4話
そういうとすんなり山道を帰って行きます。
素直に帰ったので子供も意外でした。早速餃子を作り直しました。小麦粉に少しの塩とお湯と油を入れ練り始めます。子供が夢中で餃子を作っていると怪物はそーっと戻って来ました。窓からじーっと餃子の作り方を見ています。
(子供が作ってくでないなら自分で作るど)
作り方を覚えると急いで帰り、餃子を作りました。肉を練ってニラを切って、味噌を入れて・・・怪物も夢中で作りました。そうして
ギョウザは出来あがりました。子供が作ったのとほとんど変りません。ニンマリして食べて見るとなぜかそれ程美味しくありません。
見た目は同じなのに・・・何度作っても上手くいきません。怪物は困りました。こんなに困ったのは生まれて初めてです。
次の日の朝、子供が目を覚まし歯を磨いていると窓に大きな目が見えました。ビックリして窓を開けると困った怪物がいました。
「ギョウザの作り方、教えてくで」
怪物は一生懸命頼みました。最初は断っていた子供でしたがあんまりしつこい怪物に子供も困ってきました。
「それじゃあ、お前が壊した橋や家を全部直してきなよ。そうしたら教えてやる」
子供がそう言うと怪物は笑い出しました。
「そんな簡単なことでいいのか?あんなに簡単に壊せる橋や家なんてすぐ作れるど」
怪物はドカドカと橋に向かいました。
作者は餃子が好きで、実は餃子屋さんまでやっています。