資料作りは以下略
って、いい加減このシリーズを『やらかしました、済みません』に変更しようかと、真剣に検討中です。
まあ、今回はおかげでネタができたので、良しとしましょう(何)。
という訳で、『お詫びして訂正します』第三弾。
今回は、拙作『仁祖反正異聞』の第五幕第三章より、主人公の台詞です。
原文ママではありませんが、
『身分的に目上の者を、反逆罪以外の罪状で訴えるのは、法律違反』
……というようなことを言わせてしまいました。が、これはうろ覚えによる勘違いでした、大変申し訳ございません(本文修正済みです)。
但し、そういうトンデモ法律は実在していたらしいです(ある資料によると、ですが)。
だからこそ、の拡大解釈という名の勘違いだったのではありますが……。
上記の台詞では、万民に通じる法律のようですが、実際は違いまして、もっと狭い範囲での法律です。
『不告律(読みは……すいません、自信がないので保留ということで)』と言って、奴婢が自分の主を訴えることができない、という法律でした。
当時、拙作中にもある通り、奴婢は人ではなく、所謂『モノ』でした。所有者の財産、という位置づけからもそれが伺えます。
なので、『所有者→奴婢』への暴力沙汰その他はお咎めなし。最悪、殺してもスルー。それどころか、それらを「やってもいいよ」というお墨付きを与える、これまたトンデモ法律が存在していたらしいです。
勿論、実際やるとなったら役所への届け出が必要だったようですが、本当に律儀に届け出ていたかは怪しいような気がします。
逆に『奴婢→所有者』になると奴婢の方は厳しく罰せられたそうです。迂闊にやり返せません。反射で殴り返したりしたら、ソッコーアウトです(笑えない)。
また、私は視聴したことがありませんが、ドラマ『推奴』にもあったように、奴婢は逃亡すると追跡され、捕らえられます。
しかも、時効はなしという恐ろしいものです。仮に、逃げた本人が亡くなっていたとしても、その子供が見つかれば捕らえられ、親を奴婢として所有していた主人の元へ連れ戻されるそうです。
だから、例えば親が亡くなった後でいきなり捕まえられて、自分が奴婢だったと知らされる、なんてケースもないとは言えない訳ですよね。親は、自分が奴婢だったなんて勿論言いたくないだろうし、それが不満で逃げた訳だし(まあ、逃亡当時の子供の年齢とか、生まれていたか否かにもよると思いますけど)……下手すると、自分は悪くないのにボコボコに罰せられる可能性もあった訳で……怖過ぎる(はっ、これが所謂、親の因果が子に報いって奴じゃ!←間違い)。
まあ、その場合、所有者の方も代替わりしてる可能性もありますけどね……。
ちょっと話が逸れるんですが、『奴婢』を『使用人』と訳すのは間違ってるんじゃ? という記述をされているサイトもあります。
使用人と言うと辞表を出して辞めれるニュアンス、と仰ってて、言い得て妙と言いますか(参照サイト……は、済みません、記憶が定かでないので、記載は保留ということで。間違ってたらご迷惑掛けますし……)。
しかし、『奴婢』に相当する韓国語を翻訳機に掛けると、やっぱり『使用人』とか『召使い』という訳が出て来るので、その辺は何というか、国別フィーリングみたいな所があるんでしょうね。『様』呼びが無礼かそうじゃないか、って問題と同じで(苦笑)。
一方で、奴婢も搾取されるばかりの悲惨な運命を辿った人ばかりでもなさそうです。その辺りについては、私自身が飲み下してまだ理解してないので、割愛しますが。
また、李氏王朝も後期になると、免賤と言って、奴婢や賤民の身分から抜け出す方法もあったみたいです。
ホ・ジュンみたいに、試験受けて御医になったら、平民から両班に身分が変わったり、というのもありました。
かと思えば、身分の違う人とは結婚できなかったりして、厳格なんだか緩いんだか……日本の江戸時代辺りだったら、身分低い人が高い人の所にお嫁に行く時に、然るべき武家とか公家とかの養女になったらオッケー、とかありますが、李氏王朝の場合、それはないようですから(いや、そういう資料探してるんですけど、見つからないだけかも知れません。見つけたらまた修正致します)。
ついでなので、奴婢という単語について少し。
奴婢、というのは、朝鮮王朝時代では上記の通り、奴隷階級層(もしくは賤民階級層)の人々を指す言葉です。日本でも奴婢の身分があった時代があるので、その意味自体は説明しなくてもお分かりかと思いますが、『奴』は男性、『婢』は女性を指します。
まあ、これもググれば出て来ますし、資料本にも載ってます。が、「奴婢=奴隷でしょ?」みたいな感じで漠然と理解していたおかげで、私はわざわざググろうとしませんでしたから、割と最近まで『奴』と『婢』が分かれて独立した意味があるとは思っていませんでした。
知ってしまった以上、分けて表記しないとな、っていう葛藤がまたあったりする……いやあ、時代物ってどこの国のでも奥が深いです(で、誤魔化しとこ……←何)。
©️和倉 眞吹2018.
【参考資料】
庶民たちの朝鮮王朝 水野俊平・著(敬称略)




