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ツチノコさん

ツチノコさん

…………………思ったよりも壮絶な人生を謳歌していた件について……………

うん、俺の想像の百倍くらい壮絶なストーリを一瞬たりとも暗い顔をせずに話しきった

ある意味でその胆力に感心してしまう、けど本来は起こるべきシーンのはずなんだよなあ、でも本人が余りにもどうでもいいように語ってしまうので何も言わずとも全てわかっているのではないか?

そんなことを考えながら、妹を眺めていると

「え?もしかして見惚れちゃった?」

最後の方は何故か言っている本人が自滅して、あまり声が聞き取れないのだ

つまり其処から考えるともしかしてシャイガールなのかな?

そんな風に考えながら妹の顔から視線を外すと外から僅かに陽光が差し込んでくる

いつの間にか日が明ける程話し込んでいたらしい

しかし、色々と興味深いことも聞けたので実りのある一夜であった


………………けど正直に言おう、クソ眠い!!

そう叫んでも特に怒られはしないほどに最近は徹夜を繰り返している、本来ならば昨日はゆっくりと休んで万全の状態で今日試験に挑みたかったのだが…………………思いのほか話に花が咲いてしまい一夜を語り明かしてしまった…………久し振りに本気で後悔しています……………

そう馬鹿なことを考えながら支度を開始するためにベットの淵から立ち上がる


流石に今日の朝飯は普通の量である、しかもいきなり増えた妹の分の食事もしっかりと用意されているあたり優秀な人たちなのだろう、そして、フランスパンが異常に固い!下手に噛み砕こうとしたら歯が砕けるんじゃないか?と考えたが、俺は地龍なのだから噛み砕k_______

「あばばばばば!!??」

思いのほか固いです、というか歯が砕けました!

隊長、どうしたらいいですか!今だに握られ続けてる手をブンブンと振ってピンチということを伝えようとすると

「スープに入れてふやけさせたら?」

……ごもっとも…よし、善は急げ!

そう考えてフランスパン(こっちでそう呼ぶかは知らんけど、多分正式名称があるんだろうな)を真っ二つに折ろうとすると、間違えて顔の方向に折ってしまい

「ズバコォン!」

快音が額を通して脳味噌に突き抜ける

うん、派手に自爆したわ

〈……主よ、目が覚めて一番に馬鹿して自爆している主人を見せられる私の気持ちを考えたことがありますか?〉

あ、はい、すいま………

「ぬわあ!?ノアが復旧した!?」

あ、妹が修復し終わったのか……全く今日は朝から驚くことばっかりなんだけど……

そう驚きと呆れを半々で心中を満たしていると

「あれさ………一応謝罪したいことがあるんだけど……」

そう眠そうな目を瞬かせながら此方に向き直り、やけに丁寧に言ってくるので

(……ノアが復旧してるし十分では?)

そう考えていると

「確かにノアは復旧したけど…【魔力妨害刻印】は解けなかった……というより、解けない」

………まぁ、仕方ねーな、というのが俺の感想である……なんせ一回アザトースと戦闘が終わった後ノアに解除してもらう様に頼んでみたが……

〈無理です〉

そう言われて放り投げられた、だから別に妹ができなくとも責めやしないが

「別に解除方法はわかってる……でも解除した後が問題……」

オウジーザス、今この子何と申した?解除方法自体はわかるって……やっぱコイツ天才っていう言葉で片付けて良いほど、そんなありふれた天才じゃあないだろう……ふっ、何気にコイツが一番理不尽では?

なんせ計算で人の来る位置とか予測してくる上に中にはアザトース並みの化け物、本人も相当強い筈である

………俺の周りに理不尽ゲーが集まるのはなーぜだろーねー

まぁ、仕方ねーか俺が誰彼構わず連れてくるからこうなるんだろう……

誰かにそんなことを言うが聞こえたが……まぁ、気にしないでおこう、もし気に出したら俺がダメになる……

良いのかそんなんで?

「……もう眠いから寝る……」

妹が疲れたのか此方の肩に寄りかかってスヤスヤ眠り始める

「白、悪いけど寝室に連れて行ってくれないか?おい男子陣は俺と一緒にギルドに行って色々と準備が……」

「ギルドで戦うの!?ついていく!」

……オウジーザス、ついさっき寝てたのに……

「お前寝ないの?」

そう聞くが……

「え?もう眠気は飛んだよ?」

うん、コイツの身体機能はどうなってるかな?

「まぁいいや……来るなら来るで結構……一応色々補佐してもらいたいしね。」

そう告げると、欠伸を噛み殺しながら頷く妹の姿があった、大丈夫か…コイツ…



「それにしても随分久しぶりだなあ…」

そう感慨深く呟くと妹が隣で首を傾げて疑問を口にする

「何が?」

と聞いてくるので頭を撫でながら

「お前と一緒に歩くのが……予定があまり合わなかったらあんまりこう言う機会なかったよなあ……」

同じ家に居たのに……

そう呟くと何処か物悲しげな顔をして俯いてしまう

「え?そう?別に久しぶりって感覚はないけど?」

……あり、そうか?と悩んでいると

「いつも家に居たから特に何処かに行きたいとは思わないし……外なんて行って何か良いことある?って昔は思ってたから別に何処に行かなくてもあまり気にしてなかったけど………」

おう正しくヒッキーだったはコイツ……俺よりヒッキーとか引き篭もり属性が二段階変な方向に拗れさせてるな……まぁ、本人が良いなら特に俺は言わないが……

「………たまには外でろや」

ボソッと誰にも聞こえない様に、そう呟くと

「ん?何か言った?」

と妹が目ざとく聞いてくるので、両手を振り

「いや、何でもな……ん?何だアレ?」

言い訳をしようと何か視線を外せるものを探していたら、意外にヘンテコな物を発見してしまった

「落ち葉でも溜まってるかと思ったけど……妙にハリ艶はあるし……おまけに、何か時々頂点が上下しているんだ……コレいかほどに?

「………よし今日もさっさとギルドに行くかあ!」

全員からの視線が痛いです……一度見つけたなら最後まで処理しろってか?別に良いだろ?ドイツだと煙草を道に捨てるのは当然…つまり、場所も変われば価値観も変わる…実際問題今誰も気にしてないんなら俺も無視して良いって寸法よ

「とか何とか考えてるんだろうけど、皆は面倒ごとに巻き込まれたくないから無視してるの……別に面倒ごとに巻き込まれても今更なんだから、行ってこい!」

そう言って音山に蹴られた……酷い!虐待だ!

親は反対だけど!

「じゃあ私が母親?」

おーい、勝手に変な妄想するなあ、あと顔を赤るな?

全く、素直なのは良いが昔からどうも扱いが難しいんだよな……昔何を言ったのか忘れちゃったけど……何か地雷を踏み抜いて一ヶ月位凄い空気で過ごす羽目になったのは地味にトラウマなんだよね……

本当に何やったんだっけ?

まぁ、今は特に関係ないし忘れていても平気か……

「おーい、大丈夫か?」

そう言ってそこら辺に落ちていた木の枝で突いてみる、と言うかこう言う時素手で触りに行くのは馬鹿の所業だと思うんだ

だって表面に毒とかついていたらどうするの?

俺死ぬけど?

なんせ俺は毒を食らったら解毒の方法が【暴食者】しかないけど、そうなると内臓系を一度喰らってから再生しないといけないから、体の内部がかなりスカスカになって、結果大分気持ち悪くなったのが今ではヤバいトラウマなんだよねえ

ちなみにコッチに来てからのトラウマの原因の大元がアザトースという、とても、そうとても腹立つ原因なのは誰にも言えない

今から思い返しても【虚数空間】と【万能錬成】の最悪コンボからよく逃れられたなと思っている、勿論自分一人で戦ってたのと遊びが混じっていたからのもあるが、アレは大抵の人が結構速い段階でダウンするだろう

俺もゲームだったら絶対即リスポーンしてる問題が発生していただろう

まぁ、普通に考えてスキルとか魔法が此方に反抗してくるって相当最悪すぎないか?

初見だと絶対にわからないだろうし、下手な範囲魔法を放ったら逆に此方に回避不可能の殲滅魔法が飛んできてかなり痛手を負う

というか、アザトースと戦う時に魔法職しかいなかったら最悪過ぎないか?

魔法剣士とか剣系統の魔法職が居ればソイツをアザトースの足止めに使ってソイツごと魔法職達がアザトースを撃ち抜けばある程度は時間が稼げる(夢物語)と思う

まぁ、正直に物申すと多分それだけじゃアザトースには勝てない上に、時間稼ぎも瞬き程度を稼げれば御の字

時間を稼ぐには奴の興味を引く隠しネタを持つか、純粋な戦闘力で奴の何かを上回るかしかないが

理不尽な暴力は時に全てを凌駕する

俺は今の所アザトースを超える化け物を見たことがない

リュエルや妹達も勿論強いが……純粋な戦闘力において『凶悪性』という一点においてはアザトースはこの世界で最強、尚且つ最凶である

なんせ【虚数空間】の中に籠り、【万能錬成】でハメ技を続ければ完全に相手を葬り去ることすら絶対不可能ということはないのだ

というか、万能錬成のレパートリーがやばすぎる

だって剣が作られてたと思ったらいつのまにか薬品に変わって、かと思えば隕石が空から降ってきて、で、隕石が落ちてきた衝撃でまった石の破片が数々の凶器に変化して、あ、そういや……アレの一つ一つに実は魔法が込められていて、下手に触ると魔法ダメージの他にスリップダメージを食らうらしい

相手に毒でも持ってあとは其れを持続させながら戦えば勝てるという戦法を取らないあたり奴の実力が窺えるが……アイツに関しては体術も反則的に強いので、やっぱり離れながらの鬼ごっこが一番楽なのである

「きゅ、きゅ〜!!」

とそんな意味の無い思考をまた延々と繰り返しながら棒で何回も突いていると、可愛らしい鳴き声が謎の物体から聞こえてきた

やはり、とは変な言い方であったが一応は生物であるらしい、が、この丸っこい存在が生物とは半ば信じたくなかった、というかどういう風に丸まれば、こんな理想的な球体を作り出せるのかは甚だ疑問ではあるが、ソレを加味しても…明らかに関わってはいけないという予感がビンビンに感じ取れ、そして今からでも放って起きたいと考えている

「誰かほん◯くこんにゃく持ってる人いない?」

正直言ってマジで二十一世紀の猫(狸)型ロボットは便利すぎる、ポケットから受話器を出せば世界のルールを改変出来るとか……中々チートだろう、あとポケットの中に銀河消し飛ばす爆弾しまって……何であんな危険物が万年貧乏性のアイツに買えるんだよ……どう考えても一般客が買って良いような代物ではない気がするんたよね……

「……お、お腹が苦しい…って言ってるよ?」

お前は何故デフォでわかる……という視線で妹を貫いていると

「麒麟だから大抵の生物の言うことがわかるんだよ」

と言いながら額を指差す……なるほど確かに麒麟としての特徴ならば説明できるか

「まぁ、浄化や何やらの能力は皆無だけどねえ…冒険者やって俗世に汚れ過ぎたから色々没収されちゃったけど……まぁ、今はいっかなあって思ってるよ」

……この人はよくもまあ自分で手に入れたスキルをホイホイ手放す様な真似ができるねえ……

無欲な人って本当に居るんだな……と思って黄昏ていると

「腹一杯で苦しいのは自業自得だろ………」

と邪ソンが正しく、そして辛辣な言葉を吐き出す

邪ソンって気心を許してない相手だと途端に毒舌になるよね……

俺の時は許しを乞いに行く立場だったからか俺がタメでも特に何も言わないし、仲良くなったらあだ名で呼んでも特に怒られてない……

「まぁまぁ、人間食い過ぎて腹パンパンになることは結構あるよ……」

と言うか俺がそうです、俺はよく食い過ぎて気持ち悪くなって床に転がってしばらく沈黙を保ってる輩が俺です

なのでコイツを責めることかできない……が。この状況を改善するためには……

〈胃薬を買えば………ああ宿無し、職なし、金なしでしたね……一応胃薬を精製できますがどうしますか?〉

おうおう、言ってくれるなあコイツ………そうだよ!!本当に無一文だよお!!だって仕方なくね?俺生まれてからまだ一ヶ月も経過してないんだから無職、無一文は割と仕方なくね?

其れを罵倒するお前は何様だ!と言いたくなったが割とマジでノアには世話になりっぱなしなので一生勝てない相手なのだなあ、と何処か他人事の様に考えながら

(頼んだ!)

と言って少しピリピリしている邪ソンを何とか宥めながら、丸まってる謎の物体に胃薬を与えようとすると

「お前……ツチノコみたいな蛇だな……しかもスキル構成が地味に有用なのが何て言うか……」

そう言いながら胃薬を与えて下そうとすると

「キューキュー♪」

何故か懐かれた、解せん

ツチノコ(確か昔見た資料だと)

ツチノコは山の木の中におり近くを訪れた人に向かって丸まって高速移動しながら牙を使って毒で人を殺すとか

昨今有名なあのツチノコとは全く違う感じのイメージを植え付けられてしまった

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