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Doubt common sense ~名選手が必ずしも名監督とは限らない~  作者: ぷやっさん


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22/72

第22話「後半3分、空気が変わる」

「あ〜っと、ゴールバーにはじかれた〜!!」

木村の声がグラウンドに響く。

ボールは無情にもバーを叩き、ゴールラインの外へ。

だが――

南東京の選手たちは、

“助かった”というより “震えた”。

あのクロス。

あのスピード。

あの一瞬のキレ。

(なんだ……あいつ)

(前半の選手とレベルが違う)

(やばい……)

そんな声が、選手たちの心の奥でざわついていた。


■ 実況席の温度が変わる

「いや〜惜しかったですね!

交代で入った志波選手、いきなり存在感を見せつけました!」

木村は興奮を隠せない。

栗林は、腕を組んだまま淡々と答える。

「もちろん、あれくらいやってもらわないと困りますね」

その声は冷静だが、

どこか“確信”を含んでいた。

「今のプレーをきっかけに試合が動きますよ。

南東京高校の選手の顔を見ればわかりますね」

木村が画面を見つめる。

「確かに……驚きを隠せていません。

まだ後半3分。このままではいかないでしょう」


■ 南東京の動揺

「やば……今の何だよ……」

「速すぎる……」

「クロスの質、前半の選手と全然違う……」

守備陣の間に、

小さなざわめきが広がる。

その中心で、

宮本が歯を食いしばっていた。

(落ち着け……落ち着け……!

ここで崩れたら終わりだ……!)

柏木も同じだった。

(最初の5分……ここを耐えれば……!

ここを耐えれば流れは戻る……!)

だが、心臓の鼓動は速くなるばかり。


■ 鳥海の表情

ベンチで鳥海は腕を組んだまま、

じっとピッチを見つめていた。

表情は変わらない。

だが、その目は鋭い。

(来たな……

“個で崩せる選手”

瑞穂が唯一欠いていたピース)

控え選手が震える声で聞く。

「鳥海監督……

あの10番……やばくないですか……?」

鳥海は短く答えた。

「想定内だ。

だが――ここからが本当の勝負だ」


■ 瑞穂ベンチの空気

志波(兄)は胸を押さえていた。

(凌馬……頼む……!

お前しかいない……!)

その横で栗林が静かに言う。

「ほら、志波。

お前の弟、ちゃんと“流れ”を変えたぞ」

志波は息を呑む。

「……はい」


■ ピッチ上の“異変”

南東京の選手たちがポジションに戻る。

だが、誰もが落ち着かない。

佐藤が小さく呟く。

「……やばいな、あいつ」

加藤も同じだった。

「一瞬で空気変わったな……

これが……強豪の“切り札”かよ」

橋本は汗を拭いながら言う。

「正直……縦に行かれたら止められねぇ……

中に切られても……クロスの質がエグい……」

宮本が叫ぶ。

「落ち着け!!

最初の5分耐えるぞ!!

ここが勝負だ!!」

だが声は震えていた。


■ そして――試合が動き始める

瑞穂の選手たちが一斉に前へ出る。

凌馬が再びボールを受ける。

南東京の守備ブロックが揺れる。

観客席の空気が変わる。

実況席の木村が叫ぶ。

「さぁ、後半3分!

関東大瑞穂高校、完全に流れをつかみ始めました!!

南東京高校、ここが踏ん張りどころです!!」

栗林は静かに呟いた。

「さぁ鳥海……

ここからどうする?」

少しでも面白いと思っていただけたら、ブックマーク・評価宜しくお願いします!!

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