第62話「あっという間の1・2回戦が導き出した新時代」
抽選が終わり、修王学院がいるDブロックを戦うことが決まった南東京高校。
3回勝利をすれば順当にいけば修王学院と戦うことになる。
ここから先で楽な戦いなどないことはどの学校も同じだが、
結果として南東京高校は順当に勝利を重ねる。
北川学園に勝利したことはやはり大きく、本予選の1・2回戦の相手は強敵なはずだが
意外とあっさり勝利をすることができた。
しかも4対0、5対0と。
水樹を中心とした攻撃陣の破壊力は東京都屈指にまで成長していた。
ベスト16進出の都立校が上記のスコアで上がってくれば否が応でも目立つ。
そしてこの快進撃はシード校の4校の耳にも届いていた。
普段ならそこまで気にすることでもないはずだが、今年はそんなチームが4校もあったからだ。
A・B・C・D各ブロックに均等に出現した無名校。
Dブロックはもちろん南東京高校。
支部予選で強豪の北川学園を下し、1、2回戦も圧倒したスコアで勝ち上がる。
OMF水樹を中心とした攻撃陣のポジショナルプレーの破壊力は東京屈指。
GK高橋を中心とした守備陣も変わらずの鉄壁。
そしてなにより鳥海監督の戦術が選手へしっかりと浸透している為、チームの一体感も増している。
Aブロックは、都立江戸山中央高校。
80分の試合をフルで走り切れるスタミナが全ての選手にあり、
前から仕掛けるフルコートプレスでの守備から奪ってのショートカウンターは
わかっていながら止められない。
Bブロックは、交換留学生の身長2mGKセネガル人のメンディがいる
私立暁川高校。
PK戦で2試合とも勝利。
その鉄壁な守備陣が攻撃力抜群の高校を2試合ともシャットアウトした。
Cブロックは、都立緑星高校。
絶滅危惧種であるファンタジスタが一人。
左足から繰り出される魔法がピッチのすべてを支配する。
残りの10人の献身性は絶対的な信頼の証。
この4校が絶対的強者と当たるまであと1試合。
果たしてベスト8に残り挑戦権を得ることができるのか。
残り試合も少なくなってきた東京都予選である。
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