能力バレってこわ……あれ?俺会う人会う人にモロバレしてるような?
祝三十話!
最初期二十話位で一章完結させようって考えてたのが信じられないくらい続いていて正直ビビってます
さてと、現実逃避も佳境に入ったところでいい加減現実を見てみようか
まず状況を整理すると
・クイーンズブレイドの試験は12日間の間で執り行う
・試験は期間内であれば何回受けても許される
・本来絶対漏れてはならない情報を邪ソンが(女王も一枚噛んでる可能性あり)仕入れて来た
………まぁ、情報は受け取るし、コイツからの支援も受け取った方が何かと都合が良さそうだ
そう考えて
「じゃあ、情報を教えてくれ……テスト前のカンニングみたいでドキドキするな」
少々の背徳感とこれから当たる冒険者の情報を聞くとなると興奮しない奴はいないかもしれない
まあ、俺だけが特殊かもしれない可能性は否めないので大口は叩けないけど
「じゃあ、情報を見てみようか……」
手に持ってる『厳重管理機密文章』という大きく、そして何らかの魔法的な戒めを感じる魔法を眺めながら
(これ……本当に持って来て大丈夫なのか?)
と考えたが、もうコイツがやってしまったことに口を出しても過去干渉できるわけでないし、できたとしても多分止めないから今更考えたところで意味をなさないだろうと考えて情報資料を二人で眺める
ちなみに、余談ではあるが邪ソンがこの機密文章を持ち出したのは王家と代々深い繋がりのある家で、女王が王国を建国した頃に一番尽力してくれた家で、今まで寄生虫のように血を、金を啜り付いていても無下にできないと言うか、彼等は狡猾で罪を犯していても闇に葬り去ってしまうので中々足が掴めず悩んでいたが
「あ、機密文章を持たせて、あれを盗ませよう!」
女王の短所は思ったことをすぐに行動に移してしまうこと
勿論ソレが長所であるぶんよる悪質なものへと変貌を遂げてしまうのである
勿論ソレが長所ですぐに行動を出来ることで何回も助けられてることは事実であるが、ソレでも苦労をかけられることの方が数倍程多過ぎて本来の業務を大幅に超えている……
と酒の席で邪ソンが愚痴るのはまた別の話である
「んで、どんな奴が……ほうほう」
一瞬困惑の声を出してしまったものの何とか精神的安寧を保ちながら
「なるほど……これは、」
情報資料を眺めながら更なる情報を求めながら資料を読み進める
〈一戦目〉
レートS級冒険者第一層
名称◾️◾️◾️◾️(黒く塗りつぶされている、暴食者で喰らおうとしたら紙ごと食いちぎれそうで怖くてやめた)
体重 ◾️◾️kg(絶対秘匿の資料を見つけて赤く塗りつぶしてる時点でそうだよね?)
趣味 園芸鑑賞、お花見
特技 花の冠を速く綺麗に作ること
好きなタイプ 自分よりも花に詳しく、丁寧に接する人
嫌いなタイプ 花を大切にせずにズカズカ入り込んで『四葉のクローバー見つけた!』と馬鹿騒ぎしてる阿呆
得意な武器種 弓矢 メリケンサック(園芸に入り込んでくる悪魔たちを成敗するために腕力を鍛えたと記入されている……事故で入った子供達南無阿弥陀仏)
職業
騎士……剣術、弓術等々に補正が入り己の定めた道を踏み外さない限り強くなる、騎士などに多い職業
〈二戦目〉
レートS級冒険者第二層
名称◾️◾️◾️◾️
体重 53kg
趣味 朝まで梯子酒(この履歴書所々文字が歪んでる、と言うか時々線が紙の外側に……いやねぇ?まさかねぇ?……流石にあり得ないよね?)
特技 秘蔵の酒の場所を言い当てて御相伴にあずかること(いいのかS級冒険者……)
好きなタイプ 豪快で細かいことを気にしないタイプ
嫌いなタイプ 一々細かいことに突っかかって何回も聞き返す奴
得意な武器種 チャクラム 両刃剣
職業 演舞士
舞うように戦うことで高確率で能力に大幅な補正が入る
特筆すべき点
本来、演舞士というのは祭事以外では特に出来ることはない、技の殆どが見せ物様の能力であるにも関わらず彼は一撃一撃に破邪の力を纏わせることでS級冒険者に一年で仲間入りした(天才って何処の世にもいるもんだな)
〈三戦目〉
レートS級冒険者第三層
名称◾️◾️◾️◾️
体重 63kg
趣味 チェス 盤面遊戯全般
特技 盤面遊戯で培った簡易的な未来予測(化け物?俺ですら魔力が足りないからって理由で未来予知は使わせてもらえなかったんだよ?お前センスの塊か?)
好きなタイプ 妻のように落ち着いて、尚且つ自分と同等くらいに盤上遊戯を行うことが出来る人
(奥さんいんのね……)
嫌いなタイプ 常にいらない思考を回して行き当たりばったりで戦闘を終わらせてしまう輩
(……………さぁ?誰のことでしょう?いっつも要らないことを考えて隙を晒す馬鹿のことなんて私は知らないですよ?)
得意な武器種 メイス
職業 盤上戦術士
策略に嵌めている際には能力が大幅に上方修正されて策を破られた際には能力が下方修正される
(良くも悪くも『策』によって能力が大幅に変わる職業ってことね……ソレに本人もソレなりに策略を得意としてなければこの職業を選ばないだろう……こりゃあ頭を使わないと三戦目で詰みそうだな)
〈四戦目〉
レートS級冒険者第三層(この試験が終わり次第第五層に昇格予定)
(……何か今まで◯戦目の人はレートS級冒険者第◯層目って言うルールがあるのかと思ってたけども、コイツは色々違くない?)
名称◾️◾️◾️◾️
体重 85kg
趣味 格闘技観戦
特技 ジャーマンスープレックス(あの自爆技を特技って書くあたりコイツも相当イカれてそうだよね…)
好きなタイプ ド【自主規制】
嫌いなタイプ ド【自主規制】
(強いて言うなら上は自我がしっかりしている人、下はナヨナヨしている人?………俺は関わりになりたくない人種だなコイツは……)
得意な武器種 拳♡(ゾワッ!うう、コイツと本当に戦わないといけない?え?いけない?仕方ないかー……今から闇討ちでも……)
職業 修行僧(意味深)
(もう、何も言うまい、この職業は読んでだら俺が死ぬので暴食者で削っといた)
果たしてソレは情報資料としての価値はあるのだろうか?
〈五戦目〉
レートS級冒険者深層
名称 ◾️◾️◾️◾️
体重 (とても既存のソレで消されたとは思えない消され方をしている)
趣味 武具の手入れ
特技 川渡り(恐らく既存の川渡りとは一世を風靡しているので一応気をつけておくこと)
好きなタイプ 最後まで諦めない人
嫌いなタイプ 最初から諦めムード全開の奴
得意な武器種 魔法剣
職業 魔王剣士
魔法剣士の上級職、魔法剣士より扱える魔法と剣術が増えている
〈六戦目〉
レートS級冒険者深層
名称◾️◾️◾️◾️
体重 56kg
趣味 庭の手入れ(庭園で枯山水のような風景を構築するのが好きらしい、恐らく今回のテストの中ではダントツで穏やかな人物であると考えられる)
特技 決まった時間に起きること(体内時計が寸秒狂いなく動いてるのかな?)
好きなタイプ 常に落ち着き払い冷めた目で此方を見てくる人
(……唐突にドM発言が出てきたんだが?この調子で行けば次は……)
嫌いなタイプ キャッキャッキャッキャッ騒いで此方を『人』と認識して会話をしてくる輩
(うん、本物の変態だった……温厚じゃなくて変な方向の変態だった)
武器種 鞭(一応読みたくないが……此処から先は職業の説明を含めて暴食者で削られてるようだ)
〈七戦目〉
レートS級冒険者深層第一階
名称 ◾️◾️◾️◾️
体重 65kg
趣味 動物と戯れること(たわ……戯れるってそっちの意味じゃないよね?)
特技 沢山いる動物たちの名前を間違えずに言える
武器種 アニマルグローブ
アニマルグローブ世界でこの人しか持っていない特殊武器で今まで戯れた動物の特徴をグローブに顕現させる能力である
職業 召喚士
本来であればもっと高位の職業を取得することすら可能であったのだが
『動物たちとずっと一緒にいたくてコレにしちゃった!』
と真顔で言えるほど根っからの動物好き
〈八戦目〉
レートF級冒険者
名称 X-123試作段階機 仮定名称【クラッシャー】
体重 263kg
趣味 ギルドや国に危険地帯や危険迷宮と定められている場所に生身で飛び込むこと(自殺志願者?)
特技 危険な毒物を作ること
(やっぱり自殺志願者?)
好きなタイプ 自分とは違う機体の機械
嫌いなタイプ 自分
(………と言うかコイツF級の冒険者では?)
得意な武器種 特殊機構武装e-6f型銃器………
(此処から先は完全にわからない武装だらけだったので致し方なく割愛させていただこう)
職業 狂戦士
(………えーっと?まず自殺志願者で機械人間で?しかも狂戦士?そりゃあF級だろうが大抜擢されるわけだぁ、もしくは俺に殺して欲しいか………まぁ、コレに関しては戦えばわかるということで一旦置いといて…)
〈九戦目〉
レートSS級冒険者
名称◾️◾️◾️◾️(通称【黄金戦士】)(黄金の鎧でも着込んでるのか?)
体重 85kg(コイツ教える気ねーな、85は"馬鹿"って意味で記入したなコイツ…クソが……)
趣味 知的好奇心を満たすものを探すこと
特技 寝ながら本を読んで知識を取り入れること
(人間の機能として可能なの?ソレは?)
好きなタイプ 見ていて飽きないタイプの人
嫌いなタイプ 思考や行動を人に任せっきりにして思考を緩慢にして機能停止している馬鹿な人間
武器種 杖
職業 大賢者
扱える魔法の数は億を超えており、ソレら全てを扱う技量の高さは凄まじいの一言で形容できるレベルには存在しない
〈最終戦〉
レートSS級冒険者深層
名称 ジーラス
体重 機密情報だ♪(武器を片手に威圧感全開で脅されたような筆圧である、コレ書いた人御愁傷様…結局俺に見られて情報ガバガバだけど…)
趣味 武器作り
特技 武器作り
夢 神剣を超える最強の剣を自分の手で作り上げること
好きなタイプ 自分の夢に真っ直ぐ突き進む人
嫌いなタイプ 夢を持たずにだらけて生きてる人
(…………(目を逸らす音)、だって夢ないんだから!どうやって夢を見つけるかレクチャーしてくるのか?あ?)
……………情報はコレでおしまいだ、けどおかしいな俺はただ情報を読んでいただけだ?なのに何故こんなに疲れているんだ?と言うか機密情報つー割には能力の解説が異様に少ないような……いいのかそんなんで?
けどまあコレが機密情報なら別に構わんか
「邪ソン、ありがとうな……何か戦闘レポートっていうよりただアンケートしたみたいな……あ、コレ本当にレポートじゃねーか、この野郎!」
コイツレポートを加工して機密情報っ言って騙して渡してきやがった!
「いや、ごめんって、だって本当の機密文章は他のクイーンズブレイドが数人がかりの結界張ってるから結局どっちにしろ見れないんだよ!
………じゃあ諦めてレポートって言ってわたしゃあいいだろうに……此処で恩でも売っとけば良いものを……
まぁ、打算なくこういうことを出来るのがコイツの良いところなんだろうけども
……まぁ、無駄だと思うけども
「で、お前はコイツらの情報を何か知ってるの?」
レポート用紙を握りながら空中で揺らすと
「世間一般に出回っているよりかは多少色がついた噂とかなら……けど、そんなに参考にならないと思うよ?」
と少し罪悪感はあったのか控えめな物腰で此方に問いかけてくるので溜息を一度吐いてから
「あのさあ、『敵の情報は値千金』つまり何にも変え難いくらい重要な情報ってわけ、だからどんな情報でも良いから教えてくれない?」
と頼むと、邪ソンは渋々と言った表情で
「わかった……」
とまるで苦虫を噛み潰した様な表情をしてレポートを渡してくれと身振り手振りでやってくるので、何をそんなに嫌がっているんだ?と考えながらレポート用紙を相手の方に渡す
「そうだね……まず君が言う通りコレは時々冒険者全体に行われるアンケートの結果を此方で多少弄らせてもらって出来た物だ、だからある程度情報の齟齬や嘘が混じってることが多い、コレはわかるよな?」
と聞いてくるので一度頷いてから顎に手をやり
「嘘八丁で相手を騙す手法は向こうもこっちも一緒か…」
そう呟きながら、あのレポートの中の嘘と真実を分別するために思考を展開しようとすると
「まず、このレポートの書いてある職業や能力は大抵は本当だろう、此方がよく聞いたり見たりする能力でも似たものが多い、ただバレにくい嘘を使っている可能性は完全には否定できないが、そもそもバレたくないならもっとわかりづらい嘘を吐くはずだ、わざわざ自分の能力そっくりの嘘を吐く必要なんて一ミリもないしな」
そう言ってくるので、一瞬考え込んで
「ねえ、能力がバレるってそんなに問題?」
前から思ってたが、クイン同様、皆能力バレること恐れすぎじゃない?だって俺なんて見てみろ?能力モロバレを恐れず、と言うか会う人会う人皆に能力モロバレするから隠しても意味ないんだよね………あれ?何でだろう?
能力モロバレって………
ん?能力?能力と言えばスキル、スキルといえば戦闘技術……………戦闘…技術……
あっはっはっは、まさか二十話からただの一度も本気の戦闘をしてないなんてあるわけないよね?
……果たしてコレは戦闘小説であって良いことなのだろうか?
『自分から言ってちゃあ、わけねーよ』




