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人間って何日飯食わないで生きられるっけ?

はて?リュエルとは誰であったか……

勿論わかってるよ、けどね人間逃避行をしたいって時があるだろう?俺は今まさにソレなんだよ…

と言うかリュエルって世界最大の帝国の王女だったのか?

そりゃあすぐには来れないわけだ、と言うか普通来れないだろうよく来るって……駄目って言われたらアイツが帝国を滅ぼす未来がよく見える

帝国の皆さんご愁傷様です(帝国の姿はあくまで妄想)

しっかしまあ、アイツも物好きだよな……こんな実力も名も無い餓鬼について行こうって決めたんだから、まあアイツなら何言っても許されそうで怖いってところがあるから何も言えなくなるのがオチだが…

疲労と心労から来る溜息を長々と吐きながら机の上に体をぐたりとしながら

『アイツは一体全体何やってんだ………』

と全力で現実逃避しながらこれからどう言い訳するかを頭の中で算段つけていると

「あれ?リュエルってあの時アンタのことを『恩人様』とか何とか言ってた人だよね?」

ヴィオ、そう言うのは空気読んで言おうか?俺が今ソレを言われると状況が終わるってわかって言っている?

ほら、目の前のクインって人眼光が輝くどころか全身から後光が差し込んでるよ……君は神様かな?

あー、取り敢えずこの話を敢えて避けて

「んで、もうめんどいから聞くけど俺の入団試験はどんなの?」

はっはっはっは、本来であれば完璧な問答のはずなのに今は穴ボコだらけ違法建築ににしか見えないぜ、やったぜ!チクショーー!!

さてと……女王はどんな反応をするか、そこが肝だな

「そうですね………貴方はあのアザトースとリュエルに繋がりがあると見て間違いなさそうですし、少し厳しめの『S級冒険者十人抜き』と『クイーンズブレイド二人抜き』をしてもらいます。」

うん、なんか増えてね?確か俺の記憶違いでなければ試験は『S級冒険者』の試験だけだった筈なのでは?

………別に世界の中でも指折りの強者と知り合い……両方とも此方が面識ない時から面識ある風だけど、ソレでも二人と知り合いだからと言って俺が強いってことにはならないよね?

いや、この人達ならありえるか……

「………わかりました…」

時間が厳しくなったことに僅かに落胆を示しながら椅子から立ち上がり出口に向かおうとすると

「………何やってる、まだ帰さないぞ?」

全員の眼光が一斉に輝き始め

「へ?」

そう漏らすのが精一杯であった




「ヴィオ、ああ言う情報は事前に精査して慎重に精査しながら出すことをお勧めするよ………今回は俺だから逃れられたけども…」

時計の針が半周して日も暮れに入って来た頃疲労困憊の様相で王城から出てくる数人の影があった

「ご、ごめんって、まさかリュエルって人があんな大物だなんて思いもしなくて……ついポロッと…」

いつもは強気だが、自分が悪いと思う時は素直に謝る彼女の対応はますます彼の心労を増加させるのに加担した

「まぁ……今回に関してはイーブンって所だな」

そう彼が告げると彼女……ヴィオは首を捻って

「イーブン?コテンパンに負けたの間違いでは?」

そう言うと彼は苦笑いをこぼしながら

「いや、S級試験とクイーンズブレイド戦でお前を引っ張り出すことに成功した……まあ情報話せ話せってうるさかったからなアイツらは…」

そう溜息を吐きながら揉みくちゃにされた服を直していく、彼が大人ならタバコの一本でも吸いそうな状況下ではあるが、彼は未成年である上にお金を持ってないので黙って空を見上げるだけに留める

そして後ろからは

「ねぇ、コレからどうするの?」

ようやく半分にまで減ったイカ焼きを頬張りながら彼に質問するので

「お前はまだソレを食ってたのか……最早遅いと呆れの次元を通り越して軽く尊敬の念を抱き始めてる自分がいるぞ……」

と半眼で後ろから来た彼女…白に視線を向けると、何故か誇らしげにない胸を張って鼻息荒くニンマリと笑うので彼は一瞬何かを探す素振りをしてすぐにしゃがんで何かを手の中に収めてから

「はい、はい、プレゼントだ」

高速で小石を飛ばして額に当てる、相当疲れていて思考力が低下しているからできることではあるが、後で後悔しそうだなとぼんやり考えて危なげな足取りで他の仲間が待つ店に足を進める



目を覚ました瞬間目の前が真っ暗だった

別に精神的に真っ暗とかそんな意味ではない、どちらかと言うと瞼の裏の暗さに近い感じだ、そしてそこまで考えてから王城から帰って来てから死人のように昏睡した記憶を辛うじて取り戻す、アザトース、ファブニール、そして別の意味での強敵のクイーンズブレイドからの尋問が祟り一気に疲労が溢れ出し死人のように昏睡した記憶を取り戻す

が、正直言うともう少し寝ていたい、精神疲労はだいぶ楽になったがソレでも身体的疲労はありえないくらい溜まっている、ノア曰く3日は休まないと本来活動どころではないらしい

と言うか

(ノア、何でこの前応答しなかったんだ?)

王城では何度か助けを求めたかったシーンが存在したが、悉く打ち砕かれて少し涙目になったのは最悪の記憶である、が、ノアが何の理由もなく俺の応答を断る理由がない

〈すいません、あの場所には外からの魔法的介入を拒む結界が施されており、世界から干渉している私も弾かれてしまいました…〉

ふむ、ソレは辺な話だ

(お前、世界一のAIなのに弾かれたのか?)

コイツは大抵の結界なら自分で解除できる、もしできないとしても過去の解除方法を調べれば簡単に解除できるであろう、だがコイツはしなかった……つまり?

〈あの結界は過去に作られた結界とは違い本人の特定の何かにしか反応しない作りなっており、結界全体の解除とソレを調べるのに相当数の時間を喰ってしまいました……〉

うーむ、あの女王アレでいて相当転生を繰り返してる筈だからね……なるほど相当の食わせ物だ、ソレに俺は結界を感知出来なかった…そこまで高度な結界を誰にバレることもなく張る辺り実力の片鱗も窺えるってもの、まぁ今回はソレがわかっただけでも十分な収穫だ、ソレに別に女王と敵対しようって話じゃないんだ……別に結界張られようがわざわざ目くじら立ててたらソレこそコッチの身分が疑われかねない状況が出来上がってしまう……まぁ今回はノアが弾かれちゃったし今度からはノアが通れるように……いや、下手に結界の穴を開けると結界の意味をなさないのか?恐らくあの結界は盗聴や透視を恐れての対策だろうから下手にやると一気に結界の維持管理が困難になる……困ったな、どうすれば…

〈別に主が私が入るのを我慢すれば最初から我慢すれば済む話では?〉

………ノア君?君ソレを言っちゃあおしまいって奴よ、だって、さ、君が居なかったら俺喰わせ合いのあの場所で無言スタイルをキープしとかないといけないんだよ、だって口論弱いし……ソレにアイツらアザトースの情報を吐くまですっごい眼光こっちに向けてたし、めっちゃ怖かったんだよ!

でも、ソレが一番簡単な方法だってことは俺も理解している、なんせノアが入れない結界なんて確実に超強力、しかも王国の結界とは比べ物にならないくらい頑丈に作られてるってことでしょ?嫌だよそんなのにわざわざ穴開けてノアを引き入れるなんて、できればノアが自力で素通りできる方法を自主的に発見してくれると実にありがたいんですけど?

そう考えていると、ノアに

〈あの結界の解析自体は一週間あれば終わりますし素通りできる方法も解析できます、が、その程度の結界を、あの女王がそんな結界を何の対策も無しに使っているはずがありません、恐らくですが結界は毎回張り替えられてると考えた方がよろしいでしょう、しかも毎回偽装工作をしていればいつかバレる日が来ます、もう正直に話した方が楽ではありませんか?〉

………ノアのど正論パンチは少しクリティカルヒットすぎる

と言うか、あの女王から言質を取らないといけないの?むず過ぎん?だってあの女王が多分狸の分類に入る奴だよ、多分此方が何言おうがのらりくらり回避して、いつか此方が諦めるまで避けるタイプだよ、この前初めて話した時でもそんな気配がしたんだよ?絶対そうじゃん…

全く逃げたいことこの上ないよ

「起きたか?」

そう考えて天井を見上げてゴロゴロと布団と地面の上を転がっていると半分閉められたカーテンから顔を覗かせるように音山が聞いて来た、そしてすぐに体勢を起こして

「ああ、大分体力も回復して来たよ、たくっあのアザトースめ、アイツとの鬼ごっこが一番体に応えたのが一番腹立つ……」

そう言うとイラつきが再び再燃して来てイライラしている

「まぁまぁ、取り敢えずご飯食べない?あの服屋のおじさんが用意してくれたご飯があるんだけど?」

と手招きしながら立つように要求して来るので立とうとすると、思ったより足に力が入らず思わず前のめりになって倒れそうになり、音山が慌てて肩を貸してくれる

「すまんな、いかんせんまだ体の疲れは完全に取れてなくて……たくっ、こっちに来てから慣れないことだらけ過ぎて疲れ過ぎた………」

そう言って体を音山に預けながらダイニングの方へ歩いて行くと

「此処は貴族の店か?」

呆れるように言ってしまったが、目の前には到底一人では食い切れない食事のジャングルが広がっていた

そしてそのジャングルの中で一番大はしゃぎしていたのが

「おい邪ソン……一番大人なのお前なのに一番はしゃぐって頭おかしいんじゃないの?」

そう馬鹿にしながら無造作に置かれたフランスパンを取りながら齧る、そして地球と同じくらいの固さに多少の感動を覚えながら上に様々なトッピングをして口の中に放り込んでから水を飲み込んで

「そもそもお前ならこれくらいのビュッフェは簡単に出来るだろ?」

クイーンズブレイドの給金は知らないが王城の様子を鑑みれば一生働かなくても暮らしていける程の金が流れてはいるだろうが……そう考えると思いっきり呆れ果てる答えが飛び出して来た

「人の金で食うビュッフェより美味いもんはないんだぜ?」

「へぇー、人手無し」

馬鹿すぎて呆れた後に簡単に悪口が飛び出してしまった、全く……そんな理由なら今すぐ家に帰って自分でしたらどうだ?と呆れの視線を飛ばしていると

「………いやさ、一応君のお見舞いに来たんだよ?もう少しこう何かあっても?」

は?お見舞い………待て今日何日だ!?

「………おいおいおい、俺一週間も寝込んでたのかよ!」

この世界にもカレンダーと言うか太陰暦と言うか、そう言うのがあると言われた時には驚きを通り越して何も言えなくなったが、これで簡単に日付の把握を出来ると喜んだものだが、ソレで初めて絶望する羽目になろうとはまさか俺は、あのクイーンズブレイドの集会から一週間ぶっ通しで寝込んでたのかよ……まぁ確かにかなり強行軍気味に此処まで来ていたから自分でも知らず知らずのうちに疲れが溜まっていたのかもしれないが

………一週間の爆睡は元・人間としてはかなりヤバイぞ…笑い事にできないくらい寝込んでたのかよ俺…

そりゃあコイツも怒るわな

「なんか、すまん」

一応謝っておくが、何でそんなに爆睡できた……?と思考を回していると

「………………………」

現在全力で怪しい人に視線を飛ばしています、そしてその怪しい人物はこれでもかと言うほど冷や汗をかいております

「音山、お前……」

そこから先を言おうとすると

「いや、違うんです、ただあの日まで随分と寝てないと言うか、自分たちが寝た後も寝ずの番をしてくれてましたし、疲れてるんだろうな……と思って全員で起きるまで放置しておこうってなって……でもまさか一週間も寝込むなんて誰も予想してなかったんです!」

と誰も何も言ってないのに大袈裟に言い訳をして来たので

「まぁ、別に怒ってはないよ……」

そう言って音山の肩から抜け出して体をほぐす動きをしてから

「でもなぁ、こんなに美味い飯を一週間逃してると思うと滅茶苦茶悔しいんだよ!」

そう言って食のジャングルに飛び込む




「ふぅー、食った食った……」

そう余韻に浸りながら壁のシミを数えてみようと思ったがシミ一つもなかった……この家綺麗すぎん?

そう考えながら意地でもシミを見つけてやろうと思って天井を眺めてると

「お前の胃袋はどうなってんだ?」

と邪ソンに半ば呆れられながら視線を飛ばされる

「いや別に………強いて言えば『空腹』は最高のスパイスって言葉を授けとこうか。」

そう言うと

「いくら何でもお前の周りだけ白色の海が出来上がることには繋がらんぞ、ソレは?」

やっぱり?

ぬぐおおおお!!

また書かんかった!!

己アザトース!

『今回はテメーのせいだよ!』

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