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キム・ゲシという女性

仁祖反正(インジョパンジョン)関連。ネタバレ注意。

 幼名をケトン(犬の糞という意味だそう)と言い、後に、『キム尚宮(サングン)』と呼ばれる女性です。

 光海君(クァンヘグン)がメインのドラマだと、度々取り上げられている女性なので、ご存知の方も多いと思いますが、朝鮮王朝実録には載っていません。

 私が所持しているのは、日本語訳版(しかもかなり要約されてる)ですが、原本にも載ってないらしいです。


 野史(民間の歴史書)にのみ登場する女性で、生年、幼少期の一切は不明。ウィキペディアによると、一六〇〇年頃宮中入りし、光海君付きの女官となるも、宣祖(ソンジョ)に見初められて寵愛を受け(……なーんて誤魔化してますが、要するにベッドイン←)、承恩尚宮(スンウンサングン)(※)となります。

 彼女が『キム尚宮』と呼ばれるようになるのはこの後のことなのですが、キャラ資料作っていると、既存のイメージが脳にしっかりインプットされちゃってて、彼女程オリジナリティを出すのが難しいキャラもいません。

 ドラマの『キム尚宮(原題『西宮(ソグン)』)』観ない方がよかったかなー、とか……まあ観て身になる事も多かったのは確かですけど、それはさておき。


 一説に拠ると、宣祖の承恩尚宮となった『キム尚宮』と、光海君に寵愛された『キム尚宮』は別人、という史料もあります。

 私個人としては、案外こっちのが正しい気がするんですよね……と言いますのも、一般的に李氏王朝の時て、儒教社会ですから、先代王の側室を息子が即位後、自分の側室にする事は出来ない筈なんです。

 厳密に言うと、承恩尚宮は『尚宮』=『女官』であって、側室じゃないんですけどね(これについては、後ほど)。

 父ちゃんが一度手を付けた女性は、こういう言い方、私ヒジョーに好かないんですが、史料の通りに記述すると、『父ちゃんの所有物』なんです。それに息子が手を出すのは、本来ならご法度。

 余談ながら、母親付きの女官であっても同じです。要は『親の所有物』を『子供』が取るのはダメ、みたいなルールがあるらしいです。

 まあ、後々の王様でやってる人いますが、何人か。

 とにかく、原則的には、先代王の承恩尚宮を息子が寵愛するのは、本来ならルール違反な訳です。


 なのに、なんで私も大多数の定説とか、ドラマ設定に乗っかってるかというと、一つには、その方がシンプルだから。

 でも、こっちの理由の方が重要です。ズバリ、ドラマチックで萌えるから(何)。


 ケシをダークヒロインに据えた恋愛モノ描いたらもう本当萌える禁断の恋愛が書けますよ。

 なんでそれをメインでやらないかと言うと、先にも言った通り、本家本元でしょっちゅうやってる種切れのネタだからなんですが……orz

 目新しいモノがないんですよね、光海君×ケシて。

 賞に出すとか考えずに、個人的楽しみで書くならやりたいですけどね、光海君×ケシ←宣祖。


 で、今になって真面目に資料作ったら、進行した話とイメージ違っちゃったので、その辺も後でこっそり書き直しましたってだけの話が随分長くなりましたね(乾笑)。

 まだ本格登場が先だと思ってたので……違うキャラの回想でも出すならちゃんとしとかないと痛い目見るって教訓ですorz


©️和倉 眞吹2018.

【用語解説】


※承恩尚宮…特別(トクピョル)尚宮とも言い、一度王様の手が付いた女官をそう呼びます。

側室ではありませんが、それに準ずる待遇を受けます。

普通、幼くは四~五歳くらいで宮中入りして見習い女官となり、十八歳くらいで内人(ネイン)と呼ばれる正式な女官となります。

そこからフツーに尚宮になるまでには十年以上掛かり、尚宮になる頃には大体平均で三十五歳前後だそうです。

ちなみに尚宮は正五品(チョンオプム)と言い、女官の中では一番高い地位です。

王様に見初められて承恩尚宮となるという事は、内人→尚宮までの十年以上を一足飛びで縮められる、言わば飛び級出世コース。

それが王様の気まぐれだったりすると、忘れられて尚宮止まりということもありますが、逆に子供を産めば、側室に昇格、なんてこともある訳で、普通ならラッキーな筈ですけど……(この先はホントのホントにネタバレなので、言いません。ご存知の方はご存知かも知れませんが)。

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