資料作りは大切に?
仁祖反正関連。ネタバレ注意。
疎かにすると、知っているつもりで意外に知らなかったりすることが後からワラワラ出て来たりしてトホホな目に遭ったりします。
歴史上の著名人は特にそうです。
登場人物の履歴書作りに関するアレヤコレヤは『何がなんでも新人賞獲らせます! 作家の道をまっしぐら!! 鈴木輝一郎先生・著』を参照して頂くとして。
今回は、仁祖反正(※)の話を書くに当たり、綾陽君の資料作りをやってて仰天したことを少しばかりお話ししたいと思います。
地味にショックだったのが、
十五歳で結婚して、十七歳で長男が生まれてるー!! って所です。
まあ、李氏王朝時代、王族の結婚が異様に早いのは理解してましたが(大体十歳前後、十代も半ばを過ぎると晩婚扱い)。
こんなの、第一稿(二〇一四年に上げた読み切り落選作)書いた時は知らなかったと言うか、史料にはざっくり目を通したけど、綾陽君個人のことは頭に入ってなかった……いや、実際に手で書くって大事ですね、やっぱり。
それに、史料はあくまで史料以上でも以下でもないので、キャラクターが今一見えて来ない人もいます。綾陽君なんてまさにその一人。
ハングル版の実録もチラと見に行きましたが(現在、ネット上にupされてる)、どうも王位に就いて後のことしか載ってないっぽいのがアイタタタ。青少年時代のことが知りたいのにっっ(泣)。
まあ、実録はあくまで王様が王位に就いてからのことが書いてある訳で、綾陽君は特に反正で王位に就いた人ですから(先代の王様が亡くなって、元々の跡継ぎの座から繰り上がり即位ではない)、その点については仕方ないっちゃ仕方ないんですけど。
見つからなきゃ、もう妄想先行で宜しいでしょうかね(誰に訊いてる)。
キム・ジャジョム(その内登場予定)も、何となく落選作書いた時の想像より癖のある人っぽいし……(朝鮮王朝版三銃士でリシュリュー当てるくらいだから、相当ですよね)。
綾陽君に関しては、履歴書書いた後でうっかりが見つかったこともあります。
実録には、長男の次の子が反正直前の生まれになってたモンで、一六二一年時点では長男だけかと思ってたのに……よーく見たら、一六二二年生まれは三男。
あるぇ? と思って系図を見たら、次の王様の考宗は次男……おかしいなと思って考宗のページを見たら……チクショウ、一六二一年時点で既に二人子供いるじゃんよ。
てっきり、「反正の準備に忙しくて、暇なかったんだろうなー。長男は新婚すぐの子だから別ってだけで」とか思ってたのにぃ。
……まあ、いいや。
反正の準備でちょっと荒んでる所で奥さんに慰めて欲しかったんだ。きっとそう。そういうことにしとこう、とか思うと、反正前は意外に妻ラブでマイホームパパだったのかも、という一面が(注:妄想)。
ともあれ、キャラ作りってこういうことかな、とこの時思いました。
©️和倉 眞吹2018.
【用語解説】
※反正…クーデター。