空に届け
何でかわからないけどしんみりとした空気になっていると中から手のひらサイズの妖精が催促する様な視線を向けられて扉を慌てて潜ろうとすると思いっきり扉の上の木に思いっきり額をぶつける
こういうの多いよね?
そう考えながら溜息を吐き出しながら額をさする
マッパで額をさする推定年齢約二、三週間のガキ
………うん考えてみると今の光景かなりカオスやんけ
あまり考えないで扉を腰を折りながら入ってみると向こう側には分不相応までに延々と森林が広がっていた
なるほど……コレが絶対干渉不可能領域か……
そう思いながら半分の興味と半分の懐疑心から結界の淵となる部分に手を伸ばしてみると…
「バチィ!!」
一気に電流が端抜け手が弾き飛ぶ
肉片の爆弾の完成だあ!
そう思わず人間が出してはいけない悲鳴を上げながら股の下から顔を覗かせると言う性別があったら恐らく羞恥心を覚えるであろう格好をしながら溜息を吐きながら前を見つめていると
「お前は……興味本位で結界に手を触れるとか死にたいのか?」
そう邪ソンに過去最大級に馬鹿にされた
まぁ…一応医者(?)の音山から絶対安静を言い渡されているからこんなところを見られたら終わりだろうなと考えて音山達が入ってくる前に……
「………」
般若がおる
厳しい折檻に遭いながら
妖精の前に瀕死の重症(精神)になりながら座っていると
「オンマさん何で死にかけてるんだ?」
確かに……入ってきたら結界の淵に触れて自爆するわ
音山の琴線に触れてボコされるわ
……確かに入ってきてから俺変なことしかしてなくね?
と言うか真っ裸の地龍なんて変態か不審者の二択問題だな
……と言うか俺…露出率高くね?
コレが女キャラならお色気シーンなんだろうけど…俺別に女性ってわけじゃないんだよなあ
めっちゃ鱗が出てるし…しかも中性という微妙なラインである
……うん…この話題はあまり考えな方が良さげである
そう考えながら頭からこの思考を追い出していると
「眼鏡を作って欲しいんだな?今から採寸を…」
と妖精が言ってくるので片手で先を制しながら
「ちょっと待って…そろそろ成長するから一瞬待って」
そう言うと全員が一瞬何のことだ?と言う視線を向けてながら首を傾げるがすぐに驚愕に塗り替えられることになる
まず最初に変化が現れたのは髪である
元々短くはなかったが激戦という激戦を繰り返しながら髪の毛は大分縮れてしまった上に色艶が落ちてしまった
けれど一瞬髪の毛が発光したと思った瞬間には髪は腰の辺りまで伸び始める
少し鬱陶しくも感じるが態々切る必要性も感じられないので切るのは保留
そして次に変化が現れたのは体である
小学生そこらの体型と大差なかったのが大分大人らしく身長はだいたい百七十位の高身長になっている
スタイルも男性のそれよりも女性のソレに近づいている
しかも前世にはなかった立派な双丘が下への視界を遮る
けど…中性であるが故に全体的に真っ白な肌が広がっているだけである
そして小さな変化といえば鱗も大分薄くなっているので肌は一眼見ただけでは龍の鱗があるなど想像もできない
「うん…今度から裸で歩いたら普通に犯罪だな」
そう言いながら喉に触れると確かに喉仏がある
どうやら完全に女性の体になったと言うわけではなく男性と女性の体の特徴が各所に現れて混在していると言う状況がしっくりくる
まぁ…元々男性にしては声高だったので声の変化はあまり存在しない
そう考えながらしなやかな指を顎のあたりに持っていきながら考え事を始めていると
「なあ…眼鏡は作らないのか?」
と妖精に言われたので「よろしく」と告げて考え事を続行しようとすると白と女王に拉致られて着替えをさせられた
解せん
※コレは地龍のモラルが大分アウトな方向に転がっているだけです
「さて……そろそろ始めても良いか?」
そう少し言葉の端々に疲れを感じさせる声音を吐き出しながら此方の顔の形を採寸していく妖精の手つきは確かに職人のソレであった
そう考えながらゆっくりと目を閉ざして眠りにつく
そうして仮眠をとりながら軽く小一時間程待っていると
「できたぞ」
そうぶっきらぼうに妖精が丸眼鏡を投げてくる
質感としては悪くない…しかも異世界のものとは考えられないほど軽くしなやかで頑丈である
コレなら多少激しめの動きをしても平気そうである
眼鏡をかけて周りを見てみると景色がくっきりはっきり見える
が……今度は別の違和感に気づく
「あれ?妖精がいなくね?」
眼鏡を受け取った瞬間までは確かに其処にいたのに一瞬で消え去っていたのである
そうまるで霧の様に
全員が首を捻りながら探し始めるがいかんせん領域が広すぎるせいで探して見つけ出すにも半日…いや一日中探しても見つからないであろうと言う結論に至り全員が店から出ることに承諾して出口へといく
そんなこんながあり今現在王国の端にある秘境の温泉でのんびり楽しんでいます
「あ〜〜極楽極楽〜〜」
そう言いながら至福の息を吐いていると音山が少し気まずそうに視線を外しているのを見て少し不思議に思いながら
「なあ?何でお前らそんなに離れてるんだ?幾ら広いからってそんな離れられていると少し寂しんだが?」
そう言うと二人は気まずそうに顔を突き合わせて一瞬の逡巡の後に
「いや……お前…自分の体見てみろ?本人から『性別ないから一緒に入っても平気だ!』って言われても少し気まずい雰囲気になるだろ?」
あ〜〜なるほど確かにソレは考えられなかったわ
「じゃあ白と交代して俺が女湯の方行くか?」
そう言うと音山達の顔には『そう言うことではない』という言葉が言われなくてもありありと浮かんでいた
まぁ…言った俺も少しないわーと思ってた
「まぁ…俺は精神は男だし体も中性だから特に気にしないで男として扱ってくれよ…で、俺が気になるのはお前らだ」
そう言うと二人とも一瞬何のこと?と言う風に首を傾げるので本当にシンクロ率高いなと感じ少し苦笑しながら
「お前らって前世どう言う風に過ごしてたんだ?」
そう案外コレが気になるのだ
元々『穢れ』を祓う役職だと言うのは知っていたがソレ以外にはほとんど知識が存在しない
そもそも異世界転移だとしても音山達が存在した世界がこの世界と一切合切関わりの存在しない世界という可能性は既に存在しない
と言うか……そもそもそんなのがなくても普通に興味がある
はっきり言って音山以外コイツらの強さは異常である
最初期の頃は異世界という急に別世界に放り込まれた状況に精神の方がしっかりとついてきておらずアザトースに遅れをとっていたが…
もし万全の状態でコイツらがアザトースと戦っていたら
笑みが浮かび上がるのが止められない
けど……悲しいことに狙われているの俺なんだよなあ
多分しばらくは奴も俺にちょっかいをかけてることはないと考えている
ああ言う人は怒らせたら怖いからねえ
そうアザトースを連れて行ったと言う人物を思い出す
意識が大分消えかけていたから殆ど覚えていないが辛うじて奴の姿は記憶しているので思い出せるが
言動の端々から強者感満載のメイドさんと同じ空気を感じる
というか…アイツも相当の実力者だろ
と呆れ果てながら気を引き締めるために温泉で顔を洗う
「結局…今の所お前らの情報は『穢れ』を祓う『祓え式』って言うクソダサいネーミングの術を扱う野郎どもって言う情報しかないからな……」
そう言うと音山達は一瞬悩みながら空を見上げている
少し不思議に思いながら
「そんなに説明が難しいのか?」
此処でコイツらを疑うなど元々論外だしありえない考えなので最初から思考の外に飛ばしていると
「いや、さ……この世界とは違って俺たちがいた世界も中々説明が難しい奇々怪界とした世界なんだよ…そうだね…かなり複雑な説明になるからちょっと説明を簡略化してまとめるから待ってて」
そう言って鈴山が温泉の水面を見つめながらブツブツ呟き始める
考え事の時間に入り込んだのであろう
そう思い音山に視線を戻すと
「……ブクブクブク」
「沈んどる!?」
どうやら最初から多少顔が赤いなとは感じていたが鈴山が俺の体を指摘したのでソレが原因なのか?と思っていたがどうやら普通に長風呂が苦手で
一時間も無言で入っている俺達に無理矢理合わせていたのであろう
そう思い椅子に座らせて団扇で扇いていると鈴山がようやく温泉から立ち上がって此方に向き直り
「じゃあ……説明するけど良い?」
そう視線を目の前の大自然にやっている
俺は即座に了承の意を示すとゆっくりと口を開きながら彼らの世界の真実を語ってくれた
まず彼らの世界は西暦で言えば2024年…俺の生きていた世界と同じ西暦であると言う事実がわかった
けれど別にソレは今現在の話の中だと特に関係のない話であるのですぐさま記憶から追い出して続きを聞く
まず彼らの世界は俺たちと同じで最初期の頃は普通に人間が生活していただけである
確かに現代に至るまで様々な怪異を発見したこともあると言われていたがソレは御伽話の様な存在であると誰もが思っていたそうだ
けど……世界は第二次世界大戦前後で大きく変わる結末となる
まず地球ではアメリカが晩年日本に放ったとされる凶悪な原子力爆弾…コレが別の物に据え置きになっていた
その名も【怪負】
コレは人間の底に眠る人間の邪悪で尚且つ負の感情を表に引っ張りだして一気に廃人にして国としての昨日を大きく下げようと画策した世界の平気であった
コレは確かに世界であろう
軍部や戦争を扇動をしている人たちに向かって使えば戦争の継続は困難となりやがて戦争を継続するために使うお金が足りなく自身の首を回すまめに必要な生命線すらドンドン侵食されていく恐ろしい兵器である
しかし……落とした場所が悪かった
日本とは世界を類を見ないほどの怪異と密接に繋がっていた地域であった
ソレを考慮せずに【怪負】を落とした結果彼の国は魑魅魍魎が跋扈する最強最悪の世界へと変貌したのである
そうして世界は混沌へと一直線に進んでいくかと思われたが…
そこで台頭してきたのが【妖術師】と【祓え士】
どちらも混沌へと走る世界で出現した『穢れ』を祓う技術を持った集団であったが……大きな違いが一つ
妖術は才あるものしか齎されない術で
祓え士はどんな人物でも修練さえ積めば必ず扱える様になる術であった
そう考えると祓え式の方がお得に感じてしまうが大きな落とし穴がある
実は祓え式というのは一つでは極端に弱いのだ
俺みたいな『迷い地蔵』みたいな特に顕著な例らしい
何せ攻撃を意図した『方向』に逸らすだけであり
使い様によっては面白い武器になるが
そもそも論…攻撃を見切れない人物が扱ったら目の前に出て体を膾斬りにしてくれ!と叫んでいる様なものである
そう考えると中々に厳しい術である
しかも祓え式というのも近代にできた術らしく其処まで複雑な術は出来ていないらしい
五行の火・水・土・金・木の五つを主体とした光と闇そして複数の属性を取り合わせた召喚と憑依
コレが基本属性らしい
ちなみに俺の『迷い地蔵』は光と闇を駆使して幻覚を見させて攻撃を誘導しているらしい
俺にはよくわからないが
そして此処でよくわからないのが音山達の能力である
回復は光関連か?と一瞬思ってしまったが奴の祓え式は確実に大地の恩恵から齎されているものである
そう考えていたら
祓え式は一家相伝の術式としても活用できる
そう彼の能力は一家相伝…しかも全世界の誰かに継がせるという巨大な範囲にすることで能力の継承を行うことで転生毎に能力が大幅に上昇していくと言う特典がついているらしい
そう考えると白のソレも近いのか?と考えていると鈴山は頷く
白の術式も『穢れを祓いたい』という気持ちを持つ者だけが継承できる縛りを課しているために継承毎に能力が大幅に上昇していくが
今代の白はソレが特に顕著であるらしい
何せ本来一体しか憑依できない天使を四体も自身の体に降霊して操るのだ
その疲労は計り知れないが実力は確実に世界トップクラスであるらしい
そして更に驚きなのが音山も元の世界ではかなり優秀であったと言う話だ
何せ彼の回復能力は死んでなければ確実に回復させることができるので正しくゾンビ戦争を行うことができるのだ
本人があまりそう言うのを好まなかったので行われはしなかったが
そして鈴山に関して言えば幼い頃に穢れの群れの中に放り込まれ数奇な運命を辿った結果穢れを吸収そして自身の力にすることができる能力を顕現
そうこうしていると穢れの一部達が鬼へと変化していき力を増していくことで今の『憑依』と『召喚』の能力になったらしい
この前作っていた小説を分解して新しく構想を練るので完成したらご報告します
楽しみにしていてください




