくなる

ここは敢えて相手のペースに乗っかって…逆に相手の行動の端々を徐々に崩していくのが一番いい対応…の筈

そんな風に考えながら相手の拳を的確に捌いていくが

(コレで大丈夫だよな?)

という僅かな疑念を心の中に抱えながらの疑心暗鬼の戦いである

耳は音を捉えている筈なのに音が徐々に消えていき徐々に自分の心音と呼吸音しか聞き取ることしかできなくなる

緊張感極限まで高まってきて視野狭窄も始まってきている

悪い兆候というのは十分にわかっているがソレでも緊張を取ることはできない

緊張を取ろうとすればするほど心は焦りを含ませて汗が流れ出る

しかも此処が闘技場というのも災いしている

逃げ場も隠れ場所もない

そんな所でずっと休息もなく強大すぎる相手と勝負を続けているのだ精神が参らないほうが可笑しいのである

そんな関係なことを考えながら相手の顔を直視しないように視線を操りながら攻撃を受けない様に立ち回るが顔面スレスレに攻撃が掠る度に心臓が跳ね上がる

体の中に殆ど水分は残ってない筈であるのに汗が一向に収まる気配はない

ソレどころか現在の恐怖が更に汗を加速させている気配もある

水分が尋常ではないほど抜けていくほど集中力が欠けていく気配を感じていく

視野も殆ど意味をなさなくなってきた

不味い……と考えられる思考力も殆ど残ってない

コレは……もしかして敗北か?そんな風に考えていると

「……能力発動」

初めて能力発動の宣言をした

どうやら無詠唱ではなく俺には聞こえない様に詠唱していたのである

しかし現在聞こえたということは…もしかしたらあいつの魔法を攻略できるかもしれない!

そう希望が湧いてくると力の入らなかった体に力が入る

能力発動前に相手を叩けば相手の能力が発動する前に不発にするだけじゃなくて【ノア】の解析力ならアイツの能力の正体を看破できるかもしれない!!

そう思いフラつきそうになる体に鞭打ち走り抜ける

相手は此方に視線もよこさないで何かを必死になって詠唱している

今度は先程までの魔法とは訳が違う大魔法を行使しようとしているのかもしれない

そんな風に考えると一気に体から血の気が引くのがわかった

しかし幸いして相手は俺に意識を飛ばす暇がないらしく汗を大量にかきながら詠唱をカンペなしで続けている

え?もう50秒くらいその格好だけど…君もしかして全暗記でソレやってるの?

相手の記憶能力にヒヤリとしながら相手の方に突撃をかましていると

地面に魔法人が出現する

「チッ!」

軽く舌打ちをしながら地面を蹴り飛ばし空中に逃れると不可視の刃が複数の方向に突き出される

何とか幾つかは避けたが体に複数の刃が突き刺さる

けど今は抜いている時間すら惜しい

そう思い一気に走り抜けようとしたが

〈その様に焦らすのが相手の戦法かもしれません、しっかりと刃を抜いて回復して万全の状態になってから突撃をかます方が相手にとっては驚異的です〉

そう【ノア】に言われてしまった

今まで何度も命を救ってもらった手前すぐに無碍にするわけにはいかずに見えない刃を素手で掴み取りながら一気に引き抜く

そうして全ての刃を抜き取り相手を再び見据えるが

相手は最初の場所から一切動いていない

けど詠唱は続行したままである…ソレは俺が相手の所に辿り着くことはあり得ないとたかを括っているのか

もしくは近づかれたとしても容易に対応が可能だと思っているのか

恐らく両者であろう

何せ今現在の俺は全身から血液が大量に抜けきっている上に水分も大分抜けているから相手からしてみれば簡単に倒せる相手と判断されても特に文句は言えない立場である

けど……此処まできたんだお前の能力…何が何でも吐いてもらうぞ!


相手に向かって一気に走り出すが目の前に複数の魔法陣が出現した

そしてソレを予見できなかった結果

「ぬわおるあ!?」

奇声を上げながら魔法陣の真ん中に突っ込んでいくと魔法陣が連鎖反応を起こしながら大量爆発を起こす

その衝撃で目の前が一瞬真っ白になったが死んでなければ今はどうでも良い

そう考えて足を踏み出すと魔法陣が発生するので今度は暴食者で対応しようとすると目の前の魔法陣の魔法は喰らえたのだが視覚外からやってきた魔法の効果には対応しきれずに思わず声を漏らしてしまう

そうして時間ばかりが過ぎてゆく中相手は一向に詠唱を終わらせる予兆がない

まぁ…コレほどの罠を仕掛けて足止めをするんだ簡単に終わってしまっては過剰戦力ということになってしまい必要な魔力を無駄に消費してしまうという事態になりかねないのだ

時間と労力に見合った力を出すのか重要であるのだがソレを見極めるのは意外と難しい物である

昔初心者相手に全力を出し過ぎてマジでやばいことになった経験がある身としては割とトラウマに近い経験としてこの身に刻まれている

そう考えて相手に向かって歩き出そうと思うが…

〈また罠にかかりたいのですか?〉

とすごい馬鹿にした口調にしてくるのでムスッとしながら地面を見つめ

(言っとくけど俺は魔法の才能どころか魔法の教育を受けてないんだぞ?物事の基礎がわからない阿呆が魔法の解除をしながら進めって言われても確実に無理ゲーだからな?お前相当無茶振りしてるって理解しろよ?)

そう【ノア】に心の中で文句を言っていると

〈……………〉

肝心のノアはダンマリを決め込んでしまった一番重要なタイミングで物事放り投げるとか終わってんだろ?全く誰に似たんやら

え?俺?何言ってんの?俺ほど人間できた奴は居ないって

「キュー?」

試合開始から惨劇が始まると気づいていたのか早々に背中から降りていたツチノコさんが此方に純真無垢な視線を向けてくる

うっ!純真な眼差しが辛い!?そんな!こんなに人間できてるのに!

とまあ茶番は置いといて…マジでどうしよう

俺マジで魔法の見抜き方なんて知らないぞ?

「………」

今は一瞬でも無駄にしたらいけないとわかっているのだが全部を馬鹿正直に解除していれば確実に相手の大魔法が行使されてしまう

しかしソレを危惧して最低限の道を確保するだけでは何処かから誘爆を引き起こして結局先程みたいな大爆発が巻き起こるのは自明の理

……つまり俺は魔法陣を踏み抜かないで相手に辿り着くしかないのか?

あれ?詰みじゃねーか?

そんな風に考えていると一種頭の中に何かが引っ掛かる

「……もしかして」

と呟く一瞬…そう僅か瞬きするほどの短い間ほどではあるが馬鹿げた計画を思いついてしまった

本来なら絶対に成功しないであろう危険で馬鹿で無謀な計画

けれど…今は危険も無謀もわかってても進まないと攻略できないかもしれないのである

そう考えれば多少の無茶も承知の上で実行するのが一番効率的な方法であると言わざるを得ない

そうして多少の忌避感を覚えながらもその無謀な作戦を行うことを密かに決意した

そうして相手が詠唱を終える前に大地を操作を始める

闘技場全体に大地を被せる様に降り注がせる

そうすることで一番最初に誘爆を敢えて誘爆させることができ

さらには誘爆に連動している魔法陣もコレによって一気に爆発させることができる

そうして相手の目論見を潰すことがより簡単になっていく

しかしコレだけでは相手の魔法陣は終わらない

コレだけやってもまだ魔力を灯し続けている魔法陣が存在する

だからこの馬鹿な作戦を行うのだ

今現在の闘技場の状態は全体に俺の操った大地がある状態である

最初の闘技場であればできなかったことが今の闘技場ではできる!

そう考えながら大地に両手をつける

「【暴食者】発動」

そうすると暴食者の強靭で不可視の刃は魔力も大地も全てを等しく咀嚼する

しかし人の身は喰らわずに残している

しかしソレを最初から予見していたのか一向に詠唱をやめない

やばいな…コイツ目の前で喰われるかもしれないという恐怖心を覚えながらも詠唱を続けていたのであろう?

常人の精神力じゃねえ


ようやく一章の終わりが!


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