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逃げたい

さて、今回の敵は想像以上に面倒臭い敵だと言うことがわかった現在俺が取るべき行動は限られている

まず最初に不人を置いて逃げる

コレならコイツを囮にして王城を落とす作戦の成功率もソレなりに上がる

しかし…ソレをすれば人間的に終わるので却下

二つ目は突撃をかます

一応勝てる算段はあるが

みる感じ完全に御老体のコイツが何処まで動けるのかが一番問題点であると言えばそうであるが

俺の見立てではコイツは相当できる

何せ動き一つ取っても無駄に洗練されているのだ

ソレなりの場数を潜っていると想像できる

そして次に考えられる案としては女王に頼んで援軍を出してもらう

しかし、女王は毎日忙しくひどい時は三日は寝ないそうだ

ソレは主にアンタのサボり癖が一番の原因であると思うが

まぁ、ソレは言ってやらないのが優しさってもんだ

そう考えながらコレからどうするべきかと考えて

「そういや…アンタ、どんな能力持ってるんだ?」

「『退魔』と『破魔』だ…簡単に言うと魔の存在を退ける結界を張ったり、魔を倒したりする能力を両腕から放ったりできる、まぁ、今じゃ発動するのも少し億劫だがな」

両腕の不可思議な幾何学模様を此方に見せながらそう言ってくるのでマジマジと見つめながら考え事をしていると

「……あまり、見つめないでくれるか?コレは個人情報に近い物なのだ、あまり見られ慣れていないと言うか…」

「あー、悪い、ソレは考えていなかった」

そう言って謝罪の言葉を言いながらコイツの能力を即座に作戦に組み込むが

「…コレが何処まで対象に入れられるかだよな」

コレが魔力を魔の存在と捉えるならソレは最強クラスの能力だ

ハッキリ言ってぶっ壊れだ

しかし、白や音山達の世界のように『穢れ』という特殊存在にのみ能力が反応するのならば

正直能力としてはかなり終わってる

……うーん、微妙、判定が難しいな

「…ねえ、その能力って何処まで飛ばせるの?」

「…お前は言い方を考えろ?」

…確かに、今回に関して言えば俺の言い方が完全に悪かったわ

そう思いながら

「能力のヒット判定は何処に出るの?」

「…お前は人に常識を学ばなかったのか?」

…あれえ?何かふと思ったことを言ってしまった…

「ふぅー!一旦落ち着こう、こういう時は素数を数えて落ち着くんだ!」

「俺にいう前にお前が素数を数えろ…まぁ、俺の能力は傷や怪我、そして薬物を魔となる存在と認識できるが、破魔に関して言えば少々厄介でな…簡単に言うと能力を使うと俺の魔力管もボロボロに傷ついちまうんだ」

……………

「そりゃあ能力として終わってね?」

「ソレは思う」

お互い顔を見合わせながらため息を吐きつつコイツがどうして能力の把握をしようと言っていたのか

そりゃあ、こんな欠陥能力で攻めようとしているんだからな

「……なあ、ひとつ聞くけど…最初期の頃はソレで戦っていたんだよな?そん時は大丈夫だったのか?」

「…昔はまだ魔力の操作技術があったからな…けど今は前線から退いてだいぶ経つから魔力の操作技術が俺の求めているソレとはだいぶかけ離れているんだ…わかるか?戦いたいのに戦えず…老いぼれていくものの恐怖が」

……何だろう言っていることがかなり大袈裟に感じるのは何でだ?

まぁ…俺の年齢操作でどうにか

〈貴方の年齢操作で動かせるのはあくまで数年…数十年動かそうとするとソレ相応の魔力が取られますが…貴方に魔力を生成できますか?〉

何だろう…俺にこれ以上縛り増やすのやめてもらってよろしくて?

何が悲しくて俺は異世界なのに碌な魔法を使えなくなってんだ?

「……異世界なのにお互い大変だな」

魔力に関してはお互い本当にどんまいと言う他あるまい

魔力の操作技術ってのは本来年齢と共に上手くなるはずなのだが

元々異世界人なのと修練を上手くできなかったことから魔力の操作技術が追いつかずにいる相手に対して本当に可哀想と思う日が来るとは

俺なんて魔力そのものが使えなくなるなんてな

本当に泣きたくなってきた

けど、ここでうずくまってもどうしようもない

「なぁ、お前が出来ることって他にあるか?」

「…一応あるにはある…けど、できれば使いたくない」

頭に疑問符を浮かばせていると

不人がいきなりこちらに近づくようにジェスチャーをしてくるので無警戒に近づくと

いきなり相手の体が動いた

その大きな巨躯に似合わない俊敏さを出しながら背後を取り振り返ろうとしながら振るわれた腕を回転させながら俺の体を回すが

危害を加える気がサラサラなかったのか一回転しながら俺は地面に両の足で着地する

コレは…空手?

「お前…コレがあるなら魔力を使って身体強化を合わせながらならたたかえ……」

「……………」

戦える!と言おうと振り返ると体を俺を投げ飛ばした体制から一歩も動かさずに硬直させていた不人がいた

「…もしかして、お前…体にガタきてる?」

ソレでどうして討ち入りなんて考えた?と思うほど不人は腰痛に肩こり、そして膝の爆弾を抱えた

正直物理的にも精神的にもデカすぎる爆弾を抱えながら戦闘を行うよりコイツを此処に押し込んで俺が一人で戦ってくる方が勝てる可能性が高くなる

全く…どうして人生ってこんなに面倒くさいことばかりが起こるんだろうね?

そう思いながら一瞬目の前を見つめると不人が困ったように笑っているので

「……お前が爆弾持ちなのは十分に理解した…けど、俺個人としてはお前がいなきゃ革命もクソもないから死んでもついてきてもらう、まぁツチノコの上に神輿みたいに乗ってもらって」

「…ツチノコって何処にいるんだ!?」

あ、コイツ…昔の日本的な文明に住んでるな?

と言うかツチノコって幸運をもたらすって考えられてるけど本当は山から丸まって降りてきて毒で殺しにかかってくる害虫ソレがツチノコであるのに

どーして誰も彼も会いたいのかね

と言うか俺的には国民的眼鏡キャラで尚且つ旅行に出れば事件に遭いまくりネットでは死神の名前を欲しいままにしているアイツの顔がチラついてならない

だって今日だって屋根の上に乗ってぼーっとしていたらいきなり石を放って王様の顔面を貫きかけたんだよ?

と言うかアレで死んでないって異世界ある意味怖いな

あ、よくよく考えたら体滅茶苦茶刻まれてもピンピンしている俺がある意味で一番怖いのかも

というか、途中から全裸で戦っている俺が最も怖い可能性あるかも

…よしこの話は無かったことにしよう

そうすればみんな幸せになれる

「…ツチノコは俺の肩にいるぞ、みんなどうしてこんな存在感ある動物を見逃せるんだ?」

「…本当だ、気づかない人は本当に気づかないほど気配が薄いからじゃないか?」

……しれっと俺の質問に答えている不人へのツッコミは一旦置いといて

よくよく考えてみればツチノコって隠密上手いよな

なんせ俺についてきてから滅茶苦茶化け物みたいな戦闘に巻き込まれているのに目立った傷は負っていないんだよな

しかも、俺が気づかないレベルで時々何処に行ったのかわからなくなるし

まぁ…今後その秘密は暴いていくとして

「…まぁ、ツチノコの話は一旦置いといて、この後どうする?俺はこのまま突っ込んでいいけど?」

「…お前は準備という言葉を覚えろ?」

そう言われてすぐに突撃をかませると思っていたから少し残念気味に返事をしておくと

「…まぁ、とりあえず今はどうやって王城に潜入するかだ、今日のお昼俺たちが一瞬侵入の段取りをとっている瞬間に王城の内部から飛び出してきた二人がいる限り俺たちが堂々と王城に侵入することは難しいのではないか?」

…うーん、ソレに関しては援軍を送って貰えば何とかなりそうだし

というか一人で何とかできそうな人知ってるんだよね

あ〜どうしてこういう時に一言ついてきって言ってなかったんだろうなって後悔しているがソレを表出すことはない

感情を制御すれば人にバレずに乗り切ることなど授業中にスマホをバレずに弄るのと大差ない

↑良い子の皆さんはやらないように

中には手遅れの人とかいますけど

「…まぁ、その二人に関して言えば何がデカい花火でも用意すればすぐにそっちに気がいって簡単に王城を」

「離れないだろ」

「離れないか…」

そうやって項垂れると相手がひとつ頷き返してくるので一瞬どうしようかなと悩みながら空を眺める

正直いうとあの二人をどうにかすること自体は容易い

なんせ今まで化け物達と相手してきたのだ勝つこと自体は簡単に出来ると思っている

そもそもソフィアは簡単に化け物、大砲はまだマシであったが能力の使いようによっては内部からやられていた可能性があるためにヤバいやつ認定

そしてクインに関して言えば何処か一つでもミスれば負けていたし

バーサークロボットとギルマスに関しては個人的には完全に負けたと思っている

なんせあの二人に関して言えばバーサークロボットは途中での自爆とは言え途中まで押し負け

ギルマスはありゃあ完全に負けてたろと思う

しかし…ここまで振り返ってもアザトースの存在感が薄れない所を鑑みれば普通にアイツは化け物ってことだろう

なんせ、この世界の住人どいつもコイツもインフレしすぎなのだ

多分かなり自分のことを棚に上げているが

よくよく考えて欲しい、俺からPSを取り上げたら残るのは大地魔法と闇魔法とスキルしかない

しかもソレらもPSがない素人が使うとただの強力な単発技

こういうのは組み合わせると悪魔的な脅威を誇るが

ソレ単体で見ると対応は割と簡単なのである

しかも初だしでないと通用しない化け物とか

初だしでも普通に適応してくる化け物とか

という、何やろうが何も通用しない化け物とか

最近の敵って本当にハイブリッドすぎて泣けてくるよね

俺なんて特殊属性が付いていると簡単に死んじゃう可能性が出てきているし

気絶すれば簡単に死ぬし

血が抜けすぎると簡単に死ぬし

あれ?もしかして俺って結構簡単に死んじゃうのか?

あ、と言うか人は簡単に死ぬか

此処で真理に辿り着くのも変な話であるが

「…って俺は何を考えてるんだ?」

そう自分で突っ込むと作戦を悶々と考えていた不人が首を傾げてくるので一瞬不敵に笑いながら

「結局アレだ!アレ!」

そう叫びながら目の前の机に足をかけ

「深く考えても俺たち単細胞にゃあいい作戦なんて思い浮かばないんだ!」

そう言いながらさらに腕を上に上げて

「結局何も考えずに力の限り全身!コレが一番効率的なんだよ!」

そう言って不人を横に抱えながら王城へと走っていく





その頃

「ねぇ、リュエル」

「ん?どうしたの?暇人?」

そこではリュエルと妹が何やら暇そうに寝転んでいた

この時間だと俺は走っているのに呑気なもんだな

「…お兄が向かった先ってどんな所なの?」

「…確か麻薬をドバドバ売って世界を弱体化させようとしているらしいよ?まぁ、此処に私達がいる限りそんなことも出来ないんだけどね」

……此処に俺がいたらまず最初にソレを言えやと怒っていたのは誰の目にも確かであろう

「…まぁ、何やかんや言って此処立地いいからね、世界各地に売買を行いたい時には此処を通った方が何かと都合がいいし

まぁ、結局ソレが原因で戦争が起こったって言っても過言では無いんだけどね」

妹がとんでも無いことを言い出した

……あれ?リュエルは何で頷いているのかな?君?そこは否定してくれないと俺とんでもない場所を占領したことになっちゃわない?

「…けど、此処で問題なのが」

「…私達下手に動けなくなっちゃったって所なんだよねえ」

何だろう、すごく身の危険を感じるので御二方ともどうぞお早めに身を固めて頂けるとありがたく存じ上げます

「…まぁ、此処で待っていれば確実に帰ってくるのは確かだから特に思うところもないんだけどね」

そこは思って何処かに行ってくれると身の危険が一つ減るんですが?



「く、くそ!今日のアレはどう言うことだ!将軍補佐共!」

そう言われて攻め立てられていたのは本日だけでも同じ賊に二度も王城の近くを彷徨かれると言うミスを犯した

この国一番の実力者である二人組である

「…申し訳ありません、まさか魔法障壁を打ち破り尚且つ王の側近を風のみで吹き飛ばせる威力の弾丸を発射できる者がいるとは想像できていませんでした」

「…しかし、今回のことは簡単に飛ばされた二人にも責任問題があると思います

王を守るは守護兵の役目

作戦を考えるのは我々ですが不慮の事態までは計算できません」

そう端的に述べられる言葉には確かな自信が漲っていた

そんな二人をみて王は何処か機嫌良く

「ああ、そうだな、ソレにお前ら二人が此処にいるだけでも賊は入って来ないだろう」

そう機嫌よく言ってのけた

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