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始まり

バタバタバタバタ


「う~、こわいよ~…。」

私は今、昼間歩いた道を全速で駆けていた。

少し前に『女は度胸‼』と叫び走り出した時の度胸なんてものはもうない。というか、走り出して1分どころか30秒もせずに消え失せた。

表通りから見たときも暗そうに見えた路地だけど実際に入ってみると暗いどころじゃなかった。

街灯もないし、家から洩れる明かりなんてものも当然ない。幽霊が出そうとかそんなレベルじゃない。マンガなんかでよくある暗闇の中を走っている、そんな感じだ。

それでも走り始めた最初の内はマンガとかだとカラスの声が聞こえたりしてこわーい感じになるんだよな、やだな。とか、考えたりしてまだ余裕があった。でも、今はそんな余裕はない。むしろ、カラスの声でもいいからなんか聞こえないかな、なんて思う。てか、聞こえろよ!怖いんだよ!

そもそも、私は今どの辺を走ってんの?来るときに一本道だったから道を間違えるなんてことはあるはずないけど…。真っ暗過ぎて全然わかんない!

…あーどうしよ、なんか怖い通り越してイライラしてきた。でもあれだな、歩いたとしてもかなり時間短縮できたのにこんだけ走ってんだもん、門限には間に合いそうだな~。よかった~。


バタバタ、バタ、バタ…。

ハァハァ、ハァ~。


てことで、ちょっと休憩。歩いちゃお。走るのも疲れたし、なんか暗いのも慣れてきちゃったし。

えっと、ケータイケータイ。…あった。うっ、まぶしっ!画面の明るさを最小にして…。よしっ!今は、7時16分か。すげえー、あたし5分以上も走ってたよ。

って、そんなこと言ってる場合じゃなかった。電車の時間調べなきゃ。せっかく走ったのに電車を目の前で見送るなんてことになったら最悪だし。走れば間に合ったのに歩いて乗れなかったりしてもやだしなー。えっと、上りは…7時20分…。うん、これは無理。次は、7時38分。よし、これだな。これなら、8時にも間に合うし。

で、肝心の問題はこれに乗れるかだね。来るときは確か…路地までに15分くらい歩いてた…と思う。

そう考えかると、もう7時20分だからそろそろ路地抜けないとヤバいな…。

はぁ~、もっかい走るか。このままじゃ間に合わないかもだし。…ん?…あ!やった!もしかしなくてもあれゴールじゃない!?よっしゃあ!路地抜けたぜ!これなら、間に合う!


バタバタバタバタ。…ガシッ。

「グエッ」

な、なに!?なんかが私の腕掴んでんだけど!?まさかのゴール直前でのユーレイ登場!?

「や、やだ!放して!!」

お、おまわりさーん!あれ!?ユーレイっておまわりさんでいいの!?エクソシストとか!?いやいや、エクソシストなんて普通こんなとこいないって!なに!?じゃあ、陰陽師!?それもいないから!!


「こんばんは」






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