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『王様』って呼ぶの、実は失礼なんです!?

 タイトル見て、「…………えっ???」と思った方、多いのでないでしょうか。ええ、実は私もです(何)。


 韓国時代劇を視聴されている方はご存じかと思いますが、国王は『王様』と吹き替えでは表現されています。字幕でもそうです。

 しかし、この呼称、現地の方からすると、実はとんでもなく失礼なのだそうです。

 日本人には全く分からないこのフィーリングですが、これは例えば王様なら、王様に向かって「~さん」と呼び掛けているに等しいご無礼なのだとか。


 これを知った時から、自作を執筆する際の葛藤は続いています。

 日本人の感覚では『王様』呼び、全然無礼じゃありませんからね。

 寧ろ、近年、病院で順番待ちをしていて「和倉様ー」とか呼ばれると、「ちょっと丁寧過ぎじゃない?」と思うくらいですから(って、これは私だけかも知れないですが)。


 でも、現地の方が失礼だというのなら失礼なんでしょう。

 ということで、拙作の中では、王様だけ『殿下』表記にしています。

 しかし、王様を『殿下』にするなら、他の人の尊称も統一すべき? というところを、今は葛藤しつつ、結局王様だけ『殿下』にしてあります。

 しかも、敢えて読み仮名は振ってません。

 読者様のお好きに読んで下さい、というところで。


 韓国語風に発音するなら、『殿下』は『チョナ』と読みます。

 そして、そう呼ぶのは不敬です。「またか!! ってゆーか、じゃ、どうすりゃいいの!!」と思われたあなた、お気持ちはよく分かりますので、しばしご静聴下さい。

 推測するに、お国の呼び方ルールかと思うのですが、『チョーナー』と伸ばすのが正解だそうです。字幕で韓国時代劇を視聴されたことのある方はご存じだと思いますが、原語の方ではそう呼ばれているのを聞いたことがあるかと。

 ちょっと脇道逸れますが、ドラマの発音、俳優さんが言う時って、『チューナー』って聞こえるの、私だけですかね。女優さんが言うと、ちゃんと『チョーナー』と聞こえるんですけど。


 でも、拙作を読んで下さる時は、『でんか』と読んで頂いても構わないと思っています。

 ただ、これじゃあ、他のキャラもやっぱり失礼じゃね? と言われると返す言葉もございません。その通りなんです。

 個人的好みとして、王様だったら『陛下』もしくは『殿下』の方が良いなっていうのが実はあるので、これはこれで良いんですけど(『王様』が決して悪い訳ではありません、本当にただ好みの問題で何となくこう……あっさりしてる気がして、響き的に←)。


 地元ルールに従うなら、王妃様は『中殿媽媽(チュンジョンマーマー)』、王女様は『公主(コンジュ)媽媽』『翁主(オンジュ)媽媽』。

 王子様の方は……これはよく分からないんですよね。

 『王子(ワンジャ)媽媽』っていうのは聞いたことあるんですけど、『大君(テグン)媽媽』とか、側室の王子を呼ぶのに、例えとして個人名を挙げますが、『光海君(クァンヘグン)媽媽』っていうのは、あんまり聞いたことがないですから。史料もできる範囲で探してるんですけど、記述が見つからないorz

 ただ、『媽媽』と呼び掛けているのは何度か聞いたことがあります。

 世子様だと『邸下(チョーハー)』です。

 王様も他に『主上(チュサン)殿下』とか、『上監(サンガン)媽媽』という呼び方もあります。

 尚宮(サングン)様は『ママニム』。


 でも、上記の方々の呼称は、私の好み的には『王妃様』『王子様』『王女様』『尚宮様』が良いなー、ということで……そもそも、分かり易いじゃないですか、『中殿媽媽』と『王妃様』だったら、日本人から見てどっちが分かり易いかって話ですし、『王妃様』の方が響きが好きだし!

 ……って、すいません、完璧に個人的好みの話になりましたが。


 尚、『媽媽』は最高呼称とされていた為、王子王女には使用しなかったという説もあるようです(参照:『韓国時代劇歴史ドラマ事典』http://kjidai.com/)。


 ただ、やっぱり私は日本人だし、日本人が日本人の解釈で書く小説なら、別にそこまで地元ルールに拘る必要もないのかも、と今じゃ開き直ってます。

 決して侮辱したいが為に『様』呼びはさせてませんし、日本文化では、『様』呼びは、一種の敬意の表し方ですから(……多分。少なくとも私個人の解釈では……←徐々に声が小さくなる/マテ)。


 それと、ついでなので、王様の『殿下』呼びに付いて少々。

 本当は、これはこれで分けようと思ってたんですが、書いてみたら意外に文字数が少なくて……(四百字に届かんかった/汗)。


 李氏王朝時代、最高権力者の筈の王様ですが、現地での呼称は『殿下』です。

 でも、フツー『殿下』って、王子様に使わない? と思った方、いらっしゃるのではないでしょうか。


 確かに、李氏王朝になるまでは、朝鮮でも王様は『陛下(ペーハー)』でした。

 高麗時代や、朝鮮三国時代(所謂、高句麗(コグリョ)新羅(シルラ)百済(ペクチェ)の時代)のドラマ(『大王の夢』『善徳(ソンドク)女王』など)を観ると、王様はそう呼ばれています(『大王(テワン)陛下』とか)。


 ですが、李氏王朝時代、朝鮮は中国に事実上隷属した状態でした。

 そして、中国のトップは『皇帝陛下』。

 当時の朝鮮としては、『中国のボス=朝鮮(ウチ)のボス』→『中国にボスがいるのに、他に“陛下”と呼ばれる方がいたら、マズくない?』という理屈で、王様は『殿下』と呼ばれていたらしいです。


 それと、これはホントーに余談なんですけど、『媽媽』って実は天然痘もこう呼ばれてたらしいんです……ええと、失礼ってどういう意味だったっけ?(暗転)


©️和倉 眞吹2018.

【参照】

・知れば知るほど面白い 朝鮮王宮 王妃たちの運命 康煕奉(カン・ヒボン)著(敬称略)

・韓国時代劇 歴史スペシャル 2014vol.1

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>『殿下』は『チョナ』と読みます。そして、そう呼ぶのは不敬です。 うわ、マジですか。 サルフの戦いを題材にした作品を書いた時、李氏朝鮮もちよっとだけ絡んでいて、そこで「殿下」に「チョナ」とルビを振っ…
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