転生
「んで、今はどこ向かってんだ?」
服の裾を掴みながら服の機構を調べつつ今から行く所にも一応の注意を払っておいても良いのかなあ?と思い聞いてみると
ピッと指を天井に向けて弾き上を指し示す
「あー、はいはい宇宙にでも行くんですか?尻にロケットエフェクトでも出現させながら言ってください。」
手をヒラヒラ振りながら完全に聞く気を失せたという風にいうと
「ちゃうわ!普段は会えない様な天井人に会いに行くって言おうとしたのに……ソレよりろけっと?……空飛ぶ乗り物は見かけることがあるがその『ろけっと』と言う物は見たことがないぞ?」
あれ?空飛ぶ乗り物って………ふぅ、もう傀儡の知識に頼らないって決めたばっかりでしょーが何で傀儡の知識に頼ろうとした?
と、自分を責め立てていると
「どうした?」
と心配そうに邪ソンに問われるので
「あー、何でも無い…空飛ぶ乗り物ってどんな姿なんだろうなぁ?鳥みたいなのかなって考え事してただけだ」
本当は『あれ?傀儡の飛行技術って結構後の方に出てくる高等技術じゃなかったっけ?』
と考えておりそしてソレを口に出してはいけないと何故か本能で悟る、ソレを語った途端全てが寝返る様な…何故だろう流されたことがないのに胃の中にコンクリやセメントを流し込まれた様な途轍もない異物感を抱えながら平然と嘘を吐かなければならない状況下で汗を一筋流すだけで一切表情を変化させなかったのはある意味彼の才能であるがソレでも内心はかなり混乱している…がソレでも何でもない様に会話を続けようと更に口を開く
「でさ……一応女王について教えてくれないか?」
真剣な眼差しで訴えると、ふざけた様子から一転コロリと雰囲気を変え
「そうだな……………じゃあ少し話そうかな…」
そう言って近くにあった椅子に傲岸不遜もさながらに座るがコレがいつも行動の端々に気品のある人物がやると何故か王様が行う様に神聖さを伴うんだから不思議なもんだ
「じゃあこの国の女王について説明する前に三つ程……まずは『この国女王』、『クイーンズブレイドの成り立ち』、そして『お前はどう言った行動を取れば良いのか』……コレを中心に据えて話すが……良いか?」
そう言ってくるのでコクリと大きく頷きながら自分も近くの椅子に座りに今だに立っている白と「蒼」に座る様に手振りすると
白は目で
「私はまだソイツを信頼してない……悪いけどアンタが悪寒を感じたんならソイツの邪神の話だけじゃあ信頼材料にはならないし、そこにいたら最初に首チョンパされる可能性高いし、と言うかコレから処刑されに行くんじゃない?だって相手の本陣に丸……いや、正確には丸腰ではないけど相手の本陣にたった二人で突っ込むなんて自殺願望のある馬鹿しか行わないある意味での偉業だよ?だって私だって人質取られて呼ばれ時は兵器を服の下に隠して最悪自爆特攻もできる様にしていたし、あー、今思い出しても薄氷の上をゆっくり歩いてるのに後ろから何もわかってない無邪気なワンコが走り回って寸秒後には何が起きてもおかしくないみたいな状況下だったなぁ……よく生き残ったな私?まあ良いや、とりあえずソイツは怪しいし、もし罠に嵌めるつもりなら抜け出すなら相当キツイと思うよ?今ならコイツらを抹殺してコンクリ詰めにして海に沈めるか山に埋めるか……海か山どっちが好きか聞いて、せめて好きな方に埋めてあげればwin-winの関係で終わるんじゃない?」
途中からは本当に念話入りで物凄い熱弁していたが省略するとコイツは何をどうしようとしているか推し計りづらいから警戒とくな阿保と言っているのであった
そして「蒼」に関しては主人と一緒の場所に座れないと数歩後ろ場所で慎ましく立っており此方が一瞥すると軽く会釈して
「結構」とでも言う様に此方を見つめて来るので
「ん〜、じゃあ説明よろしく!」
と邪ソンに全投げした
「じゃあ、説明するぞ?」
そう言って語ったことを簡単にすれば
この国の名前は『キャッスル・ガーデン』元々この国の王家の血筋がガーデナーだから庭の名前を冠している、そしてこの国の王家の意外な所と言えば炭鉱などを採掘する者が殆どを占めているようだ、勿論王座に座った暁には庭師とての最低限の教養を受けてもらうが此処はさすが王家殆どセンスの塊の様な人物達しかおらず少し教えるだけでプロの庭師を超える作品を作り出して気づいた時には危険極まりない炭鉱に一人で潜ってしまうのだ、なので他の王国からは
『一番安全な王国だが、一番危険な王国』と言う烙印をありがたくも頂戴している、まぁ当然と言えば当然の帰結だ、何故か?ソレは一国の王がいつ崩落するとも知れない炭鉱の中で嬉々として鶴嘴やピッケルを振り回していろんな所を採掘するのだ本当に死なれたら本当に困るし、ソレがないとわかっているから臣下達も止められないのだろう、まぁ玉座より広い炭鉱の方が似合うと邪ソンもぼやいていた為にどうやら政にはとことん興味がないらしい、が、ソレでも人を見抜く目は確固たる物らしい、なんせ邪ソンも女王に直接勧誘された口なのだ……女王曰く
「この国は多様性に重きを置いている…が、この国の頭の硬い老人達はどうしても人類種にクイーンズブレイドをやらせたいらしい……しかし私はソレはないと思っているこの国の最強の十二人による最強の防護、そして善政による民達からの支持コレらを私は実現したいと思っている、だからお前の力と人生を私に預けてはくれないか?」
一国の女王に土下座寸前まで行かれては流石に断りきれない上に、邪神の子孫とわかってもなお自分を誘ってきたと言う事実に根負けしてクイーンズブレイドになったが
半分は良かったと、半分最悪だったと思っているらしい
なんせクイーンズブレイドは全員が癖が凄いのだ、女王以外の命令は聞かない、無視、逆ギレ、勢力争い……ソレすら可愛くマジで王国を戦果に包んだ内部抗争があったそうだ
本人達は次の日にはケロッとした様子で
「あー楽しかった♪」と憑物が落ちた様な顔をしていたが周りのクイーンズブレイドは連日の国民の護衛・避難により屍のように机や地面の上で魂が半分でかかっていたと言う、まぁ全員集合しているあたり何かの意地か矜持を感じ取れるが
王国を包む内部抗争なんて死ぬ程ゴメンだね、なんせ戦いたくない……と言うか本人達はケロッと?どんだけ元気なんだよ
そして更に言えばクイーンズブレイドの面々は入れ替えのペースが速いらしい、かく言う邪ソンは十年くらいやっているが何度も命を捨てる覚悟をしたことがあるそうだ
ソレくらい危険な職業である以前に
暗殺やら闇討ちが酷いのだ、何ならクイーンズブレイドの会議中、王国の王が目の前にいる時でも構わず暗殺やら闇討ちを敢行して来る阿呆がいるのだ、なので会議中に誰かがいきなり立ち上がって机の上や下や人を盾のようにして机の周りを一周して扉や窓を蹴破って外に行く光景は最早名物と言っても過言ではないらしい
「あ、またかあ〜」
みたいな反応で全員が見送っているらしいが新人は
「え?え?……え?」
混乱しまくってパニくるそうだ、そして一週間する頃には逃げる側に回るので最早誰が落ちようか知ったこっちゃない!と言う確固たる意志を感じる
が、ソレは当然であった、何故なら彼らは
『クイーンズブレイド』という肩書きがあれば別に狙うのはガキであろうが初老であろうが若人であろうが狙う、ソレほどクイーンズブレイドと言う肩書には重みと伝統があるそうだ
そして、その称号の席が一年以上かけたことは何百年とない、コレがこの王国が今現在この惑星で最大の覇権を保持している主な要因となっている、広大な各地の土地で其々のクイーンズブレイドが外敵を殲滅しながら土地の開墾や侵略を進めている為にこの国今なお拡大を広げているのだ
開墾に関しては女王はいい顔をしていない、どちらかと言うと外交で皆仲良くを理想にしているらしいが全員が仮面をしながら生活をしている現在のこの状況では到底叶うことのない夢物語であると言う
が、俺は相当進んでるなと思う地球では外国人に対して友好的な態度を示すようになったのは現代に近くなってからであり、それまでにも当然あったではあろうが、ソレでも何度も衝突を繰り返して時には世界を巻き込む大戦果になりながら戦争の歴史を繰り返してきたのである
そう考えるとこの国の女王はかなり先進的で尚且つ柔軟な思考の持ち主であると思えるが……正直に言おうこの世界は地球よりも世界統一が難しいと
何故か?まずこの世界のスキルと言う存在から語っていこう
この世界は日本と違いスキルやステータスで強さや神との密接さを簡単に言い表せてしまう、例えば『自分は神から宣託を受けた!』と誰かが叫んだら鑑定をして
『神に宣託されし者』みたいなスキルや称号を探せばガセか本当か見分ければ良いわけだ、そして、コレはある事実を指し示す
『人物の神格化』
超珍しいスキルや超強力なスキルを入手、もしくは奪取、何でも良いが手に入れたとすると、ソレを使っていけばいずれ周りにバレて
『あいつは凄いやつだ!』
と言う噂が立ち、勿論その人物に腕試しをする人がいるだろうが、その噂が広がっていけばこう考える人物が増えるのではないだろうか?
『あの人についていけば……』
何故なら強大なスキルを持っているから…
スキルやステータスの弊害、数値や表記上の強さで人を判断してその人の中身や事情を一切把握しないで半ばループするロボットの思考のようにその人物を祭り上げて
『彼をリーダー(国王)にする!彼は強大なスキル(ステータス)〜〜〜を持っているからだ!』
と言う一言で人は餌を撒かれた鯉の様に集まりその人物からの恩恵にあやかろうと鯉や人魚の様に口を開閉する、そうなることでその人物は後には引けなくなり、やがて王として振る舞う様になる
コレが各地で起こるのだ何が起こるかは想像に容易い
『王国の乱立』
戦国……否、それ以上のリーダーの台頭により六つの文明以外にも無数の、ソレこそ星の数を÷3下くらいの数の王国ができていても何ら不思議ではない
そしてソレら全部の意見を何ら色眼鏡なく、平和的尚且つ少数派を取りこぼさず、民主的に政治をすることは可能か?
否、一国である筈の日本や地球の各国を見てみろ自国を統制して意見を精査して民主的に政治をするのが如何に困難かを差し示している
ソレなのに王国が湯水の如く出現するこの世界で境界線をなくした唯一国家の出現など到底無理である
ソレにもう一つの問題
民衆はどう言う時に一致団結するか
恐怖政治に反抗する時?
新しい政策に歓喜する時?
新しく出てきた王様を祝福する時?
確かにどれも一定数の人が共感するであろう事象だ…だが俺が一番一致団結する時は
『戦争』をする時である
皮肉な者である上の人や周りの一部の人が戦争反対!と叫んでもその何倍、何十倍の人達の大声によってそのか細い声は掻き消え、やがて渦と化した熱狂は国全体を巻き込んで王国の住民達を洗脳する
そして、一度戦争が起これば人は簡単に『欲望』を見せる
もっと金が欲しい、領土が欲しい、奴隷が欲しい
過去の地球の戦争は大抵コレらが原因で勃発している
そして人間の欲望というのは一つ火種を与えると醜く発火していき、ソレを潰すのもまた人である
コレが無機質な機械による粛清を行っとしても革命が行われて結局なかったことにされて
半永久的にこれと同じことがループするだけである
結局人間は永久的に変わることのない愚かな生物である
まぁ、だからと言って世界統一に夢が無いことはない
キング◯ムで秦王は法治国家を目標として、その目標は人の目標にしてみると随分と綺麗で格好良かった、本当にあんな人がいたら地球にも唯一国家の時代があったのかもしれない
まぁ、かの偉人は美化されて格好良く使われることが多いのでソレの一環かもしれないし、事実に基づいて書いているのかは私は知らない
さて、話が逸れてしまったが総括としてはクイーンズブレイドの女王の唯一国家は夢物語として終わる……そう考えていた
「お前……女王の唯一国家の夢、無理だと思ってるだろう?」
そう心の奥底を見抜かれて、一瞬硬直しながらも頭をぽりぽり掻きながら苦笑していると
「確かに俺も無理だと思った……けど、この国の女王にはあるスキルがある」
そう勿体ぶっていうので
「一体何なの?」
そう問うと
「外法の技:反魂輪廻転生」




