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世界を創った神様は人界で隠居します。  作者: ヒカゲ
人界にて
29/42

建国祭




建国祭当日。僕、リオ、ガーディル、リーシア、ファーニルは朝早くから市場に来ていた。祭りに行きたいということで今回はファーニルも一緒に行動してる。迷子にならないようにリオとファーニルは手を繋いで歩いていた。しかもファーニルは女の子になっていた。うん、可愛い。すごく可愛い。目元は眠たそうなのは変わらない髪の毛の前髪は眉毛の上くらいの長さで少しくせっ毛っぽい感じだ。後ろの髪の毛は大体腰ぐらいまである。本当に可愛いな……。どうしてうちの眷属や聖獣達はこんな顔が良い子達ばかりなんだ………?

性別がないから自由なんだけどなんで今日は女の子なのか聞いてみると「こっちの方がおまけしてくれるかもしれないから〜。」と言われた。

お、う、うん。……計算高いな…。


通りには色んな露店が並び家から家へと吊るした旗が風で揺れていた。2日ほど前から準備がされていて少し遠くには大きな舞台らしき物もあった。商人も露店を開いているらしい。珍しいものがいつくがあった。異国の調味料、髪飾り、服、薬草。人界に降りる前に記録を読み取ってあるのは知っていたが実物を見るのはわくわくする。

しばらく見て周り途中で買った果汁水をベンチに座りながらみんなと飲んでいた。ファーニルが言った通り果汁水を買う時リオとファーニルは果実のトッピングがされていた。ファーニル…すごい。空いたベンチが一人分足りなくてガーディルガーディルがベンチの端にもたれ掛かって飲んでいた。果汁水をちまちま飲んでいると。

「??主様〜耳にそんなの付けてたっけ…??」ファーニルが不思議そうに僕の耳をじっと見た。

「うん、昨日作ったんだ。」そう言いながら僕は耳に髪をかけイヤリングの先に着いている2つの小さな魔石に触った。2つの魔石は紫と水色をしていた。このイヤリングには魔法付与がされており全ステータスが90%下がるという効果が着いている。自力で魔力抑えるの疲れるんだよね…。


「すごく綺麗だね〜…。」ファーニルはそう言いまじまじと見た。リーシアやガーディル、リオもイヤリングを見てきて気恥ずかしくもおった。この魔石の色を選んだ理由は、眷属の目の色の紫系統と聖獣達の目の水色系統を思いながら選んだためだ。そのことを思いながら僕は「もちろん!」と笑って言った。

みんなの色なのだから綺麗じゃない訳が無い。


時間が立ち広場にある時計を見てリオが思い出したように言った。


「夜お兄ちゃん!王様の挨拶もうすぐ時間だよ!行くって言ってたよね!?急がないと終わっちゃう!!」

「え!!!あ、ほんとだ!!急いで行こう!!!」


そう言って僕達は急いで王城に向かった。王城の敷地は一部解放されていて沢山の人が王の挨拶を待っているようだった。広がる芝生の奥には何やら店のような物と木で出来た椅子と机が沢山並んでいた。それより奥に解放された区域を囲むように騎士達が並んでいた。



「ま、間に合った……。」リオと僕はゼェゼェと息を切らしながら間に合った事に安堵した。

「主様もリオもうそろそろですよ。呼吸を整えて下さい。」苦笑いしながらリーシアがそう言った。そうリーシアが言って間も無く王城のバルコニーからルーメン陛下とその家族であろう人達が11人程が出てきた。

「今日はついに建国祭だ!!これから3日間存分に楽しんでくれ。ラージア国に幸あれ!!」そう言うと共にそれを聞いた人達が

「「「「「「ラージア国万歳!!!」」」」」」

と歓喜を示した。

挨拶が終わるとしばらくして人々が奥の店に向かい行列が出来ていた。

「お兄ちゃんならぼー!」

リオが興味津々に言った。

「良いけどこの列凄く長いよ??それでも並ぶ??」

ほんとにとても長い2、3時間待ちは確実だろう。それでもリオは

「うん!並ぶ!」と即答した。

「分かったよー。皆もいい??」


「いいよ〜。」

「大丈夫です。」

「いい。」


皆の受諾を聞いて僕らは列に並んだ。

結局4時間待ちになり、もう昼になってしまった。待っている時間に薬草のクイズを出したり魔法クイズ国の歴史のクイズを出したりして時間を潰した。出したクイズは全て答えられた。リオ頭良いな。

そして、店に入ると「あ!リオ!いらっしゃいませ!」と言う声が聞こえた。その声の方を向くと奥から駆けてくるルナがいた。

「ルナちゃん!!何でここにいるのー?」

「お手伝いしてるんだよ。私達家族は初日ここでお手伝いをすることになってるんだよ!お城の外の人達と話せるし楽しいんだぁ。ヨルお兄ちゃん達の席は奥に用意してるのでこちらへどうぞ。」

そう言って案内された奥の部屋には人数分の席と1つの机があった。「メニューはこちらをご覧になってください。」

渡されたメニューが書かれているカードには5つのメニュー名があった。1番上のは僕が教えたいちごのパンケーキだ。2番目はチョコレート。3番目は上2つと違って野菜やベーコン目玉焼きが入っているご飯のようなパンケーキらしい。メニュー名の下に補足として書かれていた。4番目は紅茶パンケーキと書かれていた。5番目はお持ち帰りとだけ書かれている。その補足には気まぐれランダムと書かれていた。気になる。


「私は、いちごのパンケーキが食べたい!!」

「僕もいちご〜。」

「私は紅茶パンケーキでお願いします。」

「3番目がいい。」

「じゃぁ、僕はチョコレートとお持ち帰りでお願いするよ。」


リオとファーニルはいちご。リーシアが紅茶。ガーディルがご飯のようなパンケーキ。僕はチョコレートとお持ち帰りを頼んだ。

「分かりました。暫くお待ちください。」そう言ってルナは部屋から出ていった。しばらくして「お待たせいたいました。」と言ってルナとルーメン陛下が入ってきた。パンケーキをルナとルーメン陛下が机に並べていく。そして「どうぞお召し上がりください。」そう言ったルーメン陛下の言葉に違和感を持ち聞いてみた。

「あの、陛下。言葉遣いそれでいいんですか?王様なのに…。」僕がそう言うとルーメン陛下は少し笑い「ここは店なのだぞ?言葉遣いが偉そうでは客も居心地悪いだろう。」と笑ってみせた。笑った彼に僕は『ほんとルーメン陛下すごいな…。』そう思いながら机に置かれたパンケーキを見た。パンケーキはどれも美味しそうだった。

「「「「「いただきます。」」」」」

みんな揃って手を合わせ1口目をそれぞれ食べた。まるで頬が落ちるようだった。他のみんなもそう思ったらしくみんな笑顔で食べていた。パンケーキを食べ終わりお金を払ってお持ち帰り用を僕用に作った魔法鞄(マジックバッグ)に入れて王城を出ていった。


お昼からは何やら舞台があるとルーメン陛下が教えてくれた。その舞台を見に行くためにしばらく歩いて舞台につきいい席を見つけてそこに座った。座った順は上の段にリーシア、ガーディル。下の段にファーニル、僕、リオの順で座った。

始まるまでまだ時間がある様で周りはざわざわとしていた。

舞台が始まると皆そちらに集中していた。物語の内容は建国の物語だった。なかなか面白かった。


その後ブラブラ散策して家に戻った。


そのあとはお持ち帰りのパンケーキを食べたり本を読んだりして過ごした。因みにパンケーキはミニパンケーキが種類別に1個ずつ入っていた。


そうして祭り初日が終わった。






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