世界の歴史と主神人界へ
「ほ、ほんとに700年経ってるの?」
「経ってますよ~。あっ、今正常な時間の進み方に直しましたから。」
「そうか。ところで、その700年の出来事どうやって知るんだ?一応神様なんだから、世界のこと知らないとだめだろ?」
「一応じゃなくて確実にですよ。ああ、それなら大丈夫です。」
そう言ってまた、本を開く。そこには7つのバーコードが並んでいた。黒と赤色のバーコードだった。
「ここにバーコードがあるでしょ?このバーコード、100年ごとに記録されているんですよ。これを読み込んだら、すぐこの世界の出来事を知ることができますから大丈夫です!」と、シーフェはグッジョブのポーズをしていた。
「そうなんだ…。ところでこの赤いバーコードは?」
「それは種族に大きな損害があったときですね。病とか戦争とか。あっ、もし、青色のバーコードがあったらその100年のうちに自然に悪影響なことがあったか、それとも、自然が破壊されたかのどっちかですよ。黒は基本ですね。赤や青のような事がない時は基本黒ですよ。」
「へぇ。色で分かるのか便利だなぁ。でも、そういうことなら、200年目と500年目は赤だから、病や戦争があったのか。シーフェ、どう読み込むんだ?」
「読み込みたいと思うバーコードを指でなぞってみて下さい。」
「こうか?」言われた通り1番目のバーコードをなぞると、頭の中に映像が浮かんできた。種族それぞれの誕生、そして文明の発展、種族間の発展はそれぞれ違ってとてもおもしろかった。人口も爆発的に増えた。
これはシーフェと考えて決めたことが良かったらしい。
種族の決定をしていた時。種族が生き残れるようにいろんな種族の生まれたところを中心に半径20キロほどに100年間だけ結界を貼った。そして、文明の発展のために初めの20年ほど種族の知能を上げた方が良いかも。という案がでたので試すことにしたのだ。その事が上手くいったらしくとても発展していた。
例えば、人間は70年目ぐらいに、要塞のような街が出来上がっていた。冒険ギルドのようなものも出来ていた。他種族もいた。そして、王国が4つほど出来ていた。
エルフは深い森に住み着きおおきな木の表面に家を作っていた。
獣人も森に住み着いたようだ。
人魚は海底に街を作ったらしい。興味深いな……。
魔族は、荒地に住み着ついた。
竜人族は山の山岳に住み着いた。
ほかの種族も色んなところに住み着いたらしい。
そして魔法の発展もしたそうだ。
この100年はとても穏やかに暮らしていた。
2個目の赤いバーコードを読み取る。
赤いバーコードになった原因は疫病だった。その疫病は、180年目の冬から春にかけて流行りだし、種族問わずいろんな種族が命を落としていった。発症したものの病状は体の中にある魔力がその疫病に反応し高熱を出してしまう。というものだった。体の弱いものや赤子、老人に多かったようだ。疫病の名はマナフラッシュと名ずけられた。この病気の薬が作られたのは、5年後だった。そのためか、これからは医療にも力を入れようと医者などの職業も増えた。
300年目、400年目はおだやかにすごしていたらしい。 400年目には新たに3つの人間の国が誕生した。
500年目…。
500年目は、戦争があった。バール国とセドリア国という国が戦争をした。400年目に出来た国同士だ。土地のことで戦争になったらしい。続きを見ていると横から…。
「全くっ、人間達を見ていると嫌になります。この世界は主様が作ったのに「ここは我が国の土地だー!」とか!
「この土地の所有者は我々だー!」とか!そこの土地もあっちの土地も主様が作ったんですから主様の土地なのに!人間は欲が酷すぎます!」とシーフェが腹を立てていた。
(あはは…。シーフェって子供っぽいとこあるよな~。クスっ)笑っていたのがバレたらしい。
「むっ。なんですか?」
「ん?なんでもないよ。」
僕は咄嗟に顔を背けた。話を戻すが520年から523年ほどの、3年間戦争をしていたらしい。200年目より多くの人が命を落とした。バール国が戦争には勝ったが戦争が終わる直前にバール国の王族は皆暗殺されたらしい。バール国では戦争に国家資金を使い果たし、国民から大量の税を巻上げたことにより民衆の不満が爆発したたからである。そして、バール国もセドリア国も王がいなくなったことにより、戦争に参加しなかったラージア国の属国となった。ラージア国の王は欲がなく、税も少なく、属国となった2つの国の立て直し、国民の支持率も上がり、豊かになりラージア国は大国家となった。
その後600年目は、ラージア国と最初にできた4つの国が不可侵条約を結び交易を盛んにさせた。
700年目は、特になにもなかった。どの種族もおだやかに暮らしていた。この700年の間生き物は死んだら、ランダムで別の生き物へと生まれ変わるように設定していたから、問題はなかった。天界に魂がたまることは無かった…。世界の歴史を見終わったあと、僕達は世界の調整や、スキルをふやしたり植物を増やしていった。
4日ほどたったある日…。
「さてと。この世界の粗方の状況はわかった。よし!地上に降りますか!!」
「はい?今なんて?」
「地上に降りるって言った。」
「今からですか?!」
「うん。」
「それはダメです!」
「なんで?僕早く人界に降りて森の奥で隠居してスローライフ送りたいんだけど…。」
「主様…そんなこと考えてたんですか…。」
「うん。異世界に来たら家でのんびりとかしたいって思ってたのに、いきなり神様になったから、断念してたんだけど。世界作り終わったし。もう良いかなって。」
「………な、なるほど…。そ、そんなに人界で暮らしたいんですか?」
「うん!もちろん!」
「…はぁ…。」と、シーフェは物凄い大きなため息をついた。
「主様。まず、人界に降りるには体が必要です。ここの空間は体を、必要としません。ですから、主様が人界で暮らすためには器が必要なんです。ですから、降りるなら、器を作らないといけません。あと、僕の言うこといまから、やってもらいますからね。じゃないとダメです。」
「賛成してくれるの?」
「どうせ主様…。却下しても行こうとするでしょ。」
「いっていいの?!」
「いいですよ。」
「んー!!!やっっったぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「全く…。」呆れた顔でシーフェはそう呟いた。
「まず、器作りです。器作りは僕を作った時と同じ紙を使います。まず設定するために上の部分に器と記入してそれから〜」
と、シーフェの言うことを書いて言ったのがこれである。
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主神の器
年齢:15歳
種族:人間
性別:男
職業:自由人(神)
見た目:黒髪黒目
HP:650000(990,000,000,000)
MP:740000(990,000,000,000)
称号:自由人(自由奔放な神)
スキル:【創造】【編集】【鑑定】【無限収納(時間停止)】【通信】【隠蔽】【魔力共有補充】【全魔法】【テレポート】【探査】【錬金術】【未来予知】
(職業はおふざけで決めた。おい、称号……)
※()は天界での場合
スキル欄の通信と魔力共有補充について
通信は人界から天界へ伝えることがある時に使う
魔力共有補充は自分の魔力を相手に与えたり、空気中や相手から貰うことが可能なスキルだ。全魔法はその名の通り全ての属性のすべての魔法が使えるスキルだ。テレポートと錬金術も似たような感じだ。テレポートは自分自身、相手、物、全てのものを移動させる事ができる。錬金術は、その名の通り錬金ができる技だ。探査は最大4000キロの地形とそこにいる生き物の居場所が分かるスキルだ。HPやMPはこれでも減らした方だ。シーフェがもっと上げろと言っていたのを妥協してこれ!という風に頼んで渋々許可を頂いた。自分より低いのが許せなかったのだろうか…?
スキル覧も同等だった。
5分前に戻る。
「いやだ!」
「だめです!」
「ダメじゃない!」
「いけません!」
「なんで!チート過ぎるとたのしくないもん!やだよ!」
「ダメですって!貴方は神なんですよ!HPやMPも下げたのに。スキルまで少ないなんて!」
「万能すぎても楽しくない!冒険もしたいんだ!」若干涙目。
「…………………はぁぁぁ…。あーもー!分かりましたよ!12個です!最低それぐらいはないとだめです!今度は主様が折れてください!あと!その12個のスキルは僕が決めますからね!!」
「は、はい…。」(あー、危なかった。危うく3億個以上あるスキルを全部付けられずに済んだ。12個なら、だいぶ減った方だな。)
と言う戦いをしてこのステータスは決まった。
(だが……。やはりチート過ぎるっ!)
器を完成させた後。シーフェに人界に降りる許可をもらった際に、人界降りる際住む場所、人界で鏡を護る聖獣を作れということ。このふたつをやれ。ということだった。
…住む場所はもう大体予想がついてるから、いいとして。鏡を護る聖獣か。どんな聖獣にしよう…。守護…。アレだな…!)
僕は眷属の時と同じように上に聖獣と書いて内容を書いた。
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名前:ファーニル
種族:ドラゴン
年齢:200歳ぐらい(肉体と精神年齢は人間だと10歳)
状態:主神の聖獣
体の色:白銀
瞳の色:水縹
額にサファイアのような青い宝石の角を持つ30センチになるととれて、新しいのが生えてくる。魔力を吸って成長する。
とても滑らかな体毛を持つ。羽持ち。
体長:自由自在
人界と天界の行き来が可能
HP:840000
MP:970000
魔法:【風魔法】【光魔法】【水魔法】【土魔法】【治癒魔法】
スキル【自然操作】【 完全防御】 【変身】
称号:守護獣
「こんなもんかな…?」
そう言いながら、僕は紙の中心に血を落とす。
シーフェの時と同じように紙が輝き出す。中から出てきたのは、神々しさを放つドラゴンだった。
(あっ、やべ性別書き忘れた。またか…。)
「やぁ、おはよう、ファーニル。」
目を開けた神々しいドラゴンに僕は言った。
『おはようございます。主様。』
ファーニルはそう言うと、頭を深く下げた。
「そんな下げなくていいよ。ファーニルこれからよろしくね。」
『はい、こちらこそよろしくお願いします。』
そのあとシーフェといっしょにファーニルに色々質問をした。
初めにスキル【変身】を使ってもらった。ファーニルは男の子らしい。人間の姿が少しシーフェに似ていた。兄弟みたいだったな。
降りる場所がだいたい決まっていたので、その事を話すと。シーフェが鏡の先をそこに繋げてくれた。そのあと、シーフェから注意事項をいっぱい聞かされた。(僕は問題児かっ!)
話が終わる頃には、人界はもう夜になっていたので、出発は明日の朝となった。寝る前に金平糖とクッキー&サブレをつくり、シーフェに渡しておいた。とても喜んでくれた。(この笑顔を見るのも少しの間おわずけか。ちょっと寂しいな。)と心の中で思い。シーフェが机の上にお菓子を置いたあと明日は早いのではやく寝ないといけないが少しだけ話し、そのあと寝ることにした。次の日早めに起きた僕はしばらくこことはお別れだな…。すぐ帰って来れるけど……。と思い2人の寝顔を見ていた。2人が起きて支度が終わったあと……。
「じゃぁ、シーフェいってくるよ。」
「行ってらっしゃいませ。くれぐれもほかの生き物になめられたりしませんように…!それと、時々通信をいれますからね。」
「わかったよ…。じゃぁ、行ってきます!」
「楽しんできてくださいね!」
「うん!」
そう言って僕とファーニルは鏡へと入って行った……。
作文用紙12枚
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