表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/8

毎度おなじみのノリと勢いだけのストーリーです。

ミスは発見し次第修正しますのでちょこちょこ修正するかも知れません…


短編として一つにまとめようとしたのですが断念。小分けにしての投下です;

 たぶん、いつものように一日を過ごし、いつものように電気を消して布団にもぐり就寝したのだと思う。

 自分にとって当たり前の日常動作を行って、次に目覚めたときには見知らぬ天井が目に映った。




 そんな朝を迎えてから早数年。

 現在私は10歳、小学5年生になっていた。


 今世の私の名前は小鳥遊たかなし うしお、性別は男。

 母は妹を産んですぐに儚くなってしまったため、コミュニケーション下手な父と5歳下の可愛い妹との三人暮らしである。




 私が前世を思い出したのは今からちょうど五年前、妹が生まれる三日程前のことだった。

 前世の私はたぶん、特に変わったこともなく一日を無難に終え眠りに就いたのだと思う。死因は不明。そもそも死んでいるのかもわからない。


 私は自分の前の名前もどんな容姿をしていたのかも記憶が曖昧で覚えていなかった。ただ、自分が女子高生としてこことは違うどこかで過ごしていたのだということを漠然と感じていた。

 だって、現5歳の私には経験したこともない記憶、自分に何人か弟がいたような記憶や両親の代わりに家事をこなしていた記憶、勉強に熱心に取り組んでいた記憶等が残っていたのだから。


 思いだしてしまったものは仕方ないと性別が変わってしまったことに少し戸惑いを感じつつ、気持ちを切り替え生活すること早三日。


 かなり難産であったらしいが無事に妹が生まれた。


 私は父に連れられて母と妹の姿を病院に見に行った。

そして、妹のしわしわな寝顔を眺めていると母が私にこう言った。


「潮、この子はあなたの妹の鏡花きょうかちゃんよ。…可愛い妹を守ってあげてね、お兄ちゃん」


 妹の名前が紡がれたその瞬間、潮の記憶に馴染んでいた前世の記憶が新しく思いだされていく感覚があった。

 それは、顔も名前も覚えていないが親しい友人から借りた一つのゲームの存在。

 そのゲームは所謂乙女ゲームと呼ばれるもので、確か『天からの贈り物―ギフト―』という題名タイトルの現代ファンタジー要素を含むゲームだったと記憶している。


 私は小鳥遊 鏡花という名前に聞き覚えがあった。




 あぁ、なんてことでしょう……

 私はどうやら男の子に転生しただけではなく、乙女ゲームの悪役系ライバルキャラクターの兄として転生してしまったようです。

 鏡花に兄がいたなんてゲームに出ていなかったので気付かなかったけど。


 私が茫然としていると母と父が不安そうな顔で私を覗き込む。

 私が大丈夫だと笑うとつられて両親も笑い、母の腕に抱かれて寝ていた鏡花もうっすら笑ったように感じた。



 あぁ、妹って可愛いなぁ。まぁ弟でも可愛いんだけど。


 …よし、これはもうライバルキャラフラグをへし折って妹を幸せにしなければ!!

 なぜなら私は兄だから。私はそのために前世の記憶を思い出したに違いない!


 ……たぶん。


ここまでお読みいただきありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ