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空に届け6

たくっ、問題はコレからどうやって奴を『助ける』かだ

なんせ人によっては『救い』が『救い』足りえないことがある

例えば……生きたくないのを無理矢理延命したところでソレは相手に苦難をもたらすだけである

まぁ、コレに関しては末期の癌患者とか、あとは延命しても痛みをもたらすしかない……とかの場合しか死なせてやらねーけど

ただ死にたいってだけなら無理にでも延命する

コレが俺のポリシーである

「…………けど、アイツ意思の疎通は可能なのか?」

ふと、素朴な疑問が頭を過ぎる、何せ今相手が武装展開しているのは完全な無機質で尚且つ無骨な前世でよく見た銃火器類の上に全身機械装甲で、単眼からは最早意思と呼べるような物の気配は感じられない

と言うか『核』はどこよ?

もし助けないならそこを破壊するしかないだろうな、と考える

何せこの寸秒の戦いの間に理解したことは

『コイツと俺は死ぬほど相性が悪い』

何せ、何処を殴っても拳に痺れが入るだけでノックバックが起きないのだ、しかも怯みモーションも何処を殴っても起こりえない

ちなみに執拗に単眼を殴っていたらビームが出た

コレで手からはビームが出るけど、これ見よがしの単眼からビームが出ないとかふざけたこと抜かすようだったら問答無用でスクラップにして産業廃棄物にしてやるところであった

あと一つ言うが逃げられるんなら早々に逃げてるぞ?

初戦の相手のインパクトが大きすぎて誰も彼も忘れているかもしれないが他のS級冒険者も割と強かったのである

正直言って三十分で片すつもりが思いっきり時間オーバーで午後の三時……ティータイムまで足を突っ込んでしまっている

グングニルは相手が強すぎて逆に早々に決着がついたが

今回に関しては相手に近づきづらいのが特に厄介である

なんせ俺はあの武装の中身について何も知らないのだ

もしかしたらトンデモ爆弾が入ってるかもしれないし、更に武装を隠し持っている可能性も否めない

だから、どんな時でも『最悪』を想定して相手にしている

別にコレに関して言えば悪いことではないだろう

そう考えながら左目を抉らんとする凶弾を手で掴みながら威力を殺すように三角形の動きを模して腕を動かす

手が痛い……そう言いたくなるがグッと言葉を飲み込む、ここで弱音を吐けば更に激しい攻撃が展開される予感がするから

「……対象の危険指数上昇、第二等級兵装開放」

………オウジーザス、どうやら弾丸を素手でキャッチしたのが余程癪に触ったのだろう

まぁ、だとしても謝るつもりは毛頭ないが

そう思っていた時期が私にもありました


「ちょっと待てや!!ミサイルは聞いてないって!?」

そう、相手は『二等級兵装』と言っていたが、完全に対・国家を想定しているとしか思えないミサイルやらミサイルやらミサイルやら

しかも驚くこと勿れ

全部魔法の特典付きです!

ある時はステルスで、ある時は雷を撒き散らしながら、ある時は炎のブーストで全てを蹴散らしながら

うん、お前もチーターの類でしたか

うん、お前さ、人一人に対してミサイルとか発射するって恥ずかしくないの?

俺は敵一人にミサイル発射するのは少し恥ずかしくて出来ないぜ!

と言うのは建前で、普通にゲームやっていた頃ビルに立て籠って動かなくなった相手プレイヤーにガチギレして絨毯爆撃と核爆弾を惜しげもなくやってやったことがあるから

実は俺コイツに対して何も言えないんだよなあ

そう考えながらミサイルをどれも紙一重で回避しながら発射口部分に拳を振り抜くが、あと一ミリと言うところで拳が『何か』に阻まれる

くそッ、此処に攻撃されること自体想定済みだって?

しかも、殴られたら無差別にミサイル撒き散らす仕様にすんな!?



「ぜぇぜぇぜぇ……おかしいな?俺怪我してないのに今までで一番疲れている気がするんだけど?」

どつして?意味がわからない…と考えても仕方が無いので諦めて

(ノア……アイツの内部は調べ終わったか?)

俺もノアと言う手札を切ることにした

と言うか、やらないと殺される自信がある……何せ相手は此方の命を一寸の躊躇なく殺しに来ているのだから……全く溜息を百回吐いても足りないくらいめちゃくちゃしんどいな

〈相手の名称は〈機械装甲武装化【戦術機】〉かつて世界の大戦中に作られた人の体を機体のベースにして大幅の能力アップを図り、銃火器類やミサイル、魔法剣などの様々な武器を搭載しており、一体で軍隊を壊滅に追いやることも可能と言われておりましたが、コレはとある王国での強制的な実験で生み出された個体であり、大抵の場合は人間の体から機械の体に移されたことに対する『違和感』が体に根強く残ってしまうために本来出来るパフォーマンスができなくなってしまい大抵の場合は破棄されていました、しかし目の前の個体は脳を機械で洗脳して戦闘中は何も考えなくても相手を殺せることに特化した【狂戦士】にされた結果、今まで生き延びていたのでしょう、そして……本人の体は…まだ無事です、ですが下手に刺激すると死ぬ可能性すらあります……恐らく救出には相当気を使う羽目になりますが……ソレでも良いのですか?〉

そう、【ノア】が聞いてくるので溜息を吐くと

〈そうですか……わかりました、やりましょう〉

コイツもわかってきたなと思うが、所々『ばっかじゃねえの?コイツ?』と言う呆れが見え隠れするが、ソレは無視だ、無視!

そう考えながら

「さてと、直近の問題は奴の無駄に多い装甲……コレを剥がす所だな……」

そう考えながら自分の拳を見下ろすが……コレは絶対アウトだろうな…

そう溜息を吐きながら

「仕方ない……使いたくなかったけど……借りるぞ?」

そう妹に視線を飛ばすと、和かに「どうぞ?」とでも言うようにジェスチャーをする

「おーい、ツチノコ……『鎌』を出せ」

そう言うと

「キュイキューイ!!」

そう言いながら口から鎌が……

「…………」

何だろう……俺の中でコイツの危険度がアザトース並みに高くなっているんだけど…

コイツ……鎌を口から出したと思ったら…まーた射出して俺の顔面に刺しやがった…

ほらあ、音山達もかなりドン引きしてるやんけ


「えっと、アレはどうなってるの?」

そう音山が呟くが、ソレこそ此方が聴きたいと言う奴だ、何せあのツチノコは地龍が道中で拾った謎生物らしく面白そうだから連れて行くと自分で話していたが、このギルドの試験中何回も口から何かを射出させようとして自分の体中に何かをぶつけられている

と言うか、相手から貰う攻撃量より、下手したら此方の方が多いのでは無いか?と思ってしまうほどである

『妹』さんに関して何故か不機嫌になっている……何故かわからんが地龍は苦労しそうだなと感じた

すると首の襟から白い蛇が首を擡げながらゆっくり右、左と周りを確認してから床に降り立ち………

「んな!?」

と思わず声を上げてしまったが、ソレに関しては許してもらえるだろう

何せ、いきなり白蛇が人に変わったのだから

「えっと、貴女は?」

そう困惑しながら音山が尋ねる、白はコミュ症、自分こと鈴山は初対面の相手には全力で警戒心を抱いて会話が成り立たないために、度が過ぎるほどのお人好しである音山が初対面の相手と話す相手に他の二人から設定されてしまっているのである

地龍が聞いたら

「お前……何か年齢の割に老けているなと思っていたら……苦労したんだな…」

と言われていたであろう

ちなみに本人は今頭から鎌を引き抜いて相手の装甲を微塵切りにしている最中である、ちなみすっごい扱いづらそうである

何せ、鎌なんて武器は意外と実用性が低かったりする

剣を受け止めようとするも柄の部分で受け止めようとすると木の部分が脆くて簡単に折れたり

刃の部分で受け止めようとしても中々面倒だったり鎌はかなり練度を高めないと実用に向かない武器種であるが

今回そんな武器を引っ張ってきた理由としては

相手の装甲と奴の拳が相性最悪だからである

拳の殴打というのは生身に行ってこそ真価を発揮できる武器であるが

銃火器や機械装甲にはソレほど効果抜群と言うわけにはいかない

だから装甲を切り離して、出てきたら生身を砕く為に『妹』の鎌を貸してもらったそうだ

が、完全に殴りたそうな顔をしているが

「……ワタシは、彼女の…白蛇…の…おしらさん」

そう途切れ途切れ言うので少し話しづらいのかな?と思っていたが

「ツチノ…コ、頑…張れ!」

……普通に蛇仲間を応援する為に擬人化していただけだ

と言うか、ツチノコの名前ツチノコなの?と思ってしまったが、ソレに関しては此方の預かり知るところでは無いなと思い一旦無視して

「で、アイツはまーた何か変なこと企んでるのかな?」

そう思いながら装甲を微塵切りにしながら銃弾を避けまくり、時々くるミサイルをバッター打ちで弾き返している阿呆のことを見つめる

と言うかミサイル打ち返せてるのもアレだけど……

そんな無茶な振り方して壊れないの?

「大丈夫……アレには不壊金属が使われているし……壊れても別に気にしない」

……中々太っ腹だな?と感じたが……まぁ、久しぶりに会えた兄の為と思えば…別にそうでも無いのか?

て考えていると、とうとうアイツがミサイルをセンター返しし始めた

だから何で打てるんだよ……まじか……と溜息を吐きたくなるが、此処で、我慢した方が色々特でありそうだから

そう考えながら、もし俺がミサイルに直面した場合ミサイルを打ち返せるか?と考えると……そもそもミサイルって打ち返すものだっけ?と言う結論に至ってしまう

多分俺の方が一般論だとは思うがソレでも此方が間違っているのでは無いか?と思ってしまう

ソレらを一旦無視して再び試合に、視線を取り戻す……

奴は全身機械装甲である為に、もしミサイル如きです怯んで撒いたけれど、もしかしたらもっとやばい武器にが体から出てくる可能性があるので俺の場合はミサイルや銃弾を遠くから観察して、他の武器を確認しとくことができるのでコレから新しい武器が出てきも大丈夫な様に確認しておきたい

けど、アイツの戦い方はまるで……


「多分、どんな武器があるのかわかっているんじゃ無い?」

と『妹』さんが言ってくるので驚いて其方の方に視線を飛ばす

まるで同じことを考えていたのかと思うぐらい一瞬自分の思考にそのまま溶け込んで来そうになったがスンデのところで自分の思考では無いと思い出せたので、何とか

「わかってるって?」

と問い返せた、危ねえ、そのまま頷いて何もわからないままで話進められたらどうしようって思っちゃったよ

「多分だけど……アイツの体の中はイベントリアって言う……ある種の空間収納が広がっているんだろうけど、イベントリアって言うのは、その総量に応じて重さが変わるんだよ、けど、アイツの動きはミサイルとかを撃ち出す奴を装備して此方に向かって攻撃を仕掛けているのに最初と全く変わっていない…」

そしてそこで区切り

「つまり、体の総量は最初と変わってない?……もしかして…もう武器自体の数は少なくて、第二段階以降はとてもでは無いが人型に使うような武器ではないから相手が新しい武器を使うのを躊躇っているとか?」

……ソレじゃあアイツは人に使って良いのか悪いのかを判断して……躊躇う頭脳があるのか?

ソレじゃあまるで…

「まるで人間みたいだな…当然じゃん、アレ人間の機能を向上させる為に作られた奴だからね……簡単に言うと『パワードスーツ改』みたいな感じ?まぁ、多分世間の為ってよりも……戦争のために作られたって感じだよねえ、あの感じを見ると……」

そう言いながら溜息を吐くその横顔は何故か疲れているように見えた

「あの、ソレより……その子は?」

と白が今の状況全無視しながら質問をしてくるので一瞬苦笑いを浮かべて『妹』さんに目を向けると、なんと意外や意外、少し困ったような顔をしている

「うーんとねえ、ちょーっと説明が難しいけど……」

そう前置きをして『おしらさん』と名乗った女性の頭を撫でると『ポンッ!』と言う音と共に白煙が辺りに広がって白蛇に戻る

……そう言うふうに戻るのね

「私の体に巻き付いていたこの子がいつの間にか人化の術を覚えて変身できる方法を覚えていたって話だったら説明が幾分か楽だったんだけど……スキルにも【人化】ってスキルはないし、魔術や魔法にも人化って奴はなくてね……どうやって人になってるのか全くわからないんだよね……全く、この子はどうやって何をやってるのか全然明かさないから困るんだよねー」


……銃火器との戦闘って逆に書きづらい

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