貴方の冒険の意義は
ひょんなことから(死亡事故)から異世界へと拉致られた主人公
本人は平穏な生活を望むが
如何せん周りが許してくれない!?
最強の好敵手に、身長と声音を変幻自在に使う変質者(ストーカー(半分諦めてる))、災惡な敵………そんなに呼んでねえ!?
世界よ謳え 高らかに 自身の存在証明を生きてる意味を今此処で示せ
我らが始祖は示した道は かの豪傑どもに絶たれた
だが今を生きる我等がソレを通れぬ道理はない
今こそ世界を覆い 我等が覇権を取り戻す時なり!
コレは異世界と現世の両方を生きた少年が歩むやがて訪れる災悪の物語
希望は何処に
ようやく来た、待ちに待ったこの時が!!
何をそんなに興奮しているのかって?
今までずっと待っていたゲームがVRとなってようやく発売されたのだ、題名は『イデオロギー&ユートピア』しかも、ノーマル版とプレミア版があり、プレミアには、様々な特典がつくのだ、しかも、コレを買うのは殆どがプレミア目的なのだ、其れ故にプレミア版を買うのは至難の技であり、様々な障害を乗り越えて買うことができたのだ、ちなみにプレミア版を買って意気揚々としていたら妹に
「お兄、テンション高くてキモい」
と秒速でディスられた、ふん、お前にはやらせねーから、とガキの返答をーーー大人だからーーー心の中でしといた、
「ふんふんふん〜♪」
と上機嫌に隻眼の黒猫を大々的に描いてあるパッケージを眺める
これは元々ウェブ小説に投稿されていた
『傀儡』と言う小説が原作の異世界小説であるコンセプトは奴隷として異世界転生した黒猫の九露が、ある日、偶然、奴隷の首輪から解放されて、奴隷商達から奴隷達を解放する、という感じで始まる、
この小説は最終巻まで出ており、最終巻では主人公、九露は死んでしまう、このラストには勿論賛否両論があるが、個人的には報われて欲しかった……唯、そこは作者の自由なんで特に言うべきことなどは無いのである、コレに関しても説明を入れて置くと、まず、この世界では多種多様な種族が暮らしているが、実は元々は六つの世界、惑星に其々住んでいたのだ、しかし、とある神の策略で六つの内、五つの惑星が死の惑星へと変貌をしてしまったのだ、無理をすれば暮らせはしたが、元々、其れほど技術力も高くなく、滅びを免れた惑星への移住を余儀なくされた、しかし、此処では表現を濁されたが、かなり厳しい間引きがあったらしいのだ、まず、こう言ってはアレだが、老人達は冷凍保存されて地面に埋められ、大人達は一定の寄付金を払っていた人以外は故郷の星に居残り、流石に子供達は全員異界の地へといく権利を手に入れられたが……その世界では15から成人と定められており、15以上の子供は残されてしまったのだ……そして……これ以上は語るまい、さて、少し話は脱線と言うか嫌な方向へと走ってしまったが、六つの世界が混在する世界の文明を説明しようか
一つ目は九露がいる文明、女王絶対君主とした『クイーン・ザ・ガーデン』多数の騎士団や、団長を抱えており、原作最強国家と名高い
二つ目は、天空の遥か彼方に存在する有翼種を多数抱え、難攻不落の天然要塞として、名を馳せた通称『聖界』と呼ばれる『理想郷』である、ここには、天狗、ハーピー、グリフォン、悪魔、天使、翼を持つ獣人など、翼があることを至上とし、陸地に行ける全てを見下し、そして、度々進行する阿呆どもの集まりだ、いかんせん、天空の遥か彼方の高高度に島が存在するために、落とそうにも中々落とせないので、厄介極まりないのだ、存在して百害あって一利なしと言う奴だ、主人公は、裏で操っている『黒幕』を見つけ出し制裁を加えているが、何故か詳細情報はないのだ、
『傀儡』ファンの間では、かなり有名な
「すっ飛ばし」である、コレは『傀儡』では、クライマックスに至る過程が割と
【様々な陰謀や、謎を解き明かし、遂に真実へと至った九露】
で、説明されることがあるのだ、全員
「いや、途中経過は?」
と思ったが、アニメ化されても以下同文
『傀儡』ファンは、こう解釈した、
「あ、話すとクソだるくなるんだな…」と
元々『傀儡』がノベライズして、最終巻まで刊行されると、全二十四巻になる上に、映画版ノベライズは累計五巻、オリジナルのスピンオフが六巻、漫画の付録小説もかなり読み応えもある作品になってるのだ、つまり、全体量を見ると化け物みたいに書いてるのだ、勿論、それ以上に書いてる人はいるのだが、限界量と言うのは個々人に差があり其れを強制するのは少々難しい所があるのだ
さて、今度もまた話がかなり飛んだが、
第三国は……今までと表現が違うのは、この国が最初に出て来た国の隣国であると言うのが一番の要因である、この国は来訪者の中では珍しく現地人達と寄り添うことを決めた王国である、元々国民達を出来る限り連れてこようとした国で、惑星を離れる寸前まで魔法陣の発展に努めて奇跡的に全員を惑星へと連れて行くことを成功させた通称『慈善国家』勿論この名称は、大臣や、重臣達がとても優しいからと言う意味だけでは無く、何でも利益を無視して人を助けたりする彼らの損をする姿勢を揶揄する名称だ、世の中と言うのは優しい人や、真面目な人程損をして、狡猾な人物程生きやすかったりするものだ、真実はすぐに消えてしまいそうになったり、嘘は強く強く蔓延し易くなるのと一緒だ、人というのは『他人』よりも『自分』を優先する生き物なのだ、悲しいことに色んな所で、コレは通じてしまうのだ……この国は原作だと意外に重要な立ち位置を披露するのだ、伝説の武器等々の適性者がゴロゴロ出てくるのだ、しかし、此処も『傀儡』クオリティ、一体全体どんな武器を使うのか、適性者の性別、年齢、身長、強さ、適正武器、能力、そもそも適正武器の数は?と言う所まで秘匿されているのだ、しかし、一つ確かなのは数個程度は大剣や其れに準ずる『何か』と言うのだ、原作のある文章に
〈風が吹き荒れ、土を巡りあげ視界を塞ぐ、その場から足を動かすことすら叶わぬ状態となってしまった、しかし、敵の攻勢は一切弱まらない、其れどころか、此方が動けないことを良いことに更に速度と精度を上げて来ている、もしかすると砂嵐の中でも相手をロックオンする能力か、見通す能力を所持しているのかもしれない、もしくは、両方……
嫌なことになった、此方からの攻撃は全て対策されてしまっている、次は、その対策を潰して勝てる自信と言うのが確かにあるが、今この戦いを乗り越えられる自信はあるか?と問われると苦笑いしか浮かべられない、
此処ら一体を吹き飛ばすか?と思案していると
「ドゴォォン!!!!」
と隕石が落ちて来たのか?と勘違いする轟音を全身で感じる、しかも、その轟音の主が元で更に砂埃が舞い、最早砂嵐というかハリケーンと言うか……表現が難しい状態になっている、と言うか、毛の間に砂の粒が紛れ込んで気持ち悪い…と、考えてると
「ビュン!!ガン!!ドゴォォン!!」
と何処からか戦いの音が聞こえる、其れを静かに聞く、なるべく体力を温存し、もしこの音の主と戦う場合に勝てるかを冷静に思考して行く、すると
「ふん、暗殺部隊と言ってもこんなものか、拍子抜けもいい所だな……お前ら!!帰るぞ!!」
と男性らしい野太い声で、おそらく、先程まで一際大きい音を奏でていた人物が叫ぶと
「「「「ははっ!!」」」」
と複数の声が其れに随従する様に走り去って行く音が聞こえる、そして、数分後、此方が大苦戦していた暗殺部隊が全員伸されている驚異的な光景が広がっていた〉
と言う文章がある、コレは九露がまだ発展途上の最中だった頃、急激に力を付けて行く九露を恐れ、同じ王国にいる騎士団長が差し向けた、かなり強力な対『人』最強暗殺者集団であったが、其れを軽く一蹴する実力者、しかも、全力を出してないと言うことで、当時はかなりの考察者が頭を捻らせたものだ、そして、九露がひょんなことから、この国に行くことになり、この国へと行くと、何と、大々的にパレードをしていて、そのスピーチをしている人物が、かつて暗殺者集団をボコボコにした人物ではないか!?と言うこととなり、全員、マジで!?となった、その時まで、『傀儡』の読者は
「この国?いや、この世界で最弱国家じゃない?」
と思っていたので、その人物が唐突に出て来て驚愕したのだ、ちなみに伏線が無かった理由としては、九露が異世界転生をしたことにより、今まで唯の一人も転生しなかったのに、九露と言う異分子が放り込まれた事により、今まで閉ざされていた扉の締まりが緩くなり、通り易くなったのが原因だと言うらしい、しかし、この世界が異世界転生を許してなかったのは、とある原因がある、其れは……異世界転生によるエネルギー搾取である、コレは元々この世界は一つの世界であり、その惑星の人達が輪廻転生をする分しかないのであった、しかし、此処に5惑星の移民がやって来て、惑星を巨大にし、死人を増やしていくと、当然輪廻転生させないといけない人物が増えて行くとエネルギーの総量がどんどん減って行くのだ、勿論このエネルギーは惑星などを補填する分でもあるので一時期かなりヤバい事にもなったそうである、しかしながら、其れを持ち直し復興進めていると、とある人物がある『案』を提唱し始めた、其れは
「異世界人の転生を許していいのか?」
と実は最初に6惑星併合した際にアナウンスが、こう告げて来たのだ
〈惑星の併合イベントを確認しました、異世界人導入イベントを追加致しますか?……三百年の猶予を与えます………〉
と、そして、この案を提唱した人物は
「異世界人というのは総じて内部に化け物じみたエネルギーを内包し、成長を続けて、強力なスキルを持ち、『英雄』と崇められる人物達だ……言いたくは無いが、彼らが来たら、私達が今まで死ぬ気でエネルギー補填をしていた分は一体どうなると思う?……私は異世界人達には悪いが、彼らを受け入れられる程器は大きく無い…」
と言ったのだ、其れに世界の人達は同調そして、一千年は開かぬ封印が為されたのだが、其れを更新する僅かな隙間で九露が偶然転生をした事により、キツく縛っていた門がほんの少しだけ開く様になってしまい、魂がドンドン流入する様になり、そして、魂が行き着く先が、門の直下にある、伝説の武器の適性者を多く内包するこの3国目というわけだ、そして、四つ目の文明は現代の地球より凄い文明を開花させた『機械帝国』文面通り全てが機械で出来ており、主人公は
「なんか、テーマパークみたいだな。」
と機械を見る機会が全くと言っていいほど無くなった彼にとってはシャングリラにでも見えたのだろうか?
しかし、小説で読んでみてもかなり楽しそうな場所であるのだ、現代に勝るとも劣らない数々の文明の利器、娯楽も此方と互角、漫画も小説もゲームも、マジでやばかった、しかしながら主人公には不評であった、原因は、その国の歪さにあるのだ
元々何かを得るのに代価が必要なのは常識である、勿論現代も火力発電や原発、などのデメリットを内包した電力生産で人間は文明の利器を動かしている、しかし、其れが原因で地球温暖化が起きたり……凄惨たる事故が起きたりしている、つまり、何が言いたいのかというと
此処は人間をエネルギー源にしているのだ、人間の脳に誤情報を流し込み、あたかも生きてると錯覚させて感情の触れる事で起こるエネルギーを吸収する、他にも肉体労働を課したりする、というのは当然だが、この感情の振れ幅によって手に入れるエネルギーが一番効率がいいそうだ………主人公は生きてる人達は保護していたが、誤情報を、流し込まれた人物は総じて廃人になっており……
此処でシーンが飛び、持っていた刀から血を滴らせ、大泣きしている主人公が描写される…つまり、
あまり此処から先は言いたく無い、と言うか、言ったとしても誰も彼も複雑な気分にしてまうだけである、と言うか『傀儡』良くヒットしたな?結構悲しいシーン盛りだくさんだが…其れでも人気出るもんだな
さて、気分を切り替えて……というのは少し難しいが、五つ目の文明を紹介していこう
五つ目は海底にある、かの有名な『アトランティス』である、元々この国は海上にあったのだが、
自分達で島を沈めたのだ
字面だけ見ると「馬鹿なの?」と思ってしまいそうであるが、コレには訳がある、元々この世界、他文明が参入したせいか、意見や考えが一致せずに戦争に発展することが多くあった、最初の内は戦争回避の動きも勿論あったが、段々と継戦の動きが高まっていった、そんな中、戦争に前向きでは無かった文明がアトランティスである、元々、戦争を忌み嫌う種族が多く居て、海中へ自身らが住んでいる国を沈めることで何とか戦争を回避した国である、最初は、その場凌ぎの為に沈めたのだが、
「あれ?なんかこっちの方が暮らし易くね?」と多くの人が思ったそうだ、空気も管を魔法で維持して保持させて、飲み水も魔法、光源は擬似太陽を生み出す事で入手、つまり、戦争の動きが活発な地上より余程暮らしやすい環境を彼等は入手してしまったのだ……何と言ったらいいのか返答に困るが……
さてと、最後は神を信奉する神聖王国、国名は秘匿されており、後に『神聖王国リゼリア』と建国者の名を冠する王国だと判明、しかし、彼の王国は、神を信奉するだけで無害ではある
そして、この複数の文明と様々な因果が絡まり、捩れ、其れでも前を向いて走り抜ける人類達の物語である
さて、VRゲームを始めますか!!
意気揚々としてVRゴーグルを付けて周りの安全を確認してから始めようとすると
「バチィ!!!!」
視界に紫色の電気が走り出し視界が真っ白になると同時に目に激しい痛みが走り出す、しかしながら、何時までも待っても視界の調子が戻ることが無く、何とか体勢を立て直そうと手をつくと、ガン!!と言う音が鳴り一瞬の浮遊感の後、後頭部に衝撃が走ったと思うと生暖かい液体を感じながら薄れ行く意識の中で
『あーあ、折角まだやりたい事とか、ゲームとか、ゲームとか、ゲームとか…』
と考えて、
『あーあ、せめて次の人生では、こんなタイミングで死なない様になりたいなー』
〈…………………………………す〉
『何か、変な声が聞こえるんだけど?幻聴か』
〈た……………す、さ…………、せ………………、………〉
また聞こえた、死ぬ間際は走馬灯が相場だろう?
そう、この時のコレはとても重要な意味を持ち、そして、コレが原因でいろんなモノを受け取ることになるのは、まだ知らなかった
そして、この時VRゴーグルに浮かんだ、
コレからの困難と、首謀者の嫌らしい笑みの象徴である様な、赤く血みどろな
『Welcome!!』
と言う文字
「さあ、何が起きるかな?」
こんな死に方は嫌だ