どこまで、続く平和な世界 1
昔いたよね、どんなことにも首を突っ込んでくる人、そんな友人と元恋人とウチのお姉ちゃんずのお話です、ご賞味くださいませ。
戦争の記憶、ぼくは、戦後の生まれ、直接戦争には、行っていないが、記憶と身体には戦争の体験が、残っている。
よく思う、ナゼこのような力を神様は、残したのかと。
何をさせたいのか、又は、何をしたいのか、しかし、人の心の作った虚像であるともいえる。
まだ、ぼくは、此の力を制御できない。
記憶だけなら、自分で制御できたかな…
身体の変調は、制御できない、全く持って、未知の力である、自分の体なのに変調は、28周期で、おと連れる。
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夢か、現化か、既に目覚めているのに、幻視、幻聴が、中学登校時に発生する。
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「早く、防空壕へ」と、愛しい存在から声を掛けられ。
「まって、お母さん、いつもの防空壕じゃないの」と、子供の声『ぼく、だよね』。
「元の防空壕は、既に空爆で…、逃げた人みんなと一緒に。」涙ながらに子に聞かせる。
走りながら、「八百屋のよっちゃんや向いのあーちゃんも一緒なの」と、『ぼく』。
母は、声を詰まらせて、「そうよ、家の周りの家のみんな、家族と一緒に…」母の様子に『ぼく』は、
「わぁ~ん、みんな死んじゃった」と、泣き出した、体は、走りながら母に手を引かれながら。
『なんっで、これを今この時に、見せるのか?』心がいっぱいに成って、胸が苦しい。
「おかあさん、おかあさん、そっちは、火が出るよ」こども『ぼくの能力』は、ちょっと先の未来が見える。
「良いから、早く来なさい」母は、こどもの声を聞き流しながら、急いで手を引くと、空から大きな火の塊が、降ってきた。
もの凄い衝撃と、体を引き千切られる様な感覚とが、目の前を真っ赤にした。
「おかあさん、だからいったじゃない、こっちは、危ないって。」と、こども、母の手を引き違う道に進もうとしたが、余りにも軽い母の手…
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああっ、手」手しかない、母の体は、手首から先が無い。
『なんで、むかしの今の体の前の体の事を見せる』ぼくは、登校中だと言うのに、道端で、泣いた。
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中学校の門をいつの間にか、潜って、教室にたどり着いた〔セルフオート〕
「また、道で泣いたんだって」と、教室で、前の席の関野均が、囃し立てる。
「しょうがないよ、またあの風景なんでしょ」と、隣の席の三輪美和子が、肩に手をかけて、慰めてくる、「でも、何で、戦争の体験なんでしょ」、一寸区切って、「戦争が終わって、30年も経っているのにねぇ。」自分の顎に手を当てて、首をかしげる。
「で、今回は、どっちよ」関野、「子供時代」と俺、「子供時代…って、一番グロいのでしょ」と三輪
「それは、かなりキツイわね」斜め前の席の囃子玲が、話に混ざってくる。
そう俺の席のみんなは、俺の体質と俺の心の事を昔から知っている、幼馴染である。
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三輪美和子は、霊能力者の家系で、巫女だった、祖母と二人暮らしをしている。
両親は、いますが、父親は神主、母親は巫女で、丁度この時期は、出雲詣でに、行っています。
ちなみに、祖母の名前は、三輪美子で、俺の霊能力を抑える先生でもある。
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囃子玲は、俗に言う、腐女子ですが、実は、超感覚的知覚能力者で、念動と物引き寄せ(アポーツ)の能力者である。
物引き寄せって、言っても精々30meterが、限度、念動は、2.5kilogramで、3meter以内±50centimeter制度は、そこそこ良い。
俺が、とある訓練所で訓練した時より、かなり良い結果である。
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関野均は、単なる悪友、親友ともいう。
色々な悪さ(悪戯)たとえば、いらなくなった靴を揃えて、跨線橋の網の破れ目の前に置いたり。
意地悪ばかりする上級生を冬に多段式の落とし穴に落としたり、【ここは、冬3メートルの雪が降るので、畑の肥溜めのふたを外して、ラップで、封をして、落とし穴の底としました。】
泣くわ泣くわ、臭いし、近くの河に湯の出る所が中州に有るので、そこまで誘導したり。
二人の悪がきの噂は、色んな処に広がっていました。
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囃子が言う、「神様って、不公平だね、見て観たいと思う人もいると思うのに、そう言う人には、見せてくれない。」
俺、「えっ、あんなの見たいの、きついよ心と体が、軋むもの。」一寸、思い出し自分の胸を掴む。
三輪も、付け加える、「御婆と訓練の時、見せて貰ったけど、あれは、きつすぎ、心が死んじゃうよ。」
均、「怖いもの見たさってか。」悪びれた風も無く聞いてくる。
玲、「見たいと思う、見せてくれない、三輪の所行く時に私も連れてって。」同調する。
俺、「興味本位だと、先生許してくれるかなぁ?」首をかしげながら、困った様に考える。
美和子、「念動者も霊能力者もあまり変わりないから、大丈夫かな、聞いてみるよ。」スマホで、確認する。
美和子、「だいじょうぶみたい、でも、その見たいものが必ず出るわけでもないから、注意してね。」
玲、「片鱗だけでいいのよ。」
均、「俺も見せて貰って良いかな、一応親友だし。」
「悪友だろ」と、俺
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結果、壬生浪人時代の人殺しの訓練が、出た。
まず、大きな畳を立てかけて、綿入りの布団の腐ったのを上から掛けて、水でぬらす、まんべんなく。
小柄を右腰の所に両手で、ためを作り握る、そのまま、手首を固めて、突進、裏側に貫く感じに突く。
〔ずぶり〕と、布団と畳の感触が手に伝わる、迫真の演技で、「ぎゃぁ~」と、声を上げる者が居る。
よくやった、と、褒められる。
これの繰り返し。
両手で刀を持ち上げて、袈裟切り…できるわけがない。
刀の重さで、殆んどの者が、うまく切れない。
【テレビで見た、時代劇は、殆んど無理、こんなに重いものを軽業師のごとく、ふるうのは無理】
偶に、袈裟がけの様な軌跡を執る事が有るが、連続ではない。
「これが、人を切るという行為と同じ、感触だ。」と、上士に言われた。
「下士で、あっても、この訓練で、多大なモノが、培われるであろう。」主君よりの言葉。
これを心に定め、賊軍に立ち向かう【兄弟、親戚もいるに違いない】そうしないと、我が家は、滅びる。
官軍この時までは、我々が、呼ばれていた、俗称である。
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「確かに、こりゃキツイわ。」関野均が、項垂れながら、つぶやく。
「これを定期的に、体験しているわけなの?」と、囃子玲。
三輪美和子は、巫女姿で、祖母の手伝いをしている。
何でなのか、俺も衣装替えさせられた、胸に白さらし上衣白襦袢下衣緋袴、完全に巫女姿
美和子の祖母【三輪美子】は、「この者は、他期に渡り、色々な経験をしている。」
美和子「それの元を探して、封印できれば、おばあちゃんの勝ちかな。」
俺「それは、出来る事なのでしょうか、あまりに深く潜ると、時々変な声が聞こえてきます。」
美子「なんじゃそれは、此方では、その様な声らしきモノ等、感知できなかったぞ。」
俺「へぇ~、先生にも感知できなかったのか、あの声。」
美子「内容次第では、道のり(封印の)は、早いかも知れない。」
俺「声が被るから、聞き取りにくかったんだけど、【『まだ、時期じゃない、でも、聞こえるかな』】と、多数の声が、被さって聞えて来るんです。」
美子「それは、確かか。」
美和子「その声って、おとこのひと、おんなのひと、いくつ位。」
俺「おとこ二人、おんな十一人位かな」頭の隅の記憶を思い出す様に上目づかいで、考えながら言う。
脇で、正座を崩して、胡坐かきに成っていた、関野均が、囃子玲と共に驚いた表情で聞いてくる。
均「それ聞き分けるおまえって、何者」呆れ顔で見返してくる。
玲「すごい、記憶力、それテストに使えれば、校内いちばんも夢じゃないよ。」ちょっと、びっくりしたような感じで見返してくる。
俺「玲、着眼点が、ずれてるぞ。」じと目で、囃子玲を見る、俺。
美子、美和子「「それは、神話の世界」」驚いた表情で、しかし、身を崩しもしないで、言う。
均、玲「「神話の世界?」」不思議を聞いた子供の様に頭をかしげて聞き直す。
皆、居住まいを正して、美子の話を聞こうとする、まさにその時、俺も正座して言う。
俺「この夢って、夢操作できなかったんだよなぁ、何でだろう。」
美子、美和子、均、玲「「「「夢操作」」」」全員、驚いた表情で聞き返す。
俺「誰にでもできるだろう、夢操作、怖い夢とかの夢だったら楽しい夢に替える、楽しい場所とかの夢だったら何所かに行きたいとか。」
一瞬、皆驚いた表情で、【ほぉって】
美和子「それ、普通出来ないよそんな事」
美子「夢操作と来たか、全く、君と言うものは、窺い知れないものだな、其れは、巫女の上位でもできるか出来ないかの代物だぞ。」
俺「ふぅ~ん、誰でもは、出来ないのかぁ~、でも、それって、ぼくに能力があるって、事だよね。」
美和子「見るしか能が無い、と、思われていたのにね、進歩じゃない。」
均「他の人の夢に介入して、見せたい夢を見せるとかできたら、おもしれえんだけどな。」
玲「お金とれるよ、『新装開店夢屋』とか、言ってね、」
俺「無理だと思う、自分ので、精いっぱいだよ、他の人に見せる事って、先生がいないと、出来ない。」
美子「お金の問題じゃないが、無理だ。」
俺「でもさ、せんせい、さっきこいつらに見せた事を複数の人に見せる事出来んじゃねぇ。」
美子「それでもだ、お前の状態を他の人に見せる事事態が、色んなモノを呼び込む事に成るのだ。」
《一般人に、この状態を見せると、全体の七割強が、自分の気が狂ったと思うであろう。》
美子「誰じゃ、何所におる。」辺りを見渡すが、見当たらない。
均、玲、美和子も辺りを見渡して、「「「何も居ない」」」
俺《どこを見ている、此処におるじゃろ》口が、勝手に口走る。
「!俺、何言ってる。」自分事なのにびっくりして、辺りを見渡すと、紫の煙の様な霧が、俺の首の後ろから出てきた。
美子、「何じゃ、関野、囃子、美和子、こっちに避難するんじゃ。」俺を遠巻きにして、見ていた二人が、美子の方に駆け寄る。
美子達は、唯、見守るしかない、他人であっても如何し様の無い、自分の声と自分以外の声の争いを。
------------見守られ中-----------------------
俺《まだ、意識がある》
俺「誰、人の声を奪うのは、後ろの七人以外、誰だぁ~」上を向いて、声を張り上げる。
俺《自分だと言う事も忘れたのか》
俺「実体の無い虚勢か、それともまだ何か目覚めていない、自分か、忘れ去られた、ア・ノ・時・か。」
俺の体に纏う紫の衣、鮮明に思い出される、始まりの一幕
此処は、物質の存在しない空間、物質は無いが、精神は有る、色々な精神体、光り輝くが、物体ではないので、共にぶつかると言う事も無い、すり抜けるだけ。
幾つかの精神が集まり、個体を取る。
色がついた、深い深淵の様な紫、白々しい光り輝く様な白、穏やかな温かみのある光を持つ桃色、に寄り添うように輝きだした金色に近い黄色。
それぞれが、意識を持ち出して、会話を始める。
紫「此処に芽吹き、物質の召喚をさえづろう」暗黒のそれでいて、何処か遠くに蒼い空間が広がる。
白「塊を作り、塊に其の物の意識をたづさえよう」チリが集まり、渦を巻く芯に成り、星の原型と成る。
桃「意識の在る者を作り育てましょう」星に生命の活力が生まれ、大地が冷えし時、生命が誕生する。
黄「共に生き、見守り育てましょう」愛しみを持って、育てましょう、慈愛を胸に届けましょう。
----------------見守られ中-------------------
俺「先生、俺昔の事、唐突に思い出した。」はっとした様子で、皆に向き合う。
美子「如何したと言うのじゃ」身構えながらも心配している声で言う。
美和子「如何したの」祖母に寄り添いながら、関野と囃子の手を掴んだまま言う。
均「まだ何かあるのかよ」力が抜け、いつもの調子に戻りつつも、あきれ声で言う。
玲「なにを思い出したのよ」好奇心丸出しで、身を乗り出して来ながら言う。
「俺、元神側だわ・・・」紫の衣をまとい、すくっと立つと天井を見すえて、すうっと天井に吸い込まれるように消える。
一同、呆気に取られている、復帰したのは、囃子玲「結局何を思い出したのよぉ~」と、叫んだ。
美和子は美子が、腰を抜かしてしまったので、自転車で診療所の先生を呼びに行った。
関野均と囃子玲は、【お暇します】と声をかけて、美子と美和子の家兼道場から鳥居を潜り、家路に向かう。
最後の鳥居に西日が当たり、異様に光り輝いていた。
【久々に悪友と幼馴染を連れて行った事から物語は、はじまる。】
で、始まって仕舞いましたが、何処まで、続くか分からない、精神界のお話。
此のままで、終わりってことは無いとは、思いますが、著者は、病弱なため、時々、飛びます、ご了承ください。
がんの告知って、意外にあっさり言うのね。
身構えていた、私の方が、古いのかな。
『転移しています、すぐ手術の手続きをしますので、入院して下さい。』
あっさりしていました。