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革命はいつだって急に

「は?俺が次の王?…お前頭イカれてんじゃねえのか?」

そう言ってくる相手の脳みそはいたって正常である

おかしいのはいきなりお前を王様にしてやると何処ぞの全身青いランプの精みたいなことをいう俺であるが

「…この国の脳みそが腐り落ちた王様に比べれば俺が言っていることは百億倍マシに聞こえるはずだけど?」

そういうと相手は苦虫を噛み潰したような表情になる

失敬な、そんなに俺が言っていることを認めるのが嫌か?

…まぁ確かに…俺がこの王国を助ける保証なんて雀の涙ほどないしな

「…んじゃ、他国の王様の口添えがあれば信頼してくれるか?」

「…は?他国の王様?お前…何処にそんな」

相手が驚いて俺の方に驚愕と呆れの視線を飛ばしてきそうだったので一応渡されていた魔道具の電源を入れて

「あ、もしもし女王?少し話してもらいたい人がいて」

「…貴方はいつだって物事が急すぎます……潜入なのにどうして連絡してくるのですか?傍受される危険性は?隠密場所がばれ…」

「まず…王様の顔を見ようとした時点で国中の兵士から追いかけ回されているから隠密もクソもない」

「………」

王女にコレまでの経緯を説明すると声だけなのに凄い飽きられてあることがわかる雰囲気が伝わってくる

「一応…一応言い訳をすると、ツチノコがいきなりニヤリと邪悪な笑いを浮かべて確信的に王様の顔面を貫きかけてたんだよ?」

そう言って俺に非はないと言いたかったが

「そのツチノコを連れて行ったのは貴方の判断…つまり、その子が石を飛ばして潜伏できなくなった責任も貴方があります」

はーい、そうですよねー!!

本当に泣きたくなったから当の本人は呑気に天井で腹を見せながらグースカ日向ぼっこ中である

本当に難しい…動物って気ままな生物すぎる

「…はぁ…」

そうして普段の苦労も含めてため息を吐いていると

「な、なんか苦労してるんだな……」

と相手に慰められてしまった

…あれ?本当はこんな話をする為に女王に電話したんじゃないんだ!

「…女王…俺さ今からこの王国で革命起こそうと思うんだ」

「そんな…『ちょっと旅行に行ってくる』みたいなノリで言われても困ります」

「似たようなモンでしょ?」

「「全く違うわ!」違います!」

二人とも似たもの同士だな〜と思っていると二人から違う!と同時にツッコミを頂いた

「…まぁ、二人の漫才は置いといて…本当に革命を起こした方が俺はこの国を変えるなら一番手っ取り早いと思っている…

なんせ、話に聞く限り王様は人の話を好んで聞くようなタイプじゃないし

そこまで行ってんなら脳髄ぶちまけてぴーーーーーーー」

「……確かにぴーーーーをぴーをしてぴー」

「…貴方たちにモラルはおありで?」

女王に凄いドンびかれた

何で?俺たち王様のアレをあれしてあれする案外軽い内容しか話してないのに……

「……まぁ、一応俺はクイーンズブレイドの末席に身を置いているわけなんだが…コレなら俺のことを信じられる?」

そういうと相手は一瞬悩んでから

「……では…お前との協力体制組ませ…!」

「んじゃあ突撃!行こうか!」

相手の肩を掴んで突撃をかます

「お、お前…いきなりすぎるだろ!お互いの能力の把握とか!他にも作戦の立案とか!」

「…この国の人間は大抵弱い!そして能力の把握は現場で上等!そもそも俺は聞いて理解より見て理解の方が簡単なんだよ!」

そう呟いて相手を引きずっていく

「…せめて、名乗らせてもらうぞ…我が名は黒山不人……一応昔『組』の頭張らせてもらっていた」

「やっぱりヤクザかよおおおおおお!!」

俺の悲痛な……殺されないかという不安が灰色の空気を湛えているスラムに響き渡る




「さて!今回は割と怠いから走ってきたけど……お前の作戦はどうやる予定だったんだ?」

「…一応俺が持っている特別な魔道具で俺自身にバフをかけまくって王城を叩く予定だった」

……そりゃあ俺の時代では

「…わかってる、こんなん鉄砲玉もやらない無茶苦茶な作戦だ」

そこから一拍置いてから

「……けど、俺はやらないといけないんだ」

「…なら、俺が来てよかったな……」

そういうと不人は「え?」と疑問の声をあげていた

「前言撤回…どうやら中に出来るやつがいる」

そういうと王城から誰かが飛び出してくる

「よし、一旦離れるぞ!」

「え?突撃じゃあ!?」

俺が言っていたこと真逆なことを言っているので困惑している様子の不人に

「…この国の人間はどいつもコイツも弱いやつだと思っていたから突撃かませば案外何とかなるって思ってたけど……見た限り相当出来るやつが王城内にソレなりにいる!」

そう叫びながら足に力を込めて建物を縫うように走っていく

まるで相手の視線を交わすように当たり前に走っている俺を不思議な視線を見つめている不人に

「…昔スパイゲームやってたから慣れてんだわ…人の視線から外れる方法は」

…………コイツに言ってもわからないか

「…なるほどシミュレーションゲームの賜物か」

「…違うけど説明がめんどくさいからそうってことにしとくわ」

そう言いながら暗がりの中に入って敢えて粉塵を撒きたて今きた道を帰る

「罠仕掛けたしこんくらいでスラムに戻るか」

「………お前…本当に何者だ?」

不人は俺に対して困惑の視線を向けている

全く…今日はコイツから困惑の視線を向けられっぱなしだった

「…そんなん、俺だって知りたいわ」

本当に自分からコレから何を為すべき人物なのか…誰か教えてくれない?




「さてさてさーて、屑王権に攻めていこうとしましたが…思ったより化け物がいたので一旦引き返してきました」

そう言ってから埃を撒き散らせながら椅子に深く座りつつ

「……けど、今回は少し思うところがあるので此処で少し話し合ってから突撃をかましたいと思います」

そういうと不人は「コイツ…短絡的だな」という視線を向けている

「んで?お前が調べた情報、切り札としていた物、色々教えてもらおうか」

そういうと不人は微妙な表情をしつつ懐から幾つか物を取り出す

「…まず、現政権の王『シビア・アグレイ』……ソレを取り巻く大臣達…今回の標的はコイツらだ」

そう言って懐から古びた紙がいくつも出てくる

「……コイツら…呆れるくらい麻薬取り扱っているな…俺がいうのも何だが…そんなことする時間あるなら国の方に金を回せよ」

……本当に、領地を完全に放置しながら冒険しようとしているやつが言えることではないと自分でも思う

「……まあ、麻薬か…使いたくなる気持ちはわかる…なんせ現代の日本でも麻薬はいけない…けど、ソレをわかっていながらも人間は麻薬に手を出しちまう、簡単に金儲けできる手っ取り早い手段だしな……けど注意しろ?」

「…な、何が」

そう言いつつコイツは知ってるかもなと思いながら

「…麻薬が実は隠れ蓑で俺が想像もできないような酷いことしてるかもしれないから…それだけは覚悟しておいた方がいいかもな」

そう言いつつ俺は一旦目を瞑ってから目を開く

「ソレで、王城の内部構造はコレで合ってるのか?」

「あ、ああ、俺が追放されてから内部の改築をしたという報告は受けてない……」

そう言ってくるので半分くらい遠い目をしながら

「…こんなん迷路の進化系じゃないか」

そう言いつつ複雑怪奇な王城を見つめる

いや…さ、確かに盗賊対策に道を複雑にして王の間に届く前に隠れ道から逃走させるって寸法はわかるよ?

けどさ…これ地図持ってなかったら確実に迷うよね?

というか、俺が入ったら地図があっても確実に迷いそうな構造をしているのは確かである

というか、できれば王城を崩して王様達を外に出したいが…

「…一応言っておくが、王城は王族の方々の所有物…今は全員居なくなっていたとしてもソレを壊すのは不敬だぞ」

「いや…ソレは…わかった、わかったから剣を向けるのはやめてくれない?」

そういうと相手は一旦剣を下ろしてからこちらに向かってこう言った

「…けど、もしどうしようもなくなったら、ソレしかないのかもしれないな」

……何だろう納得してるのに背中からとんでもない哀愁を出すのやめてもらっていいですか?そんなに背中から哀愁出されると、今度崩すって時に崩しづらいでしょ…

そう思いながら一旦ため息を吐く

「…まぁ、俺もそんなに破壊行動を取りたいわけじゃないし極力やらないつもりだぞ?」

そういうと不人は少し安心したかのように微笑む

「んで、お前の特攻道具は何なんだ?」

「特攻言うな」

そう突っ込まれてしまうが、個人的にはどう考えても特攻するためだけに用意された物にしか思えないのである

だからこうやって文句を言いつつ内容を聞き出そうとしているのだが

「…まぁ、コレを見せるのは少々勇気がいると言うか…何と言うか」

と何故か言葉を濁しているので首を捻りながら早く言えと言うサインを送っていると

「あー、わかったよ!」

そう半分投げ槍になった不人が懐から

「ソレ…何?」

黒い漆器を取り出す

漆器というのは確か輪島塗というのが有名でどこかの特産品になっていたはず

この世界にも似たような技術はあるのか

似たような技術はあるのに刀はないとか異世界終わってるだろ

え?俺の刀?コレ多分此処からまた別の異世界から誰かが持ってきた落とし物だと思うからノーカンノーカン

「んで?その器が何できるの?」

そう質問すると不人は微妙な表情をしながら六つほどサイコロを取り出して器の中に放り込むと

六のゾロ目が出る

そして中で六つのサイコロがいきなり高速回転を見せながら宙に浮かび金色のオーラを纏い始める

そして中空にしばらく滞在したのちに不人の全身にサイコロと同様の金色のオーラを纏う

「えっと…ソレってつまり…」

と言葉を濁しながらいうと

「…ああ、賭け型のバフをかけるアイテムだ」

不人からの説明はこうだ

器型の魔道具の中にサイコロを放り込んで1から6のゾロ目を出せればバフをかけれるが失敗すれば相応の代償が持っていかれる

昔からサイコロの扱いは得意だったので不人はほとんどノーリスクでバフ効果を得られるらしい

上手く使えば簡単に相手を殲滅できる上に延々とバフを掛ければ延々と能力が上昇していくという寸法だろう

しかし…どうして微妙な表情をしているのかというと

「…し、失敗したら能力強奪とかの方が分かりやすいと言えばわかりやすいのだが

デメリットがまさかの『その人の一番嫌なことをやる』…つまり小っ恥ずかしいことが起こるんだが…ソレをまだ一度も味わってないから何とも」

「よし、俺がやってやる!」

そう言ってサイコロを六個同時にふると

「ニ、三、ニ、三、ニ、三!!ギニャアアアア!!」

見事にニと三のオンパレードwww

「さて…どんなデメリットが……なんか来たか?」

何も来ないので疑問に思っていると不人が溜息を吐きながら服を指し示すのでふと見てみると俺が今まで来ていた服がドレスに変わっていた

「は!?んな!?」

驚きのあまり硬直を起こしながら何とかドレスを引き裂く

地龍の特性上裸に視線は行きづらくなるので今回裸で任務に当たっても何ら問題ない

ここまで裸になる異世界転生は本当に珍しいかもだけど

そう思いながらもう一度サイコロを掴む

「…お前…諦めるって言葉を知っているか?」

「…俺の辞書に諦めるって言葉は存在しない!」

本来ならかっこいい台詞がギャンブル依存症の馬鹿のセリフに聞こえて頭おかしい感じになってる

よかったな!

全く良くないけど

そう思いながらサイコロを振っていく





「……うう…もうお婿に行けない…」

まさかあんなことやこんなことをやらされるとは思ってなかった

というか……何でそんなことをさせられてんだ?俺は?

………恥ずかしい…

「だから…言わんこっちゃない」

後ろには呆れた顔の不人が立っていた


明日は本来なら全話でやるべきであった百話記念に魔法のせっていなどを放出します

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