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第41話「支部予選抽選会」

インターハイ

正式名称は、全国高等学校総合体育大会。

その中で東京都予選はまずは支部予選として東西南北に分かれて行われる。

南東京市は南支部になる。

支部予選を勝ち抜くとその後トーナメント戦へと続く。


「鳥海監督」

マネージャーの長峰さんが話かけてくる。


「そろそろインターハイ予選が始まります。」


そうなんだよな。再始動から1週間。

もう来週に迫ってきていた。


「やっとチームがまとまってこれからですが、

来週から負けられない戦いですね。

では今日抽選会なので、宮本くんと一緒に行ってきます。」


「よろしく」

そう声をかけると、長峰さんは宮本に声をかけて抽選会場へ向かって行った。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


南支部

南東京市をはじめ東京都の南に位置する5区4市で構成されている。


支部予選は各ヤマで7チームが参加。優勝した1チームが一次トーナメント進出。

シードチームが1つあり、前年の結果もあり南東京高校もシードである。


「なんか緊張してきた」

キャプテンの宮本が抽選会場の席に着くとおもむろにつぶやく。


「そんなんじゃ他校になめられるよ」

微塵も動じていないマネージャーの長峰にたしなめられる。


「そうなんだけどさ。」

とは言っても強そうな学校ばかりに見えてしまう。


「少なからずうちは去年成績上位だから、

支部予選の立ち位置は追われる側なんだよ。」


お父さんを近くで見ているとこのレベルぐらいじゃなんも感じないんだな。

そう思う宮本だった。


「それでは今から南支部の抽選会を行います。

まずは、各シード校の8校は前に来てください。」


南東京高校以外はすべて私立の強豪校だ。

昨年の躍進がいかに凄かったかこの場に立つことで改めて感じる宮本。


順に抽選を終えるシード校。

シード校はA~Hグループいずれかの1番に割り振られ

南東京高校はHグループ1番に入る。


「やっぱり緊張したよ」

大役を終えてほっとした顔で長峰に声をかける。


「お疲れ様。

でも大事なのはここからだよ。

各チームどう考えてもうちのグループに入りたいと思っているはずだから。」


「だよな~」

同意する宮本。


「それにシードされないといけないチームが去年の敗退で今回はノーシード。

このチームがどこに入るかで入ったグループは死のグループになること間違いないかな。」


「それは北川学園のことだな。」

宮本ももちろん知っている。


「うん。

南支部では強豪で常に1次トーナメントに進出してるから。

どのシード校も当たりたくないチームだよね。」


「それってもうフラグだな。」

嫌な予感が・・・


「では、次に北川学園お願いします。」

係の人が呼ぶと北川学園の抽選が始まった。

今日一番の視線が集まっている。


「北川学園Hグループ7番です!」

会場から安堵の声と落胆の声が入り混じる。


「宮本くん。

さすが。ばっちりフラグ回収。」


「昔から持ってるとは言われていたけどさ・・・」

青ざめる宮本。


「まぁ、落ち込んでてもしょうがないので、

帰って鳥海監督に報告しましょう。」


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


練習が終わったちょうどぐらいに抽選会に参加していた2人が帰ってきた。


「どうだった」

そう聞いてみたものの宮本の顔である程度察していた。

こりゃ引いたなあのチームを。


「北川学園引いたな。」

先回りして言ってやった。


宮本は驚いていた。

「はい」


「そうか」

再始動から間もないうちとしては最悪なタイミングだな。


「戦う可能性があるのはいつだ」

初戦か決勝かで1週間変わるからな。


「それは決勝です。」

まだマシか。


「わかった。

それ以外のチームは長峰さんと話して分析を始める。

今日はお疲れさん」

そう言って練習を終えた選手と同じように帰宅させる。


「北川学園。

このタイミングは結構厳しいですね。」

長峰さんが話しかけてきた。


「そうだな。

正直1次トーナメントでも2回戦以降で当たるようなチームだからな。」

去年のチームは何してんだか・・・


「まぁ、どうせ全部倒さないといけないからな」


「はい。これから忙しくなりますね。」


気持ちを切り替えた鳥海だが、

明日絶対に宮本の頭をツッコもうと決めたのだった。

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