沢山の英雄譚
ルーメン陛下を40に若返らせたので口調も変わりました。儂から私になりました。ほんとコロコロ変えてすみません。あと、目の色が碧眼になりました。これ以上設定はもうかえません
ルーメン陛下と別れて5分後…。
やって来ました!図書館!
ほぉ、やっぱり大きいなぁ。僕が買った家の図書館の数10倍はあるよねこれ。ガーディルを長い間待たせるのも悪いし早く終わらそ。「ガーディル、すぐ終わらすから少し待ってて。」そう言って僕は英雄譚がある本棚に向かった。図書館に向かう途中ポケットの中で作ったスキル【複製】が付与された指輪を指にはめ、本棚から英雄譚を取り指輪に魔力を込めた。
するとその本の複製ができる。ちゃんと出来ているか冒頭部分を確認して出来たら複製した方に【防水防汚】を付与してアイテムボックスにしまう。それを390回繰り返した。すごく地道だけど、様々な物語があって表紙を見る度わくわくする。
今回はこのくらいでいいや。
複製が終わりガーディルを呼ぼうとガーディルの方に向かうとガーディルは窓の外をじっと見ていた。「どうしたの?」と聞いてみるとガーディルがこちらを向き「見て、あれ。」と窓の方を指さしながら言った。指さしている窓の外を見てみると騎士達がいた。そう言えばルーメン陛下が裏で鍛練やってるって言ってたなぁ。こっちは裏側なのか。そう思いながら騎士達を見ていると、ワンピースのようなヒラヒラしたものが視界に入った。
それが気になり強化魔法を使い目を強化した。
「ん?あれは…、リーシア?」驚き声を出すと「そう。」とガーディルが横で肯定した。
円の真ん中でリーシアは1人の騎士と10メートル程離れて立っていた。そして、それぞれ木刀を持っている。審判役なのだろうか騎士が2人の真ん中に立ち、手を挙げた。それを見て騎士の方は木刀を構えた。だが、リーシアは構えない。そして、審判役の騎士が手を下ろしそのまま試合がスタートした。最初に攻撃したのは騎士の方だった。だが、リーシアは、華麗に木刀を避け相手の首筋へ自分の木刀を当てた。一瞬のことで騎士達はそれを見てたじろいだ。
流石リーシアだな。見応えが無い!無さすぎるほどの圧勝…!しかも反撃の時砂埃も全く立たなかった。なんて技術。
リーシアは年頃の女の子でもあるが冒険者や騎士たちに負けないくらい戦いが好きなのだ。戦闘狂と言っても過言ではないと思う。しかも【気品】というスキルもある為戦い方もとても優雅だ。滑らかに攻撃を避けダンスを踊るように相手の懐に入る。
強化魔法で目を強化していたからわかったが、普通の人から見たら一瞬なんだろうなぁ。そう思いながらリーシアを見ているとこちらに気づいたらしく、ぺこりと恥ずかしそうに軽く頭を下げた。
リーシアの戦いを見て僕らはリーシアを怒らせないと誓った。
魔法はリーシアと同じくらい得意だけど物理的攻撃は苦手だからだ。ガーディルは分からないけど……。これだけは分かるリーシアを敵に回してはいけない……。華麗に殺られるっっ!!!
試合を見たあと僕らは図書館を出て廊下を歩いていた。
廊下を進んでいるとばったり陛下と会った。
「あっ、陛下」
「おぉ、ヨル達ではないか、丁度良いちょっと相談したいことがあってな。私の書斎部屋に来てくれ…。」
「?うん、わかった。」
なんだろう?と思い僕達は陛下の後をついて行った。
陛下の後をついていくと、大きな部屋に入った。書斎だろうか。ドアの真正面には、大きな窓、両隣の棚に、沢山の本や書類があった。そして、窓際には、椅子と黒い大きな机があった。真ん中にはシックな低い机とそれを挟む様にソファがある。
「そこに腰掛けてくれ。」
僕らはルーメン陛下に勧められて中央のソファに腰をかけた。正面のソファには、ルーメン陛下が座った。
「早速だが、昨日襲って来たオーク共の件だ。ヨルの目からみてあのオーク共はどうだった?あの道で襲われるというのは滅多に無いんだ。オークが現れるの事態珍しい。魔物達に異変はあるか?」
異変かぁ。僕らが住んでるアルカナの森には確かに通常より大きい魔物達がいるけどあそこは元々そういう場所だ。だからこそあの森は危険で人は寄ってこない。それに強い魔物は森の奥に居る。
「異変は無いよ。多分そのオーク達はテイムされてたオークだし。通常よりでかかったし強かったでしょ?テイマーはテイムした魔物の身体強化が出来るんだ。それと、命令中は体のどこかに小さな模様が浮かぶ。1番大きいのには胸元に変な模様があったでしょ?滅多に現れないのなら今回の襲撃は陛下の殺害をしようとした。という線が1番大きいね。それかその道を通る者に危害を加えるとか?」
「あぁ、確かに模様が見えた、そうだったのか……。どちらにしろその者には…刑罰があるのだろうな……。」ルーメン陛下は残念そうに言った。
僕はそんな陛下を見てこんなことを思った。
殺されかけたのに相手の心配をするなんて…心配だな…優しさは身を滅ぼしかねない…。
「王族である限り、君たちはまた殺されそうになるかもしれない。そこで君たち王族にプレゼントを贈るよ。」
しんきくさい空気を変えるため僕は明るくルーメン陛下に言った。
僕は今思いついた分のスキルと魔法を付与して12個の透明な石が付いた指輪を創りだした。
「これはそれぞれ指のサイズに合う作りだから陛下の家族に1人ずつ渡して。あっ、これちょっと面白い仕掛けがしてあるんだよ。この指輪をはめた人と宝石が同じ色になるんだよ。無転石って言う鉱石でね、目か、魔力の色になるんだ。面白いでしょ?内側から順に【防御膜】【結界】【シールド】を付与してるから外からの攻撃は大丈夫だよ。それと、【浮遊】【水呼吸】も着いてるよ。このふたつはとある条件下でないと発動しないから、崖とか高い所から落とされた場合と湖に沈められた場合。【浮遊】は落下する時羽が地面に落ちる位のスピードになる。【水呼吸】は水の中でも呼吸ができるよ。内側から、例えば毒殺とかの場合毒が検知されたら点滅するから毒の心配もないよ。だから、利き手側に付けさせてね。【撮影】【投影】【録音】って言うスキルもついてるから、裏事情とかの証拠に使えるんじゃないかな?【変身】ってスキルも付与されてるからお忍びとかイタズラとかもできるね。!それから…───」僕が淡々と説明して行くとルーメン陛下が狼狽えながら僕に聞いてきた。
「ヨ、ヨル、そ、そんな貴重な物…何故私たちにこんな親切にしてくれるんだ?それに些か考えが怖いぞ。落ちるやら沈むやら…。」
「用心深いと言って欲しいなぁ。まぁ、親切にするのは、ルナとリオが仲良くなったからかなぁ。もし、ルナが死んだり王族の誰かが死んでルナが悲しんだりしたらリオも悲しむからね。それに、知り合いが死んだら目覚め悪いでしょ?あと、結構君たちの事気に入ってるし!」
関わった人には幸せになって欲しいから。何でも出来ることなら手伝いたいし、辛いことがあるたらそれをどうにかできるように助けたい。………これは、傍から見たら偽善って思われるかな。そんな僕の心情を知らずルーメン陛下はただ「ありがとう。」と言っていた。
そのあと途中で終わった説明の続きを話した。
「この指輪ちゃんと使ってね。」そう言って僕は12個の指輪が入った箱をルーメン陛下の方に押した。「あぁ、わかった。」
「相談はこれだけ?」
「あぁ、そうだな実はもう1つ相談が───……」ルーメン陛下が話していた途中で兵士が勢いよく扉を開けこう言った。
「大変です陛下っ!!第3王子のノアティルス様が何者かに襲撃されましたッ!!」
「何だと!?場所は!?ノアは無事なのか!?襲撃した者は!」「場所は王城裏、騎士鍛錬場前の通路でございます!!はい!王子は無事にございます!ただいま他の兵士がその襲撃者を追いかけておりますッ!!」ルーメン陛下は王子が無事と知ってとても安心していた。「ヨル、一緒に来てくれないか?」だが少し心配なのだろう。ルーメン陛下はそう言った。「うん。わかった。」そして僕らは鍛錬場前の通路に向かった。




