トラブルに巻き込まるるは異世界人の定め
「んで?コレからどうするの?」
疑問に満ち満ちた心内をそのまま吐露すると
「まぁ、この逃走者に便乗して国に入り込んでみる?」
だから言い方……辛辣…間違ってないけど…間違ってないけど……ソレでももう少し言い方はないの?
そう心の中で吐露すると
「どちらにしろ私の国に来てもらうことにはなるがな?」
ほら、相手も流石に気不味いという風に言い訳を口にしながら仮面を取り出して付けているので
「ねぇ、その仮面は一体何なの?」
他の人達もデフォルトで装着している為に完全にスルー案件だったけど、ここに来て急に興味が湧いてきたので唐突に質問してみることにしたのである
「これですか?」
そう言って仮面を少し持ち上げるので一回頷いてから
「俺の知識だとソレは知らないから」
傀儡にも仮面云々カンヌンは知らないからどういう物なのかさっぱりワケワカメなのである
まぁ、知らなくても知っててもどちらでも良さそうな気配は感じるけどな
「コレは……この星の成り立ちはご存知で?」
あー、確かに俺たちのこの星の住人には見えないかもね、特に音山達は完全に服装がこの世界のソレではない、まぁちょっと見覚えのない服装じゃないけどこの世界の服装の原型は辛うじてあるかな?みたいな感覚だ
まぁ、俺の場合真っ裸だけど
………倫理的にアウト?そんなもんこっちじゃあ通用しねえわ!!
と強気に言えたらどれほど良かったか…普通に材料と金が無かったんだよ
アラクネに作ってもらおうと一応打診してみたら
「え?作って欲しければ金ですよ金」
現金な奴だ……こっちが無一文なのを良いことに完全に足元見やがってぇ!!
とまあ、心の叫びは今日はガン無視して
「俺の知識だと世紀末みたいな状態で人類滅亡から逃げるために擬似異世界転移みたいなことをしてこの惑星に来た……ざっくりはこんな感じかな?」
と何となくを話していると
「まぁ、大まかなところはこんな感じですが、この世界では一つルールがあるんです。」
そう勿体ぶっていうので
「ルール?」
乗ることにした
「そのルールとは『仮面をつけること』……なんで?と思うかもしれませんがこの世界には様々な住民が多くいるので勿論様々なしがらみや恨み、私怨等々があるわけですがこの仮面をつけいている間は仮面の下にソレらを押し込んで形だけでも仲良くしようという意味合いを込めて仮面をつけるんです。」
へぇ、中々面白いルールだな、そう考えて後ろを振り返ると
「「「……………」」」
ゲェ、とは言わなかったが完全に「キモ」と心中で言っている顔である
理由はわからないが
「どうしてそんな嫌そうな顔をすんだよ?」
素直に思ったことを問い返すと
「だって課題の先送りじゃん?」
「仮面なんて付けて仲良くなんて気持ち悪りぃ」
「ソレは貴方では?」
白が一番辛辣、と言うか全員辛辣……
「うーん、まぁ先送りってわかってても表面上仲良くすることも勿論重要だと思うけど?」
そう言うと
「まぁ、どうでも良いけど」
うん、やっぱり辛辣
けどまぁ、言いたいこともわからなくはないだってこいつらのやってること表面上は仲良くして内側で悪巧みは結構って言う完全に戦争が起きても構わんみたいなスタンスだからな外交は勿論やっているだろうがソレでも相手が犬猿の仲であれば完全にどうにもならない時もある
まぁ、そうじゃない時でも利益だけを求めて植民地にされてオワタ方式で詰む場合もあるけど
「とりま、この話終わりな?なんかだるくなってきた」
全員に疑問符を飛びかわせるようなことを言ってしまったがまぁ、良いだろう
熱帯雨林にも似た蒸し暑い森を何とか抜け切ると
「おお!」
と思わず感嘆の声を漏らしてしまう程度には素晴らしい光景が広がっていた
熱帯雨林を超えた先には蒼と言う人曰く
『クイーンズブレイド』を要する絶対王政国家であるキャメロットがあるらしい
国名なんて聞いたことがなかったから多少の驚きはあったが……まぁ納得の国名ではあるかな?
ソレよりも驚きなのがエ◯スカリバーあるらしい
モノホンの王様しか抜けないとされるファンタジー王道の伝説の剣……
まあ俺には長剣扱えないから一生縁のない話ではあるが…
後ろの三人なら抜きそうな気配があるから怖いんだよな…
まぁ一応誰が抜いても国際法的には問題ないらしいが王様にならないで剣を他国に持っていこうとする場合にのみ法的罰則が与えられるらしいと言うか剣から天罰が降るらしい
コレを聞いて思ったことは……
あんたら鬼か?剣から天罰降ってヒィヒィ言っている所に後ろから
「天誅!!」
って言って後ろから飛び膝蹴りかますのか?鬼畜にも程があるわ
あー、何だろう本物のエクス◯カリバー見る前からヘトヘトだわ
「行こう………」
完全に疲れ切ったテンションでトコトコ歩いて行くと不思議そうに見られたので何か言おうと思って口を開くが疲れすぎて何も思いつかないのでガン無視して行くことにした
国の入り口には一応門があり人の出入りを監視する場所があった
「へぇ、こう言うの初めて見たよ……なんて言うだっけこう言うの……派出所?」
題名に亀がつきそうな漫画を思い出しながら自分で考えてそりゃああり得ないなと考えていると
「こう言うのは普通『検問所』とかって言うんじゃないか?」
そうだ!と声を上げると前の人からお怒りを頂戴したので謝罪を口にしながら
「そうそう、こっちの世界には検疫場なんてもんがゴロゴロあるんだな……他の国に行くときは待ち時間長くなりそうだな」
そう考えると少し楽しくなってきた
「なんで待ち時間が増えるのに嬉しそうなんだよ」
そう呆れるように観察しながら小言を言ってくる音山に対してこう言ってやる
「はっはっはっは、勿論移動時間が大幅に増えることは否めない……けどそれ以上に私はね異世界から来たことも含めて一度も検疫所なんてもんを経験したことないからな少しワクワクしているんだ……ソレこそ異世界みたいでなぁ!」
あ、すいません…またお怒りを頂戴してしまった、完全に前の人が訝しむように此方を見てくるのでアハハハハハと壊れた笑い声をあげて笑っていると
「へぇ、私たちの所だと完全に当たり前だったけどねぇ?」
そう言うのでギョッとしてしまったが
「此方からしてみると国を跨ぐ移動なんていつもだったからな特別でも何でもないからな」
そう言うので彼らの国の……と言うか世界の事情から鑑みれば強者は世界の国境関係なくいろんな場所でいろんな人を救って欲しいと言うのがお偉方の考えそうなことだ
コイツらにはいろんな所に行かせておいてどうせ自分達は甘い蜜でも吸ってたんだろう……あーあ、嫌になるなあ
でもこう言う強くて弱者の気持ちがわかる人達が戦わないと回らない世界っていうのもあるからなあ…
まあ頑張るしかないだろう、と言うかもうその世界じゃないけど
そんな考え事をしていると
「……………!」
「………?」
遠くから楽しげな会話が聞こえたので振り返ってみると二人組の男女が楽しげに会話をしていた
現代日本で見ていたらリア充タヒねと思っていただろう、けど此処は異世界である、そう彼らは冒険者である
「おお、すげぇ!マジで冒険者いるじゃん!」
三度目のお怒り、次やったら雷落ちるかも…
まぁ、こうなってしまうのも仕方がないだろうなんせ、俺の世界には冒険者なんて存在は元々いなくて居たとしても自衛隊か警察のツーパタンしかいなかったからな
まぁ、日本は武力放棄を謳っていたらからね
けどまぁ、あの人達寒くないの?だって女性なんて踊り子の衣装に毛が生えた様な服装に
男性なんて下手したら女性より露出度が高い服装で談笑しているんだよ戦慄を禁じ得ない…コレが異世界クオリティなのか?
異世界に来てから本気で異世界に戦慄覚えた瞬間であった
もっと覚える瞬間あったろう?と何処からか呆れる声が聞こえた気がしたが気のせいだ気のせい!
世の中大抵気のせいにしとけば何とかなるもんなんだから
まぁ、それにしても冒険者は格好以外にも気を引くものがあるな
ソレは二人がそれぞれ背負っている武器である
男性は反りのある長刀
女性は二振りの双刀を持っていて
「この世界『刀』あるんだぁ……じゃあ知識無双とかは難しそうだねー」
そうぼやくと
「え?貴方この世界の住人ではなかったのですか?」
え?気づいてなかったのか?その方が意外なんだけど
「逆に気づいてなかったの?」
と問い返すとコクリと頷かれて心の中で
「ええ、嘘だろう!?」
と叫んでいたいが、どうやら俺たちには認識の齟齬があった様なのでそこを修正するのが一番大切だと感じたので修正にかかることにした
「まず最初に聞くが俺のことなんだと感じて居た?」
一番大切な場所から修正にかかることにしたら問題点がいきなり露呈することになった
「特殊変化した知恵をつけた地龍の龍人。」
ちっがーう!俺の理性が鋼の様に固くなければ此処で叫んで前の商人みたいな人にドロップキックをお見舞いされて居ただろう、代わりに頭痛に悩まされることはなかっただろう、全く一瞬で悩みの種を植え付けてくるとかどんな嫌がらせだ?
そう馬鹿なことを考えながら
ええい、もうヤケクソだ次の質問行ってみよう!
「後ろの三人に関してどんな奴らだと思ってた?」
この質問の答えはわかりきっている
「信じ難いですが異世界からの来訪者と言うのが私の見解ですね。」
異世界転生者じゃなくて来訪者って言っているあたり察しが良いんだろうけど俺のこともしっかり察して欲しかったね…
「じゃあ次の質問俺たちの能力は何処まで把握している?」
コレは答えてくれないだろうと思って適当に出してみた質問だがまさかの
「まず貴方は大地系統の能力を持っていることは確定的でありますが、変異個体なので特殊技能を持っているために能力はあくまで暫定的に、そして変動的にレート値が変化します、他の三方についてはこの世界の技能ではない『何か』を持っているために能力を測るのが大変難しかったのですが……呪術などに近い概念だと私は感じました…理由については彼等から感じる気配が何処か神主に似ているとでも言っときましょうか」
怖いわ……この人なんでこんなに察し良いの?良すぎて怖いわ…だって俺たち自分達の能力をコイツの前で話してないんだよ?なのにほとんどあってるんだよ?怖くなって現実逃避の一つでもしたくなるでしょ?
まぁ完全に逃げに徹する前にもう一つ確認しないとな
「じゃ、最後の質問……異界から来た俺たちのこと追放するか?」
傀儡では異世界から来た人物を不幸を撒き散らす災厄やら何やらと表現していた為にもしかしたらコイツは自分達を嵌めて殺すことすら生ぬるい何かをしようとしているのではないかと疑ってしまうのだ
そして此方の緊張感がピークに達した時に
「いや、どうしてそうなるんですか?」
拍子抜けもいいところの答えが返ってきて完全に肩から力が抜けていく
まぁ、少し考えればこの世界が異世界人と共生しているってことはわかるんだよな…
冒険者の男性や女性が持っているあの刀…
どう考えても異世界の知識を元に作られた物である可能性がとても高いのだ、だから少し頭を捻れば異世界人が共生していることに気づいたであろうに俺は早とちりで殺されるとか笑っちゃうよな……ははは
乾いた笑いを心の中で繰り広げていると
「でも貴方が異世界人だとは気づきませんでした」
蒼がそう言ってくるので
「どうしてだ?」
疑問に思ったのでまた質問をすると
「いや、だって貴方裸じゃないですか?」
「「「あ…」」」
ほお?君、僕の堪忍袋の尾を切ったね?
側から見ればとんでもない気配をブッパする害獣に見えるかもしれませんが私は善良な地龍ですから今からやることは喧嘩の延長線上なんで見逃してください?
そう先に断っておいたおかげか周りに人はいなくなって代わりに物見客が大量に沸いたことなんて知りませんし知りたくない
この後に修羅の龍とか意味わかんない二つなをつけられる羽目になるとか知らないから
俺はただ喧嘩の延長線上をやっただけなのに!?
まぁ、馬鹿な話は置いといて
現在私は国の衛兵の方々の素晴らしい拷問の様な取り調べを終えて国に入れた所です……正直に言うと衛兵の取り調べは完全につまんなかった
だって同じ話を延々と聞かされるこっちの身にもなってみてよ?
もう嫌だ取り調べ恐怖症候群になったらお前らのせいだからな?
そう怒りを込めて視線を送っても
「じゃあ元気でなあ!」
と気持ちの良い笑顔で見送られるだけなので溜息が出るばかりだ
トラブルと乱数の女神に中指立てられる様に設定しといたから、安心してね!
『死んどけ!』
ちなみに君が『刀』って思った武器刀寄りの『剣』だよ?
『え?』




