第69話「Bブロック②」
GKは非情なポジションだ。
サッカーや野球など欧米と遜色なく結果を出せるスポーツがある中で、
身体能力のみが求められる陸上やマラソンではなかなか結果が出せない。
それでもバトンリレーの技術や高地トレーニングを利用してメダルを獲得するとこまで持って行っている。
ただ、そんな日本が圧倒的に弱いスポーツがある。
それは、バスケットボールである。
ゴールが高い所にあり、ボールを手で扱えることから
平均身長が低い日本においてもっとも不利なスポーツである。
では、サッカーにおいてそのポジションはどこか。
それはGKである。
GKには背は関係ないとホルヘ・カンポスは言うが、
そのカンポスも2mの身長があればもはや伝説だっただろう。
ゴールのサイズが決められている中で手足が長い方がいいに決まっている。
そこに科学的に分析されたポジショニングを取ることができればもはや無敵である。
<暁川高校サイド>
西湖大山辺高校との準々決勝は翌日だ。
GKのメンディは最終チェックに入る。
自分の身長を計算したポジショニングの再度徹底と
相手FWの特徴を模倣したシュート練に励んでいた。
打倒西園寺。
両サイドからのクロスには味方DFとの連携でどこまで自分で処理するか。
シュートを打たれる際はどこまで寄せさせ、どこのコースを消すか。
ループシュートで越されず、シュートコースを消すギリギリのポジションはどこか。
どこまで前進して対処するか。
自分の身長にあぐらをかかず、最大限利用する。
その姿勢こそが今予選大会No,1GKの称号の由縁である。
4-3-3の西湖大山辺高校
5-4-1の暁川高校
最強の矛対新星の盾
今決着の時を迎える。
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