自己紹介と魔力操作
3階に上がってきた僕たちは、部屋決めをしていた。
今はガーディルも人の姿になっている。
ガーディルの人の姿はサラサラの細い黒髪に、空色の瞳がとても綺麗で美男子だった。ファーニルとは違ってクールな感じだ。服は黒いシャツに黒の長ズボンといった全身真っ黒って感じだ。
(めっちゃ似合ってるな。かっこいい…。それに何だろう。年上って感じがする。同い歳なはずなのに……。この差は一体…。って、あっ!2人に【アイテムボックス】つけるの忘れてた。つけよ。…………。よし!)
「…さま…。主様。」
「ん!なに?」
「部屋決めが終わりました。私が錬金部屋の前の部屋、ガーディルが私の部屋の隣です。」
「あぁ、わかった。じゃ、はい。これ。」
「何ですか?この紙は…。」
「この紙に欲しい家具とか物を書いて、後で僕にちょうだい、僕お風呂入ってくるから…。(危ない…まだお風呂に入ってなかったから急いで入らないと…。今は5時半急がないと!リオに臭がられるっ……!!)僕の部屋で休んでていいよ。じゃっ!」
そう言って僕は急いでお風呂に入った。
「あ〜。気持ちいい……。お風呂って最高だな。」
僕はお風呂をさっさと済ました。
服は風呂場に常備しているものを着た。
そのあと洗濯機のスイッチを入れ、2人がいるはずの僕の部屋に向かった。髪の毛は魔法で乾かした。(ドライヤーよりも乾燥速度が早かったなぁ。)
部屋に入り、床に座っている2人に向かって言った。
「欲しいもの書いたかー?」
「はい。」
「出来ました。」
そう言って2人は僕に紙を渡した。
リーシアの方
・ベッド
・紙とペン
・服を何着か(ジャージは必ず)
ガーディルの方
・ベッド
・服
(…………。少なっ!まじか…必要最低限しかねぇ。)
「もっと欲しいものあるだろー?ちゃんと書け…って、もう6時10分…。早くご飯作らないと……二人ともご飯できるまでに欲しいものを書いておくこと最低3つは書け!20分後くらいに呼ぶから。」そう言って僕は1階に降りて行った。
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夜の思った通り2人は最低限のものしか書いていなかった。
「欲しいもの……。何かあるか?リーシア。」
「んー。そうだな…特に無いな。」
「だよな…俺もだ。」
「適当に家具とか書いとくか…。」
「うん。そうしよう。」
この2人は結構適当な性格である。
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「今日何にしようかな?昨日は目玉焼きだったから…よし。卵焼きにしよう。」
僕は、ボールに卵、砂糖、ダシを少々入れとろみがなくならない程度に混ぜた。(さて、ここからが本番だ…。甘い卵焼きを作るには火加減は必須もし焦がしてしまったら…。あー。恐ろしい。)
熱したフライパンに溶いた卵を入れた。すると、ジューといい音がなり焼けていく、火加減に気をつけ巻いていくと………甘い卵焼きの完成だ。
「よかったー。焦げなくて…。」
(前に作った時は失敗してもったいないから食べたんだけど、クソまずかったんだよなぁ。あんなの二度とゴメンだ。)
その後味噌汁を作りセットしていたご飯が出来た。
(あと1品は作りたいな…。ほうれん草の胡麻和えでいいか。はい、完成。さてと、リオ起こして2人呼ぶか…。)
「リオ、起きて。ご飯できたよ。」
「ふわぁ…おはよう、お兄ちゃん、うん。分かった…。」
「僕はちょっと用があるから先に降りてて。」
「うん…。」
リオの部屋を出て行き、僕の部屋へ向かう。
「リーシア、ガーディル。ご飯だぞ。その前に……書いたか?」
「はい。どうぞ。」
「書けました。」
リーシアの方
・ベッド
・紙とペン
・服何着か(ジャージは必ず)
・タンス
・棚
・地球の本(武器の)
ガーディルの方
・ベッド
・服
・タンス
・椅子
・机
「リーシアは、本と家具。ガーディルは家具か…。分かった。ご飯にしようか。あっ、その前にリオに君たちを紹介しないとな…。行くぞ。」
「「はい。」」
僕達が1階に降りるとリオは椅子に座っていた。
「リオ。紹介するよ。今日からここに住むことになったリーシアとガーディルだ。2人は今日から家族だから仲良くな。リーシアの方はリオに戦い方とかを教えてくれるらしいから、頑張れよ。」
「初めまして、私は主神様の第4の眷属、リーシアです。よろしくお願いします。」
「俺はガーディル、第2の聖獣だ。よろしく頼む。」
「リオです!よろしくお願いします!」
「挨拶も済んだことだし、ご飯にしようか!早く食べないと冷めちゃうしね!」
4人は手を合し……。
「「「「いただきます!」」」」
と元気な声が響いた。
『卵焼きは甘くてふわふわしっとりでとても美味しかったです。』
ご飯が済み家事も済んだあと、僕はリーシアとガーディルの部屋で家具などを作っていた。
リーシアの部屋には、ベッド、紙とペンとの事だったが、枚数と個数は書かれていなかったので300枚程度の紙と黒ペンを3本赤や青などのカラーペン5種類を2セット用意した。
服はサイズが分からなかったので、使用する人物のサイズになるという服を作った。ジャージも上下セットを5着作った。
(あとは、タンスと棚に、地球の武器の本だな……。タンスはリオと同じ、服を入れる用のものだと思う…。たぶん。棚は…。作った武器とかを入れるのかなぁ…。本棚用かもしれないし2つ作っておこう……。次は、武器の本か…。武器の構造が載ってるやつだろうか…。それとも表面だけのやつ?んー。構造の方にするか…。それにしても…前世の記憶って結構役に立つんだな…。)
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夜は、前世…住んでいた所が凄かった。
家に拳銃などの武器が置いてあり、朝と夕方家の門をくぐる時は大人がいっぱい並んで
「「「「「「「行ってらっしゃいませっ!!!!!坊ちゃん!」」」」」っと、言われていた…。さて、お分かりいただけただろうか…そう、夜はヤクザの息子だ。言葉が時々汚くなるのはその為だ。怒った時は本当に怖い。
夜の家は三代続く家で、夜が生まれたあたりから大分栄えていった。その原因は夜は大がつくほどの幸運の持ち主だったからだ。例えば、当時1歳ぐらいの夜を父親がパチンコ等のギャンブルに連れていった時、5分も経たずフィーバーが起きウハウハ状態だった。5歳の時、夜は道端で倒れていた人を助けた。その人はアメリカ人の大富豪で、夜の家とその大富豪が関わりを持つようになった。その結果、夜の家はとても栄え、夜は仏様扱いになっていた。
そして、本人は気づいていなかったが…とてもモテていた。
特に大人からその中でも男性からの好意が凄かった。その原因は夜の笑顔にある。夜は美少年だ。本人は無自覚だが、すごく美少年。ちょっと幼い顔つきで、笑顔が男だが「女神の微笑みかっ!」と思うくらいやばい。本人がなぜ無自覚か、それは女子から告白されたことがなかったからである。みんな夜に対しての好意を隠していたからだ。夜の笑顔はそれほどの破壊力がある。だか、行為を隠していない人物が3人いた。夜の叔父と父、それと大富豪のアメリカ人だ、みんな夜に対しての甘やかしっぷりは凄かった………。その話はまた今度…。
さて、話は戻る。
「リーシアのほうはおわったなー。次はガーディルか…。」
僕はガーディルの部屋に移動した。
「ガーディルの方は、ベッド、服、タンス、椅子、机か…。服どんなのにしようかなぁ…。……。あー!ダメだ。思いつかない…。ガーディルが着てたのでいいか…。あれ似合っててかっこいいし!あと、タンス、椅子、机か…。完成!次は何しようかなぁ…。あっ、ファーニルのとこ行こーっと。」
そう言って僕は地下に降りていった。
「ファーニル。起きてるかー?」
「うん…。ギリギリ…。」
「ちょっと待っててなー。」僕は高さ80センチ縦横2.5mのふかふかのクッションを作った。
「これ使いなよ。短時間でぐっすり眠れると思うよ。」
「おぉ……。ありがとうございます…。」
そう言ってファーニルは白いシーツのかかったクッションの上に乗った。
「すごいふかふかだ……。主様…ありがとうございます…!これでよく寝れます。」
と言ってファーニルは眠りについた。
「どういたしまして。いい夢を…。」
僕は小声でそう言った。
「もう一個やろうと思ってたことあったんだった。
僕はお菓子を沢山作りシーフェのいる空間に向かった。
「やぁ、シーフェ。ちょっとお願いがあるんだけど、このお菓子オルフェスとラルフェスに渡してくれないかな…。天界と魔界の管理者頑張ってると思うから…。」
「はい。分かりました!届けときますね!」
「うん!ありがとう!じゃ、僕戻るね。これ私に来ただけだから…。」
「はい、では、また。」
「うん。じゃーね!」
地上に戻ってきた僕は階段を上るのがめんどくさいと感じ【テレポート】で外に行った。
(リオたちは今どこにいるのかなぁー。ご飯のあと家周辺の探索行っていいぞって言ったけど……。)
そう考えていると、家の右側からリオの笑い声が聞こえた。
そっちに行ってみると、沢山の水球が空に浮かんでいた。200位ありそうだ。大きいのや小さいのがある。
「わぁ!2人ともすごい!すごいっ!」リオはとてもはしゃいでいた。リーシアとガーディルはどちらが多く水球を作れるか勝負しているらしい。リオの「どっちが強いの?」という質問で火がついたらしい。案外二人ともちょろい……。
目の前でこんな綺麗な光景見たら参加したくなるよね?というわけて参加しました。
結果夜の圧勝です。一瞬で1000以上の水球を創り出したのですから、流石神様ですね。2人は若干しょぼくれました。笑笑
昼ごはんはみんなでパンを食べた。ふわもちで美味しかった。
昼からはリオの特訓が始まった。1日目は僕が担当だ。科目は魔法。まず魔力操作をするためにリオに魔力の動かし方を教えた。リオは魔眼で魔力が見えるのだが。なかなか上手くは行かず2時間ほどかかった。上手くいかなかったのは魔力の流れに少し乱れがあったからだ。一定の量を流す事が難しかったらしい。教えている間、リーシアとガーディルの2人は遠くから僕達を見ていた。
リオの魔力操作はだんだん上手くなっていった。僕の加護の経験値増加がいい感じに働いているらしい。
魔力で土を練って器をつくったり、たらいに水をくんで水の柱維持をさせた。土の器は少々歪だが様にはなっていた。
それで一日がおわった。
曜日で言うと今日は月曜日だ。この世界もちゃんと日付や曜日はある。1年も12ヶ月だ。今の時期は秋頃だな。
リオの特訓は曜日でやる事が決めてある。
月曜日は魔法の日
火曜日は遊びの日
水曜日は勉強の日
木曜日は遊びの日
金曜日は今のところ 体力増加の日(散歩とかかな?)
まだ、体力が少ないからいきなり剣術とかはキツいだろう…。
土曜日は勉強と魔法の日
日曜日はおまかせ
遊びの日が多いのは遊んで体力を付けるという考えだ。
(ほとんどが体力増加の日かな?)
日曜日はリオがやりたいことをさせようと思っている。
魔法を練習してもう夕方だし、ご飯にすることにした。
今日の夕ご飯はハンバーグにしてみた。人気だったよ。
そして、あっという間に一日が終わったのだった…。
夜の前世が凄かったですねw
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