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世界を創った神様は人界で隠居します。  作者: ヒカゲ
人界にて
19/42

図書室の本と謎の輝き

金貨10枚から、金貨2枚と銀貨8枚(薬草売却の値段)

ギルドカード発行を15歳から10歳に変更します。




「こちらです。」




謁見の間から一緒に出た兵士が図書室の前で止まった。大きな扉を開くと…………。そこにはたくさんの棚に入れられた本があった。見ただけでも100万冊以上あると思う。本の数を見て興奮した僕は兵士に聞いた。



「兵士さん、物語の本って何処にありますか!?」



「英雄譚等なら、右から三列目の奥の棚ですね。読む時は手前にある場所をお使い下さい。扉の前におりますので、御用がある時はお声かえください。」



「わかりました!ありがとうございます!(へぇ〜、英雄譚があるんだ〜、楽しみだな!)」


僕は兵士にお礼を言い英雄譚等がある場所へ向かった。


「うわぁわぁわぁ!くぅー!(訳:列の奥半分が物語系統…―最高かよ!)」


握り拳を作り、とてもはしゃいでいた。



なになに〜、『四つの聖剣と1人の英雄』『妖精の国の迷い人』『1柱の神』『冒険』『獣人の旅日記』『宝とドラゴン』『龍姫と下女』か……。題名的にどれもめっちゃ気になる…!!ど・れ・に・し・よ・う・か・な…!これだ!えーっと、『四つの聖剣と1人の英雄』か…早速読もー!



『四つの聖剣と1人の英雄』


─昔国の辺境に1人の少年がいた。裕福では無いが少年は毎日毎日一生懸命働いたので貧しくも無かった。至って普通の暮らしをしていた。だが、ある日少年は変な夢を見た。その夢とは四つ剣の内1つを神様から授かるというものだった。『炎を司る聖剣』『水を司る聖剣』『地を司る聖剣』『風を司る聖剣』どの剣も国ひとつを容易く滅ぼすことが出来るほどの威力を持つものだった。だが、その聖剣を授かる代わりに1つ条件があった。その条件とは、魔王を倒してくれというものだった。西の最果てに狂った魔王が誕生日してしまうとの事だ。その魔王をどうにかしなければ世界が滅びると神様は言った。そして神様にお願いされ主人公(少年)は四つの聖剣の内ひとつを授かり魔王を倒した。─



魔王を倒したところでようやく半分までを読み終えた。



「面白い!でも、魔王を倒したのにまだ半分ってこの後一体何があるんだ……?」


続きが気になりまた本を読むことに集中した。

しばらくして………………。


ピカッっっ!!!と外が光った。3回ほど光り、本に夢中になっていた僕は3回目で気づいた。

「ん?なんだろ…。」

そう言って窓の外を見てみるが、「何も無い…。何だったんだ?今の…。」何故光ったのか気になったが本の続きの方が気になるので、僕は読んでいた本の続きを読むため座っていた席に戻って行った。


△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△


※ルーメン陛下視点



ヨルを薬草園の近くに下ろしたあとルーメンは、ルナと話していた。


「鑑定の魔眼持ちだったのだな…。」


「隠していてごめんなさい、お父様。この魔眼は最近になって分かったの、お父様に伝えようと思ったけどここ最近忙しそうだったから言い出せなくて……。」


たしかにココ最近、謁見などが多くなり家族との時間が作れなかったから仕方が無い。それにほかの貴族達のことが色々あったしなぁ。そんなこんながあったのに今日の事を考えるとまた胃が痛くなる。


「そうか、すまなかった。ところで、どうしてヨルが神と分かったんだ?ステータスくらい隠蔽などのスキルで隠しているだろうに…。」


「うん。あったよ。隠蔽…でも、オフのままだった。多分まだ設定してなかったんだと思う。隠蔽は、オンにして設定しないとその力を発揮しないって本に書いてたから……。」


「だからか…。ルナはステータスのどこを見て気づいたんだ?」

「HPとMPかな…10万以上あったし…それにスキル欄に【創造】ってあったから…。この世界で創造が使えるのは1人しかいないもの。この世界の創造神。主神様しか……。だから分かったんだよ。」


「なるほどな……。後で本人に教えねばならぬなっ!」


「だね!」



夜のことを思い二人とも馬車の中で笑った。城の中に入り服を着替える為自分の部屋に行くするとメイドや執事達が待っていた。



「陛下ほかの貴族様方がもう謁見の間に集まっております。」


「あぁ、分かっている。急かすなラース。(またあれを着るのか…。)」


あれとは謁見をする時用の王族服の事だ。ルーメンは毎回この硬っ苦しい服を着るのがとても嫌である。出来るとこならパジャマで出たいと思っているほどだった。背中のマントは座る時邪魔だし、王冠被らないといけないし、肩パット邪魔だし長いスカートのようなものだから躓きそうで怖いし、今が秋だから丁度いいものを、夏場になるととても暑い。柔軟性も災厄である。いつの間にか着替えが終わり声がかかった。

「陛下着替え終わりました。」

「うむご苦労。さて行くか…。」


「陛下入場!」


兵士のひとりがそう叫んだ。謁見の間には貴族達が並んでいる。

玉座に近いものは身分が高く遠いものは身分が低い。

そして、謁見の間の通路に1人の少年が縄で巻かれ座っていた。

遠くからでは分からなかったが、玉座に座り近くなったことでようやく誰なのかが分かった。(ヨルよ、なぜここに居るのだ…。)私がそう思っていると隣にいた宰相のギルニスが喋り出した。

「今回の議案は、と言いたいとこなのですが…、そこににいるのは何者だですか。」そう言ってギルニスはヨルを見た。

ヨルが答えるよりも早く、ある貴族が喋り出した。

「この者は、薬草園内に居たところを見つけ、正体を名乗らなかった為ここに連れて参りました。」

今喋ったのはカリュードという子爵だ。最近子爵になったばかりで、最近調子に乗っていると城内で誰かが話していた。

「そうか…。おい貴様、名前はなんという?」

「よ、ヨルです。」ギルニスが睨みつけながら言ったので、ヨルはドキッとしたようでこれはこれでちょっと面白いなと私は思った。

「ヨル、君は一体どうやって、城内に入ったのだ?そして、何故薬草園にいたのだ?」

「それは、ルーメン陛下と一緒に城内に入りました。薬草園があると仰っていたので興味が湧き向かいました。」

その言葉を聞き、ギルニスは、ルーメンに尋ねた。

「今の話は本当ですか?」

「あぁ。私がこやつを城内に入れた。こやつは命の恩人なのでな。」

それを聞いた宰相は、眉をひそめ、「命の恩人とは?」っと、ルーメンに尋ねた。そして、ルーメンは事の発端とどういう経緯で夜に会ったのかを宰相達に伝えた。夜が神様ということは隠して……。話を全部聞いた宰相は、眉がぴくぴく動いており、貴族達はザワザワしていた。

「陛下!あれほど言ったでしょう!!だからそんなことになったんですよ…!!!」

「ほっほっほ。それは後で聞く。そういう訳じゃから、いい加減夜の縄を解いてくれぬか?(はよ助けんと怒られそうじゃ。)」


(これは、後でギルニスに怒られるのぅ…。)



「ありがとうございます。ルーメン陛下。」

「うむ。よいよい。夜、お主への褒美がまだだったな…。お主に城に入れる許可状と、金貨20枚を渡す。会議が終わったら迎えに行く、図書室にでも行っておりなさい。」

その言葉を聞いた貴族達がどよめいた。だが、そんなことお構い無しに夜は、「は!ありがとうございます。」と言った。

そういった夜を案内するために1人の兵士が夜に近ずき、謁見の間を夜と一緒に出ていった。

それを見送ったルーメンは………。


「さて、今日の議案に移ろうか。」

ルーメンの言葉を聞き隣にいたギルニスが口を開く。

「今日の議案は、1週間後に行われる建国記念の祭りについてです。毎年の事でわかっていると思いますが、貴族の皆様は1人1つ出し物をしてもらいます。店でも舞台でもなんでも構いません。そして──────────」



1時間後………………。




以上で謁見を終わります。


「陛下退場!」その言葉を聞いてルーメンは謁見の間から出ていった。自室に戻り服を着替えルーメンは椅子に腰掛けた。

(ふぅ。終わったー!昼の出来事も上手くはぐらかせたし、ひとまず大丈夫じゃろ。途中空が光ったが、何だったのだろう……。)

そう考えていると勢い良く扉が開いた。

「陛下!先程のことについて話しましょうか。」

そう言って出て来たギルニスの笑顔はとても黒かった。

「は…はい…。」ルーメンは力無く答え、小一時間ほどギルニスに説教されることになった。




△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△




(まさか最後あんな事になるとはなぁ…。いい物語だった…っ、もう3時半か………。陛下まだ来ないし、次の本読むかー。)そう思い夜が立ち上がったと同時に図書室の扉が開いた。扉の方を見るとルーメン陛下が向かってきた。

「謁見お疲れ様でした。」

「うむ。ありがとう。だがな、謁見よりもそのあとの説教の方が疲れたぞ…。」そう言って陛下は椅子に腰掛けた。

「説教ですか?」

「あぁ、儂の隣にいた男覚えておるか?そやつは宰相でなヨルとの一件の事を言われた。もっと王として自覚を持てとな…。」

「な、なるほど。(やっぱあの人宰相だったんだ……。)……あの後どんな話してたんですか?」

「1週間後に行われる祭りの事じゃな。建国祭と言って貴族達は1つずつ催しをするんじゃよ。私は去年と同じ、店だな。」

「へぇ〜、祭りかぁ…、ちなみに陛下は何を出すんですか?」

陛下は少し悩み閃いたように僕の肩に手を置いた。

「そうじゃ!ヨル!儂と手を組もう!」

「はい?」僕は戸惑い聞き返した。

「手を組もうと言ったんじゃ。ヨルは元別世界の人間だったのだろう?馬車の中で言っておったよな?なら、私にその世界の食べ物を教えて欲しい。ヨルが私にレシピを教え私が作って売る。儲けの半分の額をヨルに渡そう。どうじゃ?」

「なるほど、結構いいですね。でも、半分は貰いすぎかな…だから、材料も僕が用意します。どんなのがいいですか?」

「作りやすいのがいいのぅ。当日は結構混むから、短時間で出来るものが良い。」

「んー、それならパンケーキはどう?」

そう言って僕は【創造】で目の前にクリームといちごなどの果実が乗ったパンケーキを作り出した。

「おぉ!なんじゃこれは…っ!」

「これはパンケーキと言う食べ物です。食べてみてください。」僕は陛下にフォークを渡した。

「う、うむ。………………………。」

フォークを取り、パンケーキを口に入れた陛下はしばらく動きが止まった。ちょっとして…。「なんじゃこれはっ!!!ふわふわでクリーミーで果実が甘酸っぱい!これはいい!とてもいいぞ!!人気間違いなしだ!」と興奮気味に言った。

「それは良かったです、残しても困るので全部食べてくださいね。」と陛下に言い。陛下がパンケーキを食べている間に僕は【創造】で紙とペン、パンケーキを作る為の大量の材料、試しで魔法鞄(マジックバック)をつくった。パンケーキの材料を入れ終わったあとに気づいたのだがどうやら魔法鞄(マジックバック)を作る時とにかくでかくと思いながら作った為図書室程の容量となった。食べ終わったルーメン陛下にその事を伝えたら土下座されそうになった。魔法鞄(マジックバック)にはちゃんと材料が傷まないように魔法付与を付けた。レシピをちゃちゃっと書きバックと一緒に渡した。

陛下も僕に渡すものがあったらしく、金貨20枚と許可状を僕くれた。

そろそろ帰らないといけないという事を陛下に話すと門まで送ってくれた。門に着くまで少し話した。僕は明日の為街の下見をし路地に入り誰もいないことを確認してからテレポートした。

家に帰る前に適当な所でマナ草とヒール草を採取して帰った。

そして、帰ると家の隣に工房のような物が出来ていた。





(なにこれ。)




工房らしきものを見ていると中からリーシアが出てきた。



「お帰りなさいませ主様。」


「あ、あぁ、ただいま。リーシア。これは……何??」


「これは工房です。主様にもらった素材で武器や装備品を作ろうと思ったのですが、肝心の工房が無かったので作りました。伝えず、すみませんでした。」


「いやいいよ。あっ、今日ギルドで解体してきたものなんだけどこのふたつで武器と防具を作ってくれないかな。」

と、リーシアに言うが、リーシアは無言で僕を見ていた。


(あれ、もしかして素材足りないかな…。)


そう思い僕は鉄、銅、銀、金、ミスリルの延べ棒を30個ずつと大中小の各属性魔石を3個ずつ、様々な宝石を【創造】で創り今日の昼にリーシアが解体したものの8割を渡した。

(これだけあれば足りるか?)と思いリーシアの顔を見るとその顔は

可愛いスイーツを見る女の子になっていた。

「リーシア?頼める?」

「はっ!はい!お任せ下さい!!!」と

リーシアは満面の笑みで答えた。


「ご飯の時間になったら帰ってきてね。」

「はい!」


僕はリーシアと別れ3階の調合部屋に行きリオ達が帰るまで調合をした。いつも通り帰ってきたリオ達はお風呂に入りその間にご飯を作った。今日の夜ご飯はオムライスにしてみた。結構好評だったのでまた作ろう。





こうして五日目は終わった。


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[一言] 神という種族を作ってみては  種族特性として,生まれたら、武神や酒の神その他色々ランダムな 役柄になる
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